Underground Magazine Archives

雑誌周辺文化研究互助

漫画

蛭児神建『出家日記―ある「おたく」の生涯』解題(大塚英志)

特集・真説おたくの精神史──解題 大塚英志 今回から三号に亘って蛭児神建──というより、かつて蛭児神建と名乗ったことのある、今は僧籍にある彼の「自分史」を掲載する。 蛭児神建について説明するのは、ある意味、吾妻ひでおについて説明することよりも更に…

米沢嘉博が語る「やおい」の検証―少女は普通の恋をやめて、何故少年愛を愛するようになったか

所載『imago』1991年10月号「特集・現代マンガの心理学」 「やおい」の検証 少女は普通の恋をやめて、何故少年愛を愛するようになったか 米沢嘉博(批評集団「迷宮」同人/コミックマーケット準備会代表/漫画評論家) やおいの隆盛の意味 少年愛からやおい…

オタク・サブカル大放談「オタク最大のタブーに迫る オタクセックスとは?」(竹熊健太郎×岡田斗司夫)

竹熊健太郎×岡田斗司夫 オタク・サブカル大放談(4) オタク最大のタブーに追る オタクセックスとは? もてない、ロリコン、二次元コンプレックス……。 こと異性関係についてはオタクはあまりいいイメージがない。 彼らはセックスに何を求めているのか? 今まで…

吾妻ひでおの『夜の魚』に見る80年代の不毛と地続きの今

大塚英志『教養としての〈まんが・アニメ〉』では吾妻ひでおの『夜の魚』という短編について10頁ほど紙幅を割いて取り上げている。 この作品は「吾妻本人の無意識」が非常に顕著に出ており、おそらく吾妻本人も大塚の指摘で、この作品の真価を知ったのかもし…

幻の漫画雑誌『Peke』休刊のお知らせ(Peke 1979年2月号 編集後記)

幻の漫画雑誌『Peke』 1978年晩夏から1979年初頭まで半年間だけあった漫画誌『Peke』(みのり書房)。廃刊号では『COM』を大特集しながら自らも幻の雑誌となった。 全国のマンガファン諾君! とりわけペケに結集する戦斗的愛読者諸君!! 今や70年代を終わろう…

三流劇画ムーブメント・エロ劇画ルネッサンス・ニューウェーヴが残したもの(1982年時点から見たニューウェーブ漫画の黄昏)

月刊『宝島』臨時増刊号『マンガ宝島』JICC出版局 1982年2月 三流劇画ムーブメント・エロ劇画ルネッサンスが残したもの―『アリス』『エロジェニカ』『大快楽』はニューウェーブを起用した 北崎正人 『劇画アリス』『漫画エロジェニカ』が78年三流劇画ブーム…

米沢嘉博「ロリコンブームに物もうす──そりゃカワイイ女の子は好きさ。でも、ちょっと考えてくれ──ファッションとしてのロリコンなんて歪んでると思わないか」(月刊OUT 1982年4月号)

隆盛するロリコンブーム(二次元コンプレックス)に警鐘を鳴らす故・米沢嘉博の記事。最下段にそれまでの流れも概説。 ロリコンブームに物もうす by 米沢嘉博 みのり書房『月刊OUT』1982年4月号 美少女キャラはうれしいが 疑似体験を重くするなんて 社会や世…

米沢嘉博「同人誌エトセトラ」第1回「シベール神話の誕生」

米沢嘉博が阿島俊名義で『レモンピープル』創刊号(1982年2月号)から休刊号(1998年11月号)まで18年間にわたり計187回連載していた同人誌紹介記事。創刊当初の題は「ロリコン同人誌ピックアップ」。'82年12月号のリニューアルから「同人誌エトセトラ」に改…

「美少女」たちを主人公にしたロリコンブームは、いま同人マンガ誌の世界で大盛況だ。『レモンピープル」を筆頭に同人誌的な季・月刊誌、単行本が、かつての『ガロ』『COM』のような勢いなのだ。

「美少女」たちを主人公にしたロリコンブームは、いま同人マンガ誌の世界で大盛況だ。『レモンピープル』を筆頭に同人誌的な季・月刊誌、単行本が、かつての『ガロ』『COM』のような勢いなのだ。 米沢嘉博 所載『朝日ジャーナル』1984年5月14日号 二年ほど前…

亀和田武『劇画アリス』+高取英『漫画エロジェニカ』+川本耕次『官能劇画』+迷宮'78編集部「座談会:三流劇画バトルロイヤル」(プレイガイドジャーナル 1978年8月号 特集・ぼくたちのまんが その3 君は三流劇画を見たか 迷宮'78編集)

君は三流劇画を見たか 迷宮'78編集 所載:雑誌『プレイガイドジャーナル』1978年8月号「特集・ぼくたちのまんが その3 君は三流劇画を見たか 迷宮'78編集」 青年まんがという言葉がある。この言葉はそれまで少年まんがのワクの中でしか発揮されていなかった…

三流劇画ブームの頃/高取英(元『漫画エロジェニカ』編集長)

三バカ劇画ブーム 高取英(元『漫画エロジェニカ』編集長) 『漫画エロジェニカ』(海潮社)1978年11月号が発禁となってから20年の歳月が流れた。それを記念して何か書けとダーティ松本氏がいうのでこれを書く。 当時、『漫画エロジェニカ』は、『漫画大快楽…

蛭児神建の引退宣言「魔界に蠢く聖者たち」「蛭児神建日記」ほか

魔界に蠢く聖者たち 蛭児神建日記/最終回 お坊さまになった元ロリコン教祖 魔界に蠢く聖者たち 蛭児神建 第60話/シー・ユー・アゲイン 所載『レモンピープル』1987年11月号 突然ですが……思うところあって、私はペンを折る決心をいたしました。だから勝手で…

吾妻ひでおと『漫画ブリッコ』の時代―ロリコンまんがの果たした役割(大塚英志「ぼくと宮崎勤の'80年代 第10回 マッチョなものの行方」)

ぼくと宮崎勤の'80年代 第10回 マッチョなものの行方 大塚英志 『諸君!』1998年7月号所載 (中森明夫の「おたくの研究」が初掲載された『漫画ブリッコ』1983年6月号) '80年代という時代の特異さは、男たちが作り、消費していく性的メディアが女性たちによっ…

漫画ブリッコ盛衰記─なつかしの業界ケンカ史

漫画ブリッコ盛衰記──なつかしの業界ケンカ史 美少女漫画の終末に到る道~誰もが気がつかなかった「昭和60年」の美少女漫画カタストロフ序章 池本浩一 所載『レモンクラブ』1991年8月号~12月号 (中森明夫の「おたくの研究」が初掲載された『漫画ブリッコ』…

米沢嘉博「病気の人のためのマンガ考現学・第1回/ロリータコンプレックス」(みのり書房『月刊OUT』1980年12月号)

病気の人のためのマンガ考現学/第1回 ロリータコンプレックス 米沢嘉博 所載:みのり書房『月刊OUT』1980年12月号 pp.96-97 さて、連載第一回目なので、このページの目論見を記しておくことにしよう。 同病相憐れむとか言って、病気の人にはなんとなく仲間…

ロリコン同人誌レビュー「幻の『シベール』伝説にはじまるロリコン同人誌の覚醒期を経て今日のブーム到来までをロリコン雑誌研究家・原丸太がドキュメント」

ロリコン同人誌レビュー(原丸太 with 志水一夫) 幻の『シベール』伝説にはじまるロリコン同人誌の覚醒期を経て今日のブーム到来までをロリコン雑誌研究家・原丸太がドキュメント 所載:アニメージュ増刊『アップル・パイ美少女まんが大全集』徳間書店 82年…

吾妻ひでお+谷口敬+野口正之+蛭児神建+早坂未紀+川本耕次「ロリコン座談会:ロリコンの道は深くて険しいのだ」

ともかくブームだそうである、美少女がだ。ならば、とその筋の“権威”の先生方に集まっていただいたわけですが……ああ恐ろしや、恐ろしや。 ロリコン座談会 ロリコンの道は深くて険しいのだ。 所載:ラポート刊『ふゅーじょんぷろだくと』1981年10月号「特集 …

大魔神・蛭児神建の怒り─なつかしの業界ケンカ史

大魔神・蛭児神建の怒り──なつかしの業界ケンカ史 池本浩一 (吾妻ひでおの漫画に登場した蛭児神建) この記事は池本浩一が1990年12月から1991年7月まで『レモンクラブ』(現『コミックMate』編集者の塩山芳明が90年代に編集していたエロ漫画誌)に連載して…

ロリコンマンガブームの裏に潜む現代社会の抑圧された性(吾妻ひでお・内山亜紀・千之ナイフ・川本耕次・高桑常寿・蛭児神建・原丸太)

ロリコン漫画ブームの裏に潜む現代社会の抑圧された性 このブームはどこからきたのか ロリマンガに火をつけた同人誌 ロリータ・コンプレックスとは 何故架空の少女を求めるのか? 空想じゃなくて妄想の世界…… ブームを作ったマンガ家たちは 女の子のロリコン…

ロリコンファンジンとは何か(80's創作同人とその周辺)──その過去・現在・未来 ロリコン同人誌界分布図の試み by 原丸太 with 志水一夫

ロリコンファンジンとは何か──その過去・現在・未来 ロリコン同人誌界分布図の試み by 原丸太 所載:『ふゅーじょんぷろだくと』1981年10月号「特集/ロリータ あるいは如何にして私は正常な恋愛を放棄し美少女を愛するに至ったか」pp.92-98 ロリコン誌3つの…

三流エロ雑誌の黄金時代(ガロ 1993年9月号 特集)

特集 三流エロ雑誌の黄金時代 月刊漫画ガロ 1993年9月号 鼎談/高杉弾・末井昭・南伸坊「素人はバクハツだ!!」 いきなり編集長? ガロの作家は安かった! 豪快な作家たち。 いい加減も必要ですね。 座談会・根本敬+湯浅学(幻の名盤解放同盟)× 原野国夫(元…

偉大なるロリコンの先駆者・杉本五郎(つゆき・サブロー)ロング・インタビュー 「日本のルイス・キャロルと呼ばれた男」

(水木しげる『墓場鬼太郎』『ゲゲゲの鬼太郎』に登場する吸血鬼エリートこと霧の中のジョニー) (世界的フィルムコレクターとしての杉本五郎) (杉本五郎と大塚康生/1979年撮影) ある少女愛好家の告白 杉本五郎ロング・インタビュー ●以下の文章は、80…

マンガ、映画、雑誌、文学……を面白くする「Hカルチャーから育った天才・鬼才」(週刊『SPA!』1992年10月28日号所載)

マンガ、映画、雑誌、文学……を面白くする Hカルチャーから育った天才・鬼才 低予算、タイトなスケジュール、それに人手不足。Hメディアの条件は厳しい。 そのかわかり、制約は少なく、自由。個人の裁量も最大限、生かせる。 だからこそ、Hメディアで奔放な才…

『ガロ』のまんが道・白取千夏雄著『全身編集者』(おおかみ書房刊)の衝撃

白取千夏雄『全身編集者』(おおかみ書房刊)を読ませていただいた。 伝説の雑誌「ガロ」元副編集長が語り下ろした半生記・半世紀。 師・長井勝一との出会い、「ガロ」編集としての青春、「デジタルガロ」の顛末と「ガロ」休刊の裏側。 慢性白血病、最愛の妻…

今の漫画には愛すべきクズが少ない

今の漫画には愛すべきクズが少ない 文◎虫塚虫蔵(Twitter @pareorogas) はっきり言って、今の漫画やアニメには人格破綻者やトラブルメーカー(平たく言えば愛すべきクズ)の割合が少ないように思える。 ひと昔前の漫画には、いじわるばあさんとか、イヤミ(…

高市由美・特殊漫画家 山田花子を偲んで──父・高市俊皓

1992年に投身自殺した伝説の漫画家・山田花子。彼女の生涯からは、ある種の“信念”とも“業”とも言える「何か」が見え隠れしてならなかった。彼女の父でトロツキストの高市俊皓(2012年没)の寄稿(山田花子著/高市俊皓編『自殺直前日記』あとがき)から山田…

佐山哲郎インタビュー『コクリコ坂から』原作者初告白「ポルノ小説家から住職になるまで」

公開後3日間で45万人を動員したジブリの新作『コクリコ坂なら』(宮崎吾朗監督)。原作を書いた佐山哲郎さん(63)は、現在は寺の住職、かつてはなんとポルノ小説も書いたという、波乱に富んだ経歴の持たち主なのだ。 映画は1980年に『なかよし』に連載され…

いじめられっ子漫画家 山田花子の『隠蔽された障害』をめぐるレポート

いじめられっ子漫画家 山田花子の隠蔽された障害 虫塚虫蔵 (追悼号となった『ガロ』1992年8月号) 面識がないのに、過去のどこかで関わった存在。見て見ぬふりして、無理にも顔をそむけたその存在。つまりこの人は、弱者にとって忘れられない存在だ。(文庫…

月刊漫画『ガロ』を思う/蛭子能収

ガロを思う 蛭子能収 もし『ガロ』という漫画雑誌がなかったら私は漫画家としてこの世に出ることはできなかっただろう。だから私はガロを尊敬しているし、ガロの編集者から何か頼まれたら嫌とはいえないし、ガロに足を向けて寝ることもできない。仕事がら数…

ねこぢるの夫、山野一から愛読者への追悼文

ねこぢるの夫、山野一から愛読者への追悼文 追悼文① 月刊コミックビンゴ! 追悼文② ぢるぢる旅行記総集編 追悼文③ ぢるぢる日記 追悼文④ ねこぢるまんじゅう 追悼文⑤ バイオレント・リラクゼーション 追悼文① 月刊コミックビンゴ! ねこぢるさんの夫、山野一さ…