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ロックバンドがフジを電波ジャック 生番組の怖さまざまざ

ロックバンドがフジを電波ジャック 生番組の怖さまざまざ

 

フジ系の生番組「ヒットスタジオR&N」で十三日深夜、タイマーズというロックバンドが、二曲目に突然、―FM東京腐ったラジオ、最低のラジオ……などと、わいせつな言葉を交えながら歌った。

このバンドは、正体不明というふれ込みの四人組だが、実は中心人物がRCサクセション忌野清志郎。彼は昨年、反原発の思いを一部に込めたアルバム「カバーズ」を発表、これが一時発売中止となって話題を集めた。その時、FM東京原発問題を扱った曲の放送を自粛した。

加えて、忌野が別のバンドのために詞を書き、九月に出た「谷間のうた」が、FM東京FM仙台で放送自粛の憂き目に遭っている。この曲は、思わせぶりな表現が続くものの、コードに触れるような言葉はない。それで、―何でもかんでも放送中止さ、という怒りにつながったようだ。

この“抗議行動”を、よくぞやったと評価したり、面白がったりする人もいるだろう。だが、電波ジャックをしての特定局の中傷は、少なくとも公平ではない。また、アルバム発売を来月に控えているだけに、宣伝、話題作りと勘ぐられても仕方がない。

フジの幹部は「リハーサルをやりながら、このような発言が出たことは遺憾」と言い、FM東京に陳謝した。今回の出来事は、深夜を中心に増えている生番組の怖さの一例。(ま)

 

読売新聞 東京夕刊 1989.10.19 芸能  13頁

フジの『ヒットスタジオR&N』(89年10月13日放送)にタイマーズが生出演して起こした”あの騒動”は読売新聞の芸能面にも載っていた。

が、結局のところ「やりすぎではないか」という見せかけだけの正論に終始した、実にくだらない内容だった。ていうかゼリーの正体を忌野清志郎ってバラすなよ(笑)そもそも「深夜を中心に増えている生番組の怖さ」とは何なんだ(笑)もっともらしく語っている感じが鼻についてしょうがない卑怯なやり口の記事だった(了)

 

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