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村崎百郎「ゲス事件/ゲスメディア/ゲス視聴者」と黒田一郎「導師(グル)なき時代の覚醒論」

鬼畜系ライターの村崎百郎は『ジ・オウム―サブカルチャーオウム真理教』(太田出版、1995年10月)に「ゲス事件/ゲスメディア/ゲス視聴者」と題した原稿を寄稿している*1

今年はオウム死刑囚が全死刑執行され、例年になくオウムに注目が集まった年である。だが、本書は既に絶版で古書価格が一万円近くまで高騰している希少本であり、アクセスするのは容易でない。麻原と村崎亡き今、この原稿が世の中から消えてしまう前に何とかWEB内で復刻を試みた。

ゲス事件/ゲスメディア/ゲス視聴者

村崎百郎












ちなみに本書には黒田一郎の原稿「導師(グル)なき時代の覚醒論」も収録されている。黒田を御存知ない読者もいるかもしれないから彼の正体を説明しておこう。

黒田一郎とは村崎百郎の本名である

村崎は中卒の工員であるの対し、黒田は大卒でペヨトル工房*2の社員と紹介されており、青山正明編集の『危ない1号』(データハウス)には「編集協力者」として黒田一郎のクレジットがある。

ただし、村崎と黒田はあくまで「別人」という設定で筆致もだいぶ異なる。なぜこのような寄稿を行ったのか?…それは村崎百郎のパブリック・イメージでは伝えきれないものがあったのかもしれない。いずれにせよ「黒田一郎」の訴えは「村崎百郎」と同じベクトルを向いていることは間違いないであろう。

導師(グル)なき時代の覚醒論

黒田一郎





*1:村崎は『ユリイカ』1995年4月臨時増刊号「悪趣味大全」にも「ゲスメディアとゲス人間/ワイドショーへの提言」と題した共通のテーマの原稿を寄稿しており、こちらはアスペクト編『村崎百郎の本』に収録されている

*2:かつて雑誌『夜想』を出版していた特殊出版社。黒田はアルトーウィリアム・バロウズ幻想文学を担当した