ケラのブログ

身辺雑記

1992年倉敷無理心中

岡山県倉敷市で焼け跡から一家6人の遺体、5人の胸に刺し傷、県警が殺人放火で捜査

1992.05.29 大阪夕刊 1頁 1面 (全687字) 

 

 二十九日午前五時ごろ、岡山県倉敷市福島、会社員、貝原元昭さん(36)方から出火、木造二階建て住宅延べ約二五〇平方メートルを全焼、約三十分後に消えた。焼け跡から貝原さん一家六人全員が遺体で見つかった。倉敷署が検視したところ、貝原さん夫婦と子供三人の胸などに刃物によるとみられる刺し傷が数カ所ずつあった。同県警は殺人・放火事件と断定、同署に午後一時、捜査本部を設置した。(13面に関連記事)
 調べによると死亡したのは、貝原さんと、妻雅子さん(30)▽長男晴彦君(9つ)=市立万寿東小四年▽二男康史君(7つ)=同二年▽長女紗都希ちゃん(4つ)▽祖母キミヨさん(87)。


 検視の結果、五人の刺し傷はいずれも胸などに数カ所ずつあり、刃物によるものとみられ、直接の死因かどうか調べている。キミヨさんは遺体の損傷が激しく、外見では傷跡は見つかっていない。同日午後、六人の遺体を司法解剖する予定。
 キミヨさんは一階玄関わき八畳の間で、貝原さん親子五人の遺体は二階六畳の間で見つかった。親子五人は、貝原さん夫婦が紗都希ちゃんを間にして川の字に並び、晴彦君は二段ベッド、そのわきに康史君が寝ていた。


 捜査本部は、無理心中か、外部からの侵入者による殺人、放火の両面で捜査している。現場検証したところ、一階のキミヨさんの部屋周辺と、貝原さん親子五人が寝ていた棟続きの二階がよく燃えていた。


 貝原さん宅は、築後百年以上たつ旧家。元昭さんが結婚した約十年前、棟続き部分を増築したという。近所の目撃者の話から、火元は一階で、午前四時半ごろには既に火が出ていたとみられる。現場は、JR山陽線倉敷駅東約二キロの住宅地。

「仲のいい家族が…」近所の人ら惨劇に顔曇らせる--岡山県倉敷市の放火・殺人事件

1992.05.29 大阪夕刊 13頁 社会 (全441字) 

 

 六人家族に早朝、何があったのか--。岡山県倉敷市で二十九日起きた放火・殺人事件。近所の人たちは「仲のいい家族だったのに……」と、突然の惨劇に顔を曇らせた。
 へいに囲まれた貝原さん方は完全に焼け落ち、無残な姿をさらけ出した。近所の人たちは遠まきにし「何があった……」とささやき合っていた。


 近所の人によると、貝原さん一家は仲が良く、夫婦も二人で歩いている姿をよく見かけたという。貝原さんが勤務していた同市内の建設会社の話では、貝原さんは昨年七月同社に就職。今月から総務課長になった。上司らは「だれかに恨まれている様子もなかった」と話している。


 第一発見者で貝原さん宅南に住む同県立岡山芳泉高二年、貝原敦君(17)は「畑のたき火と思っていたが、四時五十分ごろ、“バーン”という音がし、外に出ると貝原さん方から激しく炎が上がっており、あわてて両親を起こし、消防へ通報した」と言っている。近所の人によると、貝原さんの父は亡くなっており、母親は他家へ再婚。貝原さん夫婦がキミヨさんの世話をしていた。

 

  

民家全焼、一家6人が遺体で見つかる 胸に刺し傷、殺人の疑いで捜査--岡山・倉敷

1992.05.29 東京夕刊 1頁 1面 (全515字) 

 二十九日午前五時ごろ、岡山県倉敷市福島、会社員、貝原元昭さん(36)方から出火、木造二階建て住宅延べ約二五〇平方メートルを全焼、約三十分後に消えた。焼け跡から貝原さん一家六人全員が遺体で見つかった。倉敷署が検視したところ、貝原さん夫婦と子供三人の胸などに刃物によるとみられる刺し傷が数カ所ずつあった。同県警は殺人・放火事件と断定、同署に午後一時、捜査本部を設置した。
 調べによると死亡したのは、貝原さんと、妻雅子さん(30)▽長男晴彦君(9つ)=市立万寿東小四年▽二男康史君(7つ)=同二年▽長女紗都希ちゃん(4つ)▽祖母キミヨさん(87)。


 検視の結果、五人の刺し傷はいずれも胸などに数カ所ずつあり、刃物によるものとみられ、直接の死因かどうか調べている。キミヨさんは遺体の損傷が激しく、外見では傷跡は見つかっていない。


 第一発見者で貝原さん宅南に住む同県立岡山芳泉高二年、貝原敦君(17)の話などから、火元は一階で午前四時半ごろには既に出火していたとみている。敦君は「畑のたき火と思っていたが、四時五十分ごろ、“バーン”という音がし、外に出ると貝原さん方から激しく炎が上がっており、あわてて両親を起こし、消防へ通報した」と言っている。

 

1992.05.30 倉敷一家6人死亡 放火心中強まる 父、仕事・家庭に悩む/岡山 大阪朝刊 社会 23頁 348字 03段

   
   

 岡山県倉敷市福島三五九、会社員貝原元昭さん(36)方が全焼し、一家六人が遺体で見つかった事件で、県警捜査一課は二十九日午後、元昭さんの遺体近くから凶器とみられる血のついた包丁を発見。元昭さんが妻子を刺殺して火を付けた無理心中との見方をさらに強めた。


 元昭さんは、妻子、両親、祖母キミヨさん(87)とともに四世代で同居していたが、六、七年前に父親が病死。残った母親(62)とキミヨさん、妻雅子さん(30)の三人の仲がうまくいかず、母親は別居していた。


 元昭さんは現在の建設会社に平成三年七月に就職するまで、市内の公認会計士事務所など四つの勤め先を転々。税理士試験に何度も失敗しており、捜査本部は、家庭内のトラブルに仕事上の悩みも加わって精神的に追い詰められ、家族全員を道連れにしたとの疑いを強めている。