Underground Magazine Archives

雑誌周辺文化研究互助

吾妻ひでお+谷口敬+野口正之+蛭児神建+早坂未紀+川本耕次「ロリコン座談会:ロリコンの道は深くて険しいのだ」

ともかくブームだそうである、美少女がだ。ならば、とその筋の“権威”の先生方に集まっていただいたわけですが……ああ恐ろしや、恐ろしや。

ロリコン座談会

ロリコンの道は深くて険しいのだ。

所載:ラポート刊『ふゅーじょんぷろだくと』1981年10月号「特集 ロリータあるいは私は如何にして正常な恋愛を放棄し美少女を愛するに至ったか」



吾妻ひでお(美少女まんが家)

やはりこの人を抜きに美少女を語れない。ちょっと最近騒がれ過ぎかナ、という気もしないでもないが、やはり騒がれるだけのことはあるのだ。一部では「ロリコンの神様」として神棚に祭り、朝に夕に柏手を打つているともいう。

 

野口正之美幼女まんが家)

もはや逃げも隠れもしない、まごうかたなきロリコンの人。最近某少女まんが誌『なかよし』の投稿欄に応募して、めでたく選外Cクラスに入選された。これを機会にロリコンまんが家を廃業して、少女まんが家の道を進みたいとのことである。

 

谷口敬ロリコン劇画家)

絶対に顔写真を載せないよーにとのきついお達しがあったが、それでも載せてしまうのだ。本邦初公開、厚顔の…いやいや紅顔の美青年まんが家。『エロジェニカ』でデビューの後、現在ほ連載ペースで『大快楽』に執筆中である。

 

早坂未紀ロリコン同人誌作家)

同人誌界ではピカ一の実力を誇る彼も、実はというよりやっぱりロリコンである。これだけの腕を持ちながらながなかのプロ誌で本格的に描かないおくゆかしい人。村上もとかさん、吾妻ひでおさん等のアシスタントもしている。

 

川本耕次ロリコン編集者)

『Peke』で野口正之にロリコンまんがを描かせ、『少女アリス』で吾妻ひでおに美少女まんがを描かせた、言ってみれば今のブームの元凶みたいな人。その他にも幻の名作美少女写真集『街には女の子たちがいっぱい』もやはり彼の仕事である。現在は群雄社でエロ本作りに日夜いそしんでいる。

 

蛭児神建ロリコン変質者)

ロリコンの話をすると何故かいつも彼の話が出る。その道の教祖みたいな人。ハンチング、サングラス、マスク、レインコートの格好はついにダミーまでが出回る始末。過激ロリコン同人誌『幼女嗜好』を主宰する。

 

司会・藤本孝人(ただ今独身30才)

老舗ミニコミ誌『漫画の手帖』発行人。一見勤厳実直品行方正サラリーマンである彼が、今回の特集では八面六臂の大活躍。いかに人間の外見がイイカゲンなものかを示してくれた。最近はお見合いの話も沢山持ち込まれるようになったが、やはり彼の好みにあったセーラー服のお見合い写真が来ない限り応じることはないであろう。

 

 

あなたはロリコン?

── 一応今日の座談会はロリコンについてということですので、まず最初に皆さんがロリコンであるかどうかということを確認してみたいと思うのですが

 

野口ロリコンです(キッパリ)

 

谷口:僕が今仕事しているのは『大快楽』なのね。それでその執筆メンバーを見ていると思うんだけど、もしかしたら僕が一番ロリコンなんじゃないかと。

 

──どこかで僕はロリコンじゃない!と主張しておられましたけど。

 

谷口:少なくとも暴力的ではない。

 

川本:僕はロリコンです、言葉の厳密な意味で。最近ハイジコンプレックスとかアリスコンプレックスとか色々あるでしょう。僕はやっぱりセーラー服が(笑)

 

──次に、聞くまでもないでしょうが…

 

吾妻:僕は違います(キッパリ)

 

一同:またまた

 

──まあ反論はひとまず置いといて、早坂さん

 

早坂:僕はみんなからそうだと言われるんですけどね

 

──自覚症状はないと

 

早坂:ないですね。手が震える程度でしょう。

 

蛭児神:私の夢は、胸を張って“私は変質者です”といえるようになりたいということで

 

──変質者とロリコンの違いとは

 

蛭児神:行動力の違いでしょう。

 

──さて、色々と皆さんに伺ったわけですが、吾妻さん。

 

吾妻:え

 

──先程僕は違うとおっしゃいましたが、すると仕事でロリコンしていると

 

吾妻 ……少しはそういうところも……

 

──アニメの美少女なんかは大好きではないと

 

吾妻:いいえ(笑)僕だけ聞かないで下さいよ。今日はロリコンとはどうゆーものか勉強しにきたんだから。

 

早坂:あーそういうこというんだから

 

──吾妻さんのまんがを読んでロリコンに目覚めたという人が沢山いるんですが

 

吾妻:知らない。そんな人がいるんですか

 

──川本さんは『Peke』などで前から吾妻さんのその手の作品を扱ってますけども

 

川本手前味噌になるんだけど、吾妻さんの人生における重要なターニンク・ポイントにはなぜか僕がいるわけ。秋田書店双葉社に描いていた二流の吾妻さんを『Peke』で三流まんが家に仕立てあげちゃった。吾妻ひでおというとマニア作家という概念を作っちゃった責任はほぼ僕にあるんじゃないかと。そのあと『少女アリス』で美少女まんがを描いてもらったら、今度は「SFマニア作家」から「ロリコン作家」ということになってしまって、何か悪い方へ悪い方へ方向づけちゃっているような

 

吾妻:あ、それはありますね(笑)

 

──野口さんなんかも『Peke』でロリコン作家の道を歩み始めた方だと思うんですが。

 

川本:彼は『OUT』の新人まんが賞でデビューしたんです。それで当時みのり書房の編集部をウロウロしてたもんで、原稿料も安くあがるからという安直な発想でたのんでみたんですけど。

 

野口初めてロリコンという言葉聞いたのはこの人からでね(笑)

 

川本その頃は全然ポピュラーじゃなかったんですよね。ただ僕が多少そういう趣味があったのと、野口君にロリコンとしての素質があったから描いてもらったわけで。

 

野口:僕は女の子さえ描いていれば喜んでいるタイプなんですよね(笑)

 

──谷口さんが『ぱふ』に投稿していたものを見ると、その項からすでに女の子がとてもかわいいんですけど。やっぱり常日頃主張しているようにロリコンではないと

 

谷口:読者が僕のことをそういうのと、僕がロリコンではないと言うのでは、質が違うし、かみあわないんですよね。最近そこら辺が分ってきたもんで、読者がそういうんであればそれでもいいと諦らめているんですけど。

 

──セーラー服は割と執着を持って描いていると思うんですけど

 

谷口:全然ないです。……ただ今のセーラー服というのは、上はまあいいですけどスカートが気に入らない

 

一同:(笑)

 

吾妻:スカートは短い方が好きなんですか。

 

谷口:スカートというのはミディですよね、だいたい。膝小僧が半分見える位が一番かわいいんですよね、ミディは。

 

──やっぱりああいう作品は楽しんで描いているわけですね。

 

谷口:いや、楽しいですけど……これでいいのかなというのは若干……

 

──禁断の喜びですか(笑)

 

早坂:世の中でロリコンと呼ばれている人達に妹を持っている人がいますかねえ。僕はわりといないんじゃないかと思うんですけど。

 

蛭児神:私の友人に妹が実際いて、同名の妹を犯しまくるという小説を書いているのがおりますが

 

一同:そりゃビョーキだ(笑)

 

川本:それはあるかもしれないね。妹願望みたいな

 

谷口:ありますね。

 

──実際に妹がいたらこうあってほしいというような?

 

早坂:意識はしてみませんけど、それはあるでしょうね

 

蛭児神:妹願望というのはロリコンであれば誰でもあるでしょうね。私ももし妹がいればああしてやろう、こうしてやろう(身ぶり手ぶりで)

 

一同:(笑)

 

吾妻:ちょっとかんべんして下さいよ(笑)

 

──手塚治虫さんの初期の作品には、よく“僕の妹になってくれ” “いいわ”みたいなラストがありましたが、それでいくと手塚さんなんかは、わりとロリコンの元祖じゃないかと思うんです

 

吾妻:あ、そんな感じしますね。

 

谷口:「火の鳥」の中では近親相姦みたいなものも出てきますよね。妹や母親とセックスをして子孫を沢山作っていくんだみたいに

 

蛭児神:近親相姦というモチーフはロリコンものには多いですね

 

川本:僕は今エロ本を作っているんだけれど、その関係で告白手記なんかをよく書くんです。で近親相姦の告白手記を書く時はいつも妹とやる話になっちゃう。僕は姉はいるんだけれど妹はいない。そのせいか姉とやるというのはどうしても妄想できない。母親というのもだめ。唯一想像できて魅力的な素材だと思うのが妹とやる話でね。でも僕の妹になってくれ、みたいなセリフはよく考えてみるとものすごくヒワイなセリフだと思うんだけど(笑)

 

ロリコンの市民権はどこにある

川本:僕は誰でもロリコン的要素というのは潜在的に持っていると思いますね。それがたまたまこの時期に、アニメの美少女キャラクターとか吾妻さんのまんがとか、野口君の描く美少女とか

 

野口:僕のは美少女じゃないです。美幼女ですよ。

 

川本:(笑)そういうものがキッカケでロリコンしてもいいんだという社会的なステータスを与えられた所はあると思いますね。

 

野口:市民権を得たロリコンですか

 

川本:今の状況で、たとえば吾妻さんがいなくって、野口君もいなくって、東映の美少女キャラもいないとしたら、はたしてロリコンと名乗れるかどうか。なんか今はロリコン吾妻ひでおのファンというとなんとなく格好がつくという所はあると思うのね。そういえば認められるんじゃないかという。

 

野口:この前ね、お見合いしたのね

 

一同爆笑

 

野口:それでね、仲人の人はまんが家ということで先方に紹介してあるわけね。だから当然女の人はそれ以上の予備知識はないのね。それで会ってね、挨拶をするでしょ。で、“どーゆーまんがを描いてるんですか”ってね

 

一同爆笑

 

野口:ああゆう時にスパーッと答えられないのは、やっぱりまだまだ市民権を得ていないと思いましたけどね。それでまあ“色々と描いてます”とか答えましたけど(笑)

 

──やっぱりブームとか言われていますけど、まだ市民権は得ていないと

 

吾妻なんでロリコンがブームになるかわからない。ありゃあブームでするもんかね

 

蛭児神やっばり昔はロリコンというと暗いイメージがあったんですけど、なんか先生方のおかげで楽しく明るいロリコンというイメージができましたね。特に野口さんのまんがというのは楽しいんですよね。楽しんで描いている。アッケラカンとして私は変態ですというふうにやっている。

 

野口:否定はいたしません(笑)誰かに言われたんですけど、僕の描く女の子はメチャメチャにいたぶられていても、女の子が痛がっていないって。なんかいじめられているという感じが僕のまんがから受けられないと言われましたけど(笑)描いてて目一杯楽しんじゃう方だから。やっぱり女の子を描くのは楽しいですよね

 

吾妻:いじめるのが好きなんですか

 

野口:いや、本質的に血を見るのが嫌いだから、ただね、新聞なんかで幼女にイタズラとかなんとかいう記事を見るとね、ドキッとするんですよ。

 

吾妻:自分もいずれそうなるのでは

 

野口:一歩まちがうとね(笑)

 

──実際に横浜でノグチマサユキという人が幼女にイタズラして逮捕されたそうですけど。

 

野口:あ、あれね。あの日辰巳出版の編集の人が電話かけてきたんですよね、確かめに。そしたら“あれ? いる”って(笑)

 

吾妻:あれは、てっきり野口さんだと(笑)

 

──でも神奈川のストリップ劇場で、本番ショーで舞台にあがって逮捕された警官の名前がアズマヒデオでしたけど。

 

一同爆笑

 

吾妻:ううむ

 

わたしのびしょうじょ

──どうなんでしょう。美少女というのは何才くらいを指していうんでしょう、

 

蛭児神:私は14才を越えたら年増ですけど(笑)

 

川本:基本的に年令は関係ないと思うですけど。実際の年令よりも、その少女の持っている内面性がね。たとえば東京の女子高生というのはすごいでしょう。みんなスケバンみたいで。ところが群馬あたりでロードパルかなんか乗って通っている女子高生ってすごくかわいいんですよ、すれてなくて

 

──吾妻さんは、やっぱり胸が出ていても少女は少女であること。

 

吾妻:ああ、そういえばそうですね。でも蛭児神さんなんかは…

 

蛭児神:胸は完全にひらたくなければならない。

 

一同爆笑

 

吾妻:だから差がありますよ。彼は絶対正常な結婚はできない。

 

川本:いやロリコンの人間はだいたい正常なケッコンはできませんよ。僕が最初に吾妻さんの所に電話かけた時に奥さんが出てね。てっきり中学生だと思ったもん

 

──じゃあ吾妻さんのは正常なケッコンではないと(笑)

 

吾妻:正常ですよ、何を言ってんですか。子供もいるもん。だいたい子供のいるロリコンなんてありえないよ

 

蛭児神:そろそろ家のまわりに鉄条網を張らないとあぶないですよ。

 

吾妻:みんなが私の娘をねらっている(笑)だれがやるか

 

── 一生結婚させないで自分のそばに置いておきたいとか

 

吾妻:いやそんなことはない。正常な人間だから

 

一同なぜか爆笑

 

セーラー服とランドセル

吾妻:セーラー服って、でもロリコンなんでしょうかね。

 

谷口:ええとですね(今まで静かだったのに急に身を乗り出して)あのう、10年前にもこういうブームがあったらしいんですよね。その時のブームの主役がセーラー服だった。それをひきずっているというだけじゃないですか。

 

蛭児神:じょしこおせえというのはどうも苦手でしてね、あのキャーキャーいう声を聞いていると、本当にひっぱたいて縄で縛って……

 

一同:やっぱりやりたいんだ(笑)

 

川本:やっぱり理想としては中学生のセーラー服ね。都内の高校生は似合わないよね。胸もまだふくらみかけて、身長も155センチくらい。そういう子がセーラ服を着るべきですよ。

 

蛭児神:セーラー服というのは一年中着ているもので、どう考えても不潔ですが。アブラがテカテカして

 

──同じテカテカでも蛭児神さんの場合はランドセルのアブラがテカテカはいいわけですか

 

蛭児神:あ! あれはいいんですよ、ランドセルは。最近手に入れたんですけど、特に六年間使い込んで、汗のしみこんだ赤いランドセルというのはたまりませんよ。

 

川本:(笑)きっとランドセルを頭からかぶってころげまわっているんだ

 

──今日は持ってこなかったんですか

 

蛭児神:まさか。家に大事に飾ってあります。

 

一同笑いころげる

 

川本:僕なんかはブルーマーかぶってころげまわるくらいですよ、普通の人だから。

 

谷口:あ、ブルマーいいですね。

 

川本:チョウチンブルマーの方じゃなくて、ピッタリしてるジャージーかなんかのやつ。あれがいいんですよ。

 

──レオタードはどうでしょう。

 

川本:ううん。少女のレオタード姿というのはかわいくないです、はっきりいって。

 

谷口:(うなずきながら)かわいくないです。

 

川本:やっぱりレオタードよりはスクール水着じゃないですか。

 

──めいっぱい地味なやつですね。

 

川本:胸に名札をつけていたりするのは、ちょっとカンベンしてほしいけど。

 

──どういった所がいいんでしょう

 

川本:うん、やっぱり同じ格好をしているでしょう。だからかわいい子がすごく目立つのね。

 

リカちゃん人形のクッセツ

──どうなんでしょうか、人形なんていうのは皆さん

 

野口:にんぎょうねえ。いいですねえ。

 

早坂:蛭児神さんの独壇場でしょう、人形の話は。

 

蛭児神:好きですねえ。リカちゃん人形だけで20体ぐらい持っているし。やっぱりフツーに遊んでいてはつまらないんですよね。スーパーヒーローの人形というのはリカちゃん人形と大きさが同じくらいなんですが、ウルトラマンにリカちゃんの服を着せるとこれがなかなかカワイイ。それからGIジョーという人形がありますが。ちなみに私は5体持ってますけど。このGIジョーとリカちゃん人形を合わせると丁度大人と子供の体型になる。

 

一同:ぐわあ(笑)

 

蛭児神:したがって色々な体位を楽しめるんですね

 

吾妻:ビ・ビョーキだ(笑)

 

川本:クッセツしきってる(笑)

 

野口:この前ね、蛭児神さんが僕の所へ遊びにきて、リカちゃん人形とGIジョーの組んずほぐれつの大格闘を見せられちゃいましたけどね(笑)あれ以来人形もなかなかいいんじゃないかなと思ってんですけど。

 

吾妻:あなた出前でリカちゃん人形やってんですか。

 

蛭児神:べつに出前というわけじゃないんですけど

 

──プティ・アンジェ人形なんかは?

 

蛭児神:ああ、あれは5種類出ていますよね、タカラから。でまあ、大小あわせて1体持ってますが。もう古いアニメですから大変です。キャンディ・キャンディなんか今だに売っているというのにプティ・アンジェの方がずっとかわいいし、性格もいいんだ!キャンディ・キャンディみたいな偽善的なキャラクターは嫌いです。

 

──吾妻さんもだいぶプティ・アンジェにこだわってらっしゃいますけど

 

吾妻:ああ、私も好きなんです。その辺ではあの人と合っている。でも負けるけどね。私は3体しか持っていない。

 

一同爆笑

 

蛭児神:セルなんかはお持ちですか

 

吾妻:いや、もらいもので2・3枚。

 

蛭児神:きんぱくプティ・アンジェというセルがありまして

 

谷口:しかしまともじゃないな

 

吾妻:ああ、水車小屋かなんかに縛られるやつね。

 

蛭児神:もうなんというか、これがじつにかわいい。ウフフフフフフフフフフフフ

 

ロリコンは思想である

──竹官恵子さんの「私を月まで連れてって!」なんかは、完璧にロリコンまんがだと思いますけど

 

吾妻:あ、そうですね

 

川本ただ、僕は基本的に女にはロリコンは理解できないと思う

 

野口:僕もそう思います

 

川本:大抵みんなファッショナブル・ロリコンでしょう。

 

早坂女の人のロリコンというのは、小さいかわいい女の子も好きだけど、かわいい男の子も好きだという。かわいい子供達が好きなんですよ

 

川本:割と節操がないというかね、思想がないというか。

 

──思想ですか?

 

川本ロリコンてみんな思想を持ってるでしょ。

 

野口:なんか言いわけしてるみたい(笑)

 

川本:いやこだわるポイントを持ってるでしょ。スクール水着にこだわるロリコンとか、ランドセルにこだわるロリコンとかのところが女のロリコンというのは、そういうのなしにただかわいければいい。無節操なロリコンですから、あれはロリコンとして認知できないんじゃないですか。やっぱりロリコンの道はもっと深いんだという。

 

野口:あ、深かったのかあ(笑)

 

早坂:なんか希望に燃えてきた。

 

蛭児神:僕なんかまだまだですねえ

 

早坂:三年くらい山に籠もりますか、ランドセルしょって(笑)

 

川本ただ最近ヤバイなと思うんだけど、本当はロリコンなんて暗くてきたないもので、結局、誰かがいってたんだけども少女は美しいんだけど、その少女を愛する僕たちは美しくないんだと思うのね。それがあたかもロリコンが美しいものと誤解して入ってきている。吾妻さんのまんがなんか、そういう隠れ蓑になっていると思うんだけど、ロリコンとは言えないんだけど、ワタシ吾妻ひでおのファン。だからロリコンなのよというのは非常に格好いい。そういう悪い傾向があると思う。やっぱり少女を愛する者はちっとも美しくないものなんです。

 

早坂:美しくないんだけど、そこで開きなおっちゃって、だからドウダというんだ、○○してやる××してやるというのがロリコンなんでしょう。(了)

 

明日の日本を担う君に──セーラー服の勧め

セーラー服を着たことがある方には解ると思うが、あれは、なかなか着ごこちのよくないもので、胸はきついし、スカートは足にからみて歩きにくいし、およそ合理性とは縁遠い代物なのだ。だから、思春期の少女を心理的におさえつけるのは、なかなか有効なのかもしれない。ところで、私が初めてセーラー服を着たのが、忘れもしない十五の春。

妹から借りた冬物のセーラー服に、ほんのり薄化粧、胸には少々詰物を入れる。セーラー服は素肌にここち良く、鏡の向うから、かわいい女学生が恥ずかしそうにこっちを見てた。そう、体育祭の仮装行列でなかったら、とても男子校生の私がセーラ服を着るチャンスなんてあるもんじゃない。

不思議な充実感に、足どりも軽くグランドに出れば、なぜか眩しいみんなの視線。中でも筋肉質の若い体育教師の目の輝きは、少々やばかったのだが、ここで私がゲイの道に進まなかったのは、ひとえに我家の持病である、痔疾への恐怖からに他ならない。やはり御先祖様に感謝すべきだろう。

ただ、女装癖はその後も長く後遺症として残り、時々、一人密かに鏡の前で、セーラー服を着たり脱いだりしたものだが、衆目の中で熱い視線を受けた時の快感には遠く及ばなかった。今では立派な社会人となり痔疾の心配もなく、明るい日本の為に働いている私の輝やかしい成功例から見ても、明日の世界を担う青少年は、一度は私の様にセーラー服を着てみることを、ひたすらお勧めしたい。

今回は、セーラー服着用のお勧めを書かしていただいた。他に、自然な胸のふくらまし方とか、いかに前のふくらみをかくして、女性用パンティを着用するかとか、いろいろ話しはあるのだが、今回の話題には今ひとつ関係がないので、別の機会に譲りたいと思う。(健全な一社会人)

 

薬師丸ひろ子を見るな!

本当の事を言うと、薬師丸ひろ子ことは他の人と語りたくないのだ。決して、何が恥かしい訳ではないのだが、どーも、肉マンだとか足が太いとか当っている事を指摘されるのがいやだというのが本当のところか。

ひろ子という少女に関して語ることは、ロリコンの行為ではないということを証明しよう。何しろ、ロリコンとは流行っていても、単にビョーキでヘンタイに過ぎないのだから。近くの小学校の運動会へ見学へ行ったり、銀行のポスター盗んだり、デパートのチラシにでている子供服のモデルの女の子を切りぬいてファイルしたりする、そおいうリョーキの世界とは明らかに違うのだ。まず何より彼女は有名のスターである。つまり三原順子伊藤つかさのレベルなのだ。歌こそ歌わねど、メジャーでありながらかつ、普通の女の子なのである。ひろ子はなにしろ学校を無遅刻無欠席の高校2年生なのだ。それでいて全国あまねく名が知れ渡っているところが偉大である。この偶像性を持ちながら、存在感と日常性をもつ女子高校生というリアリズムが、何よりロリコンなどという暗いマイナーな病気の世界と次元を異とするゆえんなのだ。だからもうビョーキでヘンタイの読者、君達は篠塚ひろ美だとかヒロコグレースだとかをウジウジとやっていなさい。ひろ子を見ないで下さい。

もしかして「野性の証明」の頃からセーラー服のイメージがよくなかったのかもしれない。「翔んだカップル」「ねらわれた学園」今度の「セーラー服と機関銃」みんな着てるではないか。これはよくない。ビニ本だとかの一大テーマである、おじさん達の視線もよくない。薬師丸ひろ子は正しく見まもれなければいけない。しかし、最近どーもヘアスタイルが良くない。やはり、ねらわれた学園のころが一番……いけないイケナイ。こおゆう執着を捨てなければ。(上田カズヒロ)

 

ロリコンなんてみにくいんだみにくいんだ!!

世の中の30前後からそれ以上の男全部と、弱冠25才ぐらいの男は、皆ロリコンである。この割合でいくと全男性の60パーセントがロリコンなのだ。だから男を10人見たら、6人はロリコンと思ってまちがいない。私はロリコンが大きらいなのだ。大たいロリコンは、ブサイクで、デブで、ホーケーで、第一みにくいんだ、みにくいんだ、ほんとにもう。何故きらいかといえばロリコンは陰湿なのである。たとえば、午前6時58分どこどこTVのスポットにかわいい女の子が出てるとする、とロリコンたちはクチコミで、わっという間に広め、全国的な規模でこれを考えてみると、なんと午前6時58分になると、喜びと、自分がロリコンであるという後ろめたさを感じつつ、TVの前にロリコンが座っている、南は九州から北は北海道まで、である。

お、おぞましいっ、水子の霊がたたっているとしか思えない。なんで水子の霊かは深く考えてはいけない。そうなのだ、ロリコンがなぜかというと、みんな『かくれロリコン』だからだ。「ボク、ロリでっす。」とあっけらかんと、大衆の面前で白昼ロリコン宣言できるのは何人ぐらいいるのだろーか。これ日本の暗い暗い土壌そのものではないのか。この点において、ホモやレズと同一線上に並ぶのである。ロリコンに市民権を!と叫ぶこともできんのか、いつも四六時中TVの前に座り、同人誌を作り、情報交換するしかノーがないのかっ。とついコーフンして、ロリコンのふがいなさをつい攻撃してしまうのである。また、ロリコンはいじめるのがとても面白いのです。あ、ところで、NHKの『マリコ』観ました?(西密子)

 

ロリータだけが少女でない──芝居の中の少女

少女はなぜ演劇が好きなのだろう。

少女は全体が好きだからであると、ある文豪がこれに応えているが、演劇と、それに絡む少女たちの今日の状況をながめてみると、真相はさだかてはない。

一方、演劇の中において少女とは、特殊な役割をはたしやすい存在であるようだ。少女を扱った芝居や、劇中に不思議な少女の登場する演劇は少なくない。

ところで、演劇における少女というと、状況劇場がまず出てくる。タイトルもズバリ『少女都市』、『少女仮面』といった比較的初期作品は、いわゆる唐の少女ものと呼ばれるものの代表的なものとい唐十郎は、日本の劇作家の中で、もっとも「少女」という存在を問題にした人であり、彼の作品行為のキティには、この、どこかへ行ってしまった少女に対する執拗なこだわりが横たわっているようだ。

初期の単行本『謎の引越少女』にめられた「銀ヤンマ」というファタジーなどはまさに、彼の肉体論ドラマツルギーの起点を示すもであり、同じ本の「笑わぬオカッパの少女論」は(彼の少女論は決してロリコンとは近いところにあるものてはないが)卓抜した少女論のひとつということが出来る。

「銀ヤンマ」という掌篇は、焼け跡の公衆便所に住む少女のお話しである。

──あの人は、銀ヤンマの渦の下で、真赤なフロシキのような堕胎児をひきずったまま、夏草の間を這うようにして逃げた。 R・O・N

 

とりあえずロリコンは性的なSFである

ロリコンは性的なSFである、というと全く何のことやらわからないだろうが、ロリコンに限らず、ホモ、レズ、サド、マゾ、その他、いわゆる「正常な性的関係」以外のすべてのセックスは、SFに似たものである。それらは言わば下半身のSFと言ってもいいかもしれない。抑圧された願望、可能性と想像力、「現実」に対する若干の嫌悪が共通しているなかでもロリコンとSFは、奇妙にペシミスティックなところまで似ている。

では、ロリコンSFというものが沢山書かれているかというと、そうでもない。少女の登場するSFは多いが、それが必ずしもロリコンでないことは、女が出てくるだけでポルノとは言えないのと同様である。

とはいっても全くないわけではない。そのなかで極めつけはと言えばまず星新一の初期の作品「月の光」が挙げられる。これは混血の少女をペットとして飼っている中年の男の話だ。少女は拾子だったのだが、男は全く人間としての教育をせず、美しい一匹のペットとして育てたのだ。ペットとしての少女は男によくなつく。男はもちろん彼女にナニもしない。うっとりとながめているだけだ。

バート・ヤングの「たんぽぽ娘」もロマンティックなロリコンSFである。たんぽぽ色の髪を風に踊らせ、午後の日差しの中に立つ少女は二百四十年の未来から来たのだ。男は、動揺する自分に言いきかせる。「おいおい、わたしは四十四だぞ。」ヤングは、かなりのロリコンのようで、「ジョナサンと宇宙くじら」にも魅力的な少女を登場させている。

魅力的といえば、光瀬龍阿修羅王も、また違った魅力がある。「百憶の昼と千億の夜」の中で、中性的な美少女として登場するが、性別を超えた、凄絶な美しさがあるのだ。

永遠の少年、ブラッドベリにはノスタルジックな少年の物語が多いが、「四月の魔女」は思春期の少女の、心のゆらぎを象徴的に描いた小味な短編である。(小林克彰)