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雑誌周辺文化研究互助

ロリコン漫画はニューウェーブだったという話

ロリコン漫画雑誌で、まず思い浮かぶのが『COMIC LO』というのは比較的若い世代だと思います。今回はそういう方にも歴史を学ぶ感覚で読んで頂ければと思います。

まずロリコン漫画雑誌の歴史は80年代の第1次ロリコンブームを嚆矢とし、この頃からアニメの女の子キャラに恋愛感情を抱く二次コンという存在が顕在化するようになります。

ただし、この時点で二次コンやロリコンはあくまで身内で使う冗談というか、決して生理的嫌悪感を煽る差別語ではなく「ネクラ」「スキゾ」「パラノ」「ビョーキ」「◯金/◯ビ」といった本来的にネガティブなイメージを軽薄なノリでポップに表現する80年代的文脈で使われる一種の流行語のようなものだったと思います。

また当時流行したロリコン的なものはリアルな大人の恋愛ないし三次元に対するカウンターというより、「ニューウェーブ」「パロディ」「ヘアヌードの代替物」といった側面が強く、作り手もそっちの方が面白いし売れるからと追従し、良い意味でも悪い意味でもロリコン一つで自由で新鮮な誌面を形作れたので、ロリコンは当時のサブカルニューウェーブの受け皿として欠かせない存在となったのです。

ただ『COMIC LO』のように作家も編集も読者も自称・全員ロリコンという「ロリコンの、ロリコンによる、ロリコンのための漫画雑誌」と明確に言えるような雑誌は当時殆どなく、あくまで当時のロリコン漫画は「少女漫画風のソフトな絵柄でエロ漫画を描くと面白い」という意外性を逆手に取ったニューウェーブ的なパロディ意識が原点です。

この面白がり方に近い例を挙げるのなら70年代に『東京25時』というタウン誌が「サザエさんのSMパロディ漫画」を載せたことでしょう。これは国民的漫画のキャラが不謹慎なことをするという意外性を逆手に取った面白がり方で、両者の端緒はそんなに大差はないものだと思います。

さて次回はわずか8号で終刊した幻のロリコン漫画雑誌『アリスくらぶ』の誌面紹介も交えて当時のロリコン雑誌の世界観を知ってもらおうと考えてます。