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管理人〄虫塚"KERA"虫蔵〠 (@pareorogas) 

Here is not INTERNET!!! It's "OUTERNET" Ok?Ok?Ok?

逃げながら捨て台詞を残すだけの、役に立たない子供。

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電脳ゴミ漁り。賞罰なし。カルトの怪人。

©東アジア弧状列島(進者往生極楽 退者无間地獄)

 

こちらもよろしく

亀和田武「劇画アリス総括」『劇画アリス』通巻22号(迷宮'79)

総括

亀和田武

すでに幾つかの雑誌などで取り上げられたりもしたので承知の読者もいるかも知れないが――私の編集する『劇画アリス』は前号で終わった。本来ならば、前号のうちに、〈総括〉文書の呈示とまではいかなくとも、“編集長が変わります!”といったたぐいのお知らせぐらいは載せるのが、毎月この雑誌を買い、読んでくれている読者への義務ではあっただろう。

それをしなかったのは、ひとえに私の怠惰によるもので、この事に関しては弁解の余地はない。だが、あえてその間の事情を説明するなら以下の如くである。

前々号の校正が終わった時点で、私が『劇画アリス』の編集から手をひくことが決まった。そして、次の号の企画・題割りに関しては、従来通り私が責任を持ち、実際的な作業に関しては、私の後を引き継ぐ若い諸君=迷宮'79のメンバーが担うこととなった。この時点で、私は表2の編集長メッセージでその旨を語るつもりであった。しかし、時間が経過するに従って、私が読者に向けて語ろうとすることは徐々に膨らんでいった。とても、従来までの表2・編集長メッセージでは書き尽しせない程の量になることが明らかだった。今までのはいってみれば、ごくごく簡潔なアッピールである。しかし、最後の“編集長アッピール”ならば、私は、それまで私の内に溜ってきたく劇画〉に対するさまざまな思いを吐き出したいと思ったそれも、感情的な言葉を書きつらねる式のものではなく、一応整理された形でもって、しかも『劇画アリス』創刊から現在に至る経過を説きおこしながらの、<総括>文書的性格を有したものにしたいというふうに。そして、そう思っているうちに時間が経ち、締め切りが迫り、考えはまとまらず・・・・・・結局はヘッドコピーの「我、遠方より来たりて、遠方に行かん」と、出稿日の日に撮った3点のボラロイド写真でお茶を濁すことになった。

大して重要ではないが、あえて私の手から編集が離れた今になって、表2を使って〈総括〉を発表するに至った理由というのは、以上のようなものである。

さて、先程も書いたように、今、私は多くのことを語ろうと思っている。何人かの読者は気付いていたかもしれないが、私の表2における“メッセージ”を始めとする自分の雑誌上での発言というのは、実に控え目、かつストイックなものであった。そして、幾つかの雑誌に発表された私の〈劇画評論〉もその延長上にあった。

表2に編集長自らが、しかも上半身裸の写真入りで登場し、発言するという、そのショッキングな現象面だけが宣伝され、何やら私は自己顕示欲の塊の如くに思われもし、また、あえて私自身もそれを否定しないということて、劇画界周辺ではそれは定説にまでなってしまったが、事実は逆である。

別に、これは私の弁解でも何でもない。私は、『劇画アリス』をやめた少し後に、ある雑誌の身辺雑誌風エッセイで、現在の心境はといえば、案外アッサリと、かつ担々としたものであると書いた。また、次のようにも書いた私は、この雑誌しかないと思い込むほど純情な世間知らずでもなければ、また、たかが仕事じゃないかという具合いに自分の仕事を割り切っていくほどスレッカラシでもなかった、と。

要するに、そういうことなのだ。私は、クソでもない作品を載っけながら、編集後記やコラム・ページで、それと裏腹なことを舌足らずの文章で書きつづる“アノ手”の雑誌が大嫌いだった。そうした、語っていることと、現実のギャップが、その人間をひどくみすぼらしく、下品なものに見せているというそのことに気付きもしない連中が嫌で嫌で仕様がなかった。

そして、自分の脆弱な観念を投影する対象としてのみく劇画〉が存在するかのような、大方の〈劇画評論〉の在り方が嫌いだった。

私は、そうした一切の甘ったれた傾向を排そうと決意していた。私が、どのような雑誌にも、かたくなまでに「劇画アリス編集長」という肩書きを付けて臨んだのも、その表れ、であった。私は、かなり本気で、自分をいわゆる〈三流劇画〉のスポークスマンであると自己規定していたのだ。それは、この『劇画アリス』に関しても同様だった。ある時期から、私は、この雑誌をく三流劇画>ムーヴメントの“機関誌”であると規定していた。

そんなふうに書くと、何やら悲愴に聞こえるかもしれないが、そんなことはなかった。
毎号、毎号、手応えは確実にあったから、その感触に比べたら、たかが自分の雑誌、たかが自分の劇画への想いに執着するのは卑少なことに思えて仕方がなかった。『私と、私の仲間が今なそうとしていることが、今までの脳天気な、あるいは陰湿なく〈劇画〉理解、〈劇画〉への取り組み方を根底から覆えしているという確信があったから、私は必要以上に自己に抱泥せずに済んだのだ。効果を見据えた言動以外は一切しない、それが見込めないときには沈黙する今、思い返してみても、私は自分のストイックな感情に忠実であったと思う。

それにしてはそれにしては、この〈総括〉は、自分を語り過ぎているのではないか。一私もそう思う。しかし、今のところ、私は、私の関わってきた雑誌と、その雑誌が中心になって惹き起こしたムーヴメントの昂揚とを適切に解明し、読者に興味深く読んでもらえる方法を他に知らない。

私は、およそ“使命感”などという言葉とは無縁のような男ではあるが、少なからず関わりを持ってきた〈劇画〉に関しては、それに似た感情を持っている。そして、私が、自分のなしてきたことを当の雑誌で表現することは自分に課せられた“義務”だと考えている。だから私は、これから、『劇画アリス』と、それが担ったムーヴメントについて・多くのことを語らなくてはならない。

 
承前

劇画アリスの創刊は、77年の9月8日である。昨日、編集部から持って来て貰った劇画アリスのバックナンバーを眺めながら、これを書いているところであるが、創刊号の体裁は、ザッと次のようなものであった。表紙(表1)が、『増刊SOUPX』、裏表紙が(私の手許にあるバックナンバーは、裏表紙が千切れているため、記憶に頼るしかないのだが)確か『劇画アリス』であった。

表1には、『ヌードと劇画』という、かなり大きなコピーも入っている。表紙を描いたのは、辰己四郎で、彼の絵が、左右逆版にされて、裏表紙にも使われていたはずだ。この創刊号の特徴は何といっても、先程の謳い文句にもあるように、ヌードと劇画、が一緒に入っていることであり、表1には、辰己四郎描くイラストのバックに、3点の写真が収まっている。定価も三百円である。

題割り的にいえば、最初の4ページが、カラー・ページで、次に16ページ、モノクロが
る。そして、活版ページがページ続く。それが終わると、また巻末に、モノクロが16ページ、カラーが4ページである。そして、この、カラー8ページ、モノクロのページにヌード写真が入っている。例の表2はどうなっているかというと、私自身も驚いたのだが、すでにメッセージ広告になっているのである。どこかから出来合いの写真を流用して使ったのだろう、こちらを見据えた黒人の写真が1ページ大に拡大されて、そこに自動販売機でなぜ悪い!』というコピーが横書きで大きく入っている。

劇画の方の巻頭は、羽中ルイ『地獄の季節』 23ページの作品である。続いて、高信太郎のギャグが4ページ。その他の作品も順を追って列挙していくと次のようになる。あがた有為『魔の匂い』%ページ、飯田耕一郎『ちぎれた指』、玄海つとむ『獲物を漁る人妻』(またしても、この2作の間にまたがる数ページが紛失しているため、ページ数がわからないのだ)、大谷かおる『落のつっぱり姉ちゃん』18ページ、宍倉幸雄のギャグ4ページ、そして、最後が石原はるひこ『蝶』28ページ――これで全部である。
意味なく、体裁、内容を列挙した訳ではない。これらの、体裁、メンバーから、劇画アリスという雑誌が、発刊の当初から持っていた、あるいは持たされざるを得なかったある性格が浮かび上がってくるのだ。

私事に渉るが、私がアリス出版に入社したのは、その前年の年の7月である。それまで私は、檸檬社という、やはり、実話、ヌード、エロ漫画誌を刊行している出版社に在籍していた。大学を卒業した年――4年の9月からだから、2年弱余りである。・この手の零細出版社の例に漏れず、4人で3冊の雑誌を編集する、といった形態がとられていたが、私が勝っていた雑誌の一つが、『漫画大快楽』という雑誌であった。この雑誌は、創刊から退社するまで編集スタッフとして関わった。途中で、『漫画バンバン』という雑誌も併行して出したが、4号だか5号でポシャッた。

私が、檸檬社から、アリス出版に移籍する際に、周囲の友人たちが、親切に忠告してくれたのは、「だって、キミ、あそこは自販機専門の雑誌社だよ。ああいうところに堕ちたら、もう二度と、マットウな編集者稼業は出来なくなるよ」というものだった。アリス出版は、当時は、編集者は私以外には、檸檬社で同僚だった社長のみ、他には事務の女のコが一人いるだけだった。現在は自動販売機に関連している雑誌社の数も多いが、その頃はアリと同じ販売ルートではLC企画があるのみだったし、他にも、千日堂出版、アップル社がるのみだった。出版文化の中でも、エロはその最底辺と言われてきたが、その中でも、自販機専門出版社はカーストの最底辺を形成していた。

入社してから、劇画アリスを創刊するまで、私が作り続けていたのは、現在5円で自販機で売られているヌード写真集だった。これは、実際、作りまくったといっていいだろう。その過程で、自動販売機台数の飛躍というデー夕を拠り所に、ヌード写真集以外の雑誌が企画される。その第一弾が、77年の初頭に刊行され、現在も続いている『ガール&ガール』と『SOUP・X』である。

それに続く第3弾が『劇画アリス』という訳である。企画の段階で、上司から出た発言は『とにかく、東日販を通している漫画誌にはないもの。自販機独自の漫画誌』というも。のであった。無論、エロも絶対に入れなくてはいけない――これは、当時の状況から考えれば言わずもがなであった。

こうした条件を満たそうとした苦肉の策が、定価600円の、ヌードと劇画を折衷した『劇画アリス』となったわけだ。結局、これは失敗ということになり、第2号からは、現在の劇画専門の体裁に落ち着くことになる訳だが、正直言って、創刊当時の私の心境は、決して明るいものではなかった。

すでに、漫画大快楽の編集を退いてから、一年余りのブランクが私にはあった。また、いちから劇画誌の発行を始めるのは、正直シンドイことだったし、この時点では、2号、3号が続いて出るということも確定していなかったのだ。(だから、創刊号と2号の間には、二ヵ月程のブランクがあったはずだ)劇画アリスの月刊化がハッキリ確定したのは、半年ぐらい経ってからのことではないだろうか。『私に劇画誌を出すようにという上司の好意は痛い程判ったが、有形無形の制約も私を愛鬱にさせた。私は、前の会社をやめた時点で、出来ることなら、職業と趣味は重ね合わせたくはない、劇画に関してはマニアのままでいたいという心境に傾斜していたのだと思う。実際、マニアにとって、不本意な形でもって、自分の趣味と職業を結びつけるのは怖ろしく辛いことなのだ。

気乗り薄ではあったが、私は企画作成と、原稿依頼を開始した。その結果が、先述のメンバーなのだが、結局は、前の編集部にいたときの人間関係が主になっている。しかし、その一年の間に、たとえば羽中ルイ能條純一は売れっ子』になっており、羽中ルイは創刊号には御祝儀原稿をくれたが、その後は両者とも古原稿でお茶を濁すこととなった。

加えて、自動販売機専門誌ということでの、劇画家の方からの辞退も幾つかあった。
初期の劇画アリスは、そういったことに規定されて、そして私の劇画編集者としての流れからいえば、一種の“切れ目”“断続性”を余儀なくされていた。

そして、そのことが、結果的には、既成のルーティン化したエロ劇画編集とは異なる方向へと私を向かわせていくことになる。

第2号のメンバーは、安部慎一宮西計三羽中ルイ(ただし、古原稿)、飯田耕一郎玄海つとむ、あがた有為、じょうづかまさこ、森田じみい、清水おさむ(この人も、古原稿であった)、そして、ギャグが高信太郎高井研一郎という具合いだった。ちなみに、第2号の表2は、「本屋で買うよりも/自動販売機で買う方が/NOWだと思うのです。/僕たちは。/アリス出版』となっている――これは、友人のデザイナー、Hのアイデアだった。

怖らくこの段階(これに続く数号も含めて)では、後における劇画アリスの強烈な個性は未だ発見することはできない。『控え目に言ってしまえば――飽くまでも控え目な語り方であって、傲慢なそれではない||担当編集者の趣味の良さが判る無難な劇画家のセレクト、あるいは、今まであるエロ劇画誌の中では一番マシな方じゃない、という形容に落ち着く、そして落ち着かざるを得ない種類の雑誌だったと思うのだ。表2のメッセージに、後の展開の萌芽が見えないこと

いが、それも可能性の域は決して脱してはいない。

センスの良さといい、一風変わった感じといい―要するに、決して相対性の外には出ないものだったのだ。

しかし、そうした状況の中で、2号、3号と出し続けていくうちに、私に一種の覚悟といっては大げさだが、この雑誌を、何物かにしよう、してみせるといった決意が生まれてきていた。

私にとって最も頼りになる相談相手=劇画に関する名ブレーンである飯田耕一郎との深夜の長電話も再開されていた。私は飯田耕一郎に実に大くのものを負っている。単に、有望新入作家の指適、あるいは、自分の編集した最新号の劇画家たちの問題点の抽出といった次元にそれは留まらない。劇画界全体を視野にいれ、将来の展望までを射程に入れた劇画アリスの雑誌活動=私の劇画理解は、彼というブレーンの存在がなかったから、もっと独善的、あるいは自閉的になっていたことだろう。

が、そうして培ってきた、劇画理解のが更に尖鋭なものとなり、また、誌面に反映していくというのに際して、二つの事件が触媒とも言える様な役割を果たすことになる。私が『本の雑誌』に載せた文章をめぐっての、『漫画主義』同人との論争と、井上英樹の登場である。

(次号に続く)

【閲覧注意】2ちゃんねるの中で起きた怖い話大全集(永久保存版)

暇な時とかホラー好きな人にオススメなのがオカ板含む2ちゃん…!!

みんな、暇潰しに読んでみてね。夜に読むこと推奨

※注意事項※

掲載されている情報には危険なものも含まれています。閲覧したり実践したりすることで発生する一切のことがらに責任を負いかねます。必ず、自己責任でお願いします。また不思議な現象が起きた場合、閲覧を即刻中止してください。

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※閲覧要注意※ 2ちゃんねるの中で語り継がれている怖い話のリンク集です。 最終更新日:2020年06月25日

【前口上】

2020年9月30日をもって閉鎖された「NAVERまとめ」1000万Viewsを誇った「2ちゃんねるの中で起きた怖い話大全集」を勝手に復刻しました。

NAVERまとめ」そのものはどうでもいいのですが、このまとめは私が2ちゃんねるのオカルト版にハマるきっかけとなった、大変思い入れの深いまとめで忘れられず、どうしても後世に受け継いでおきたかった。

そういうわけで今回「インターネットアーカイブ」からデータを復元、再掲しました。もはや検索にも表示されなくなった在りし日のオリジナル記事はこちら

それではご覧ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【鬼門を開く方法】

鬼門を開ける方法を試して亡くなった方かと思われます
本当に本人ならばそれこそ洒落になりませんね
すみませんがコピペの初出は分かりませんでした

【東京】社長宅 豪邸のプールで男性の変死体 目黒区東山 | ログ速

 

【消えたとてうかぶもの・?】

消えたとて浮かぶもの1〜500

1 名前: かしまし ◆nJVaXTZo 投稿日: 02/04/02 04:05 id:RIYlzIsA
たとえばそれは台所にあるとします
私がそれを取ろうとすると浮かんでいたはずのものも沈みますね?
だから最初から消えていたと理解して撮ろうとしてもやはりそれは存在しないといえます
次にわたしが言うことは「消えた」ということ
消えたのなら最初はそこにあったはずです
なのにそれ(例えですが)は浮かんでいるのですから掴める訳ありません
もし掴もうとしてもやけどしたりしますからそこまでのリスクを伴ってまで(経済的負担は除きます
消えるのを防がなくてもいいと思います
 
友達に言ったのですが相手にされなかったので、皆さんの意見を聞きたいです

 

あまりの意味不明さと>>1の無駄な真剣さに「本当に病気ではないか」と徐々にスレはざわついていきます。さらに電話の様子からただの病気やネタではないことが発覚。結局全て謎のままスレは1000を迎えてしまいました。

 

813 名前: かしまし ◆nJVaXTZo 投稿日: 02/04/02 06:59 ID:???
このスレを立てたのは私じゃありません。
最初の方意味不明ですし。
 
817 名前: 名無しさん? 投稿日: 02/04/02 06:59 ID:???
>>813
!!
 
818 名前: 名無しさん? 投稿日: 02/04/02 06:59 ID:???
かしましを消したの?>(あ)
 
822 名前: 名無しさん? 投稿日: 02/04/02 07:00 ID:???
やはり二重人格です。
皆さんにもかしましさんにも医者として親権に警告します。
話題に深くのめり込まないようにしてください。
二重人格者は精神が不安定なため、ヘタな返事を返すと
間に受け本人を死に追い詰める危険があるます。
おやめください、そしてかしましさん、一度お眠りになってください。
お疲れのようです。
 
823 名前: かしまし ◆nJVaXTZo 投稿日: 02/04/02 07:00 ID:???
よく分からないのですが・・。
 
まずこのスレを立てたのは私ではないこと。
第一訳分からないです。
 
828 名前: 名無しさん? 投稿日: 02/04/02 07:01 ID:???
なんなんだ!!
一体何が起きてるんだ!!!!
 
829 名前: 名無しさん? 投稿日: 02/04/02 07:01 ID:???
統合されそうな感じジャン。
 
834 名前: かしまし ◆nJVaXTZo 投稿日: 02/04/02 07:03 ID:???
あ、それとこれって1000で書けなくなるんですよね?
なんか気味悪いので次スレとか立てないで下さい。
落ち着いたらゆっくり見直してみます

 

【おまいら、俺のアパートが祭りかもしれん】

おまいら、俺のアパートが祭りかもしれん

初期のVIPで起きた事件

早々に腐乱死体の画像も貼られてとても盛り上がりました

大家とのやりとりや部屋を開けるときの様子がリアルに書き込まれています

 

【唯一の友達の性癖が理解できない。】

2chまとめサイト - 唯一の友達の性癖が理解できない。

最初はよくある相談スレのような流れでしたが、安価のせいでスレの存在が本人に知られてしまいます。その後本人による乗っ取り宣言や暴行画像の投下など予想だにしない展開に発展。最終的には釣りということになりましたが、いまいちスッキリしません。

 

【この謎解けるかな? 一日限定】

ガクブル2ちゃんねる((゚Д゚;))) この謎解けるかな? 一日限定 1/2

2ちゃんねるの怖い話スレでは必ず名前が挙がるスレです

もしもその場所へ行っていたら>>1に殺されたかもしれない・・・という話もあります
それにしてもなぜ>>1はこんなスレを立てたのでしょうか?

 

【【降霊】検証実況スレ本館【交霊】】

【降霊】検証実況スレ本館【交霊】過去ログ

初代ひとりかくれんぼスレです
◆iwr.CbaKEEにより行われ、スレもなかなか盛り上がりましたが、後に釣りだと判明。ただしこの時点でひとりかくれんぼ=釣りと考えるのは早計ですよ。

 

【幽霊だけど何か質問ある?】

幽霊だけど何か質問ある? 前編

これもこの手のスレではよく見かけるスレです。確かに怖いもののちょっと感動させられるような内容です。IPアドレスがありえないのでまさか本当に幽霊だったのでは・・・?(運営のいたずらという説もあります)


【土生 明弘(はぶ あきひろ)を捜しています。】

土生 明弘(はぶ あきひろ)を捜しています。 - ニュースなど

一時期ニュー速に大量に貼られていたコピペの人物です
2ちゃんねるだけではなく知恵袋でも質問をしたり外でも捜索をしている模様
女性関係が粘着の要因みたいですが凄まじい狂気を感じます

 

【伝説の「鮫島スレ」について語ろう】

伝説の「鮫島スレ」について語ろう

1 :22世紀を目指す名無しさん:2001/05/24(木) 22:56 id:yWtu.nZk
ここはラウンジでは半ば伝説となった「鮫島スレ」について語るスレッドです。
知らない方も多いと思いますが、2ちゃんねる歴が長い方は覚えてる人も多いと思います。

かくいう俺も「鮫島スレ」を見てから2ちゃんねるにはまったひとりでして、あれを見たときのショックは今でも覚えています。

誰かあのスレ保存してる人いますか?

もはや伝説と化したスレですね
毎回この事件を追及して何人の人が消えていったか・・・
恐ろしいスレです

 

【絶対に見てはいけない画像(お つ か れ)】

絶対に見てはいけない画像:オカルト板もぐり

いわゆるお つ か れのスレです
供養するという名目でしたがどうやら悪質な呪いだったようです
明らかに人を選んでいるあたりが恐ろしいですね

 

【定価で買っても後悔しなかったであろうソフトは?】

定価で買っても後悔しなかったであろうソフトは?

’艿‚Å”ƒ‚Á‚Ä‚àŒã‰÷‚µ‚È‚©‚Á‚½‚Å‚ ‚낤ƒ\ƒtƒg‚ÍH

最初はどんなレスにも一言コメントをする丁寧な>>1のおかげで
スレもほとんど荒れない良スレでしたがだんだんと壊れていきます
恐らく躁鬱病や多重人格なのかもしれません

 

【きさらぎ駅】

身のまわりで変なことが起こったら実況するスレ26

はすみ ◆KkRQjKFCDsの何気ない書き込みから大事件へと発展していきます
きさらぎ駅が存在しない駅というところがより一層怖さを引き立てています
もし終点まで乗っていたらどうなっていたのでしょうか?

 

【母親殺してきた(´・ω・`) 】

http://blog.livedoor.jp/blog_ch/archives/50867438.html

>>1は終始笑ってばかりで通報したというレスにもケロッとしています

スレでは釣り確定の書き込みやこういうのに限ってというレスが続きました

そしてその後母親の頭部を持った少年が出頭というニュースが流れ・・・

 

【国際的超機密を安全にリークする手段】

国際的超機密を安全にリークする手段

9.11の予言が書き込まれたスレです

厨二乙といった書き込みが続く中>>1はただ淡々と事実を語っていきます

そしてその4日後同時多発テロが起こるのです

 

【本当に危ないところを見つけてしまった・・・(蓋)】

【本危】まとめサイト:本当に危ないところを見つけてしまった・・・〜解〜

2004年9月13日、オカルト板のとあるスレに不気味な蓋の画像が投下された。
その蓋を発見するべく、多くの勇者達が岡山県の倉敷へと突撃した。

蓋の本当の所在地が福山だということが判明するも、それから約2年半の間、蓋は見つからないままだった…

・・・・・・・・・・・・・・・・・

蓋のスレです

オカルト板史上最高に盛り上がったスレとも言われています

読むと丸1日潰れてしまうくらい長いですがそれだけに読み応えは充分にあります

 

【気になる子がいてメールしたんだが帰ってこない(´・ω・`)【助けて】】

気になる子がいてメールしたんだが帰ってこない(´・ω・`)【助けて】:マジキチ速報|2ちゃんねるまとめブログ

かなりのストーカー気質を持った>>1ですがまったく自覚症状はありません

600通ものメールを送ったり100件も電話をしたりとまさにマジキチ

まだ完結していないのでどこかで会えるかもしれませんよ

 

阪神大震災の被災者ってニュー速にも居るの?】

阪神大震災の被災者ってニュー速にも居るの?:ぁゃιぃ(*゚ー゚)NEWS 2nd

ある意味地震の予言者なのかもしれません

出張に行くところ行くところ大きな地震が起きています

 

【暇だから女友達にイタメール その458(泡姫)】

泡 - 暇なので・・・ - アットウィキ

泡姫です

最後の書き込みをした後に実際に殺人事件が起こっています

本当に本人だったのでしょうか?

 

【一緒に日本対オランダ戦を見ようと約束していた彼女に今日フられた】

【名作スレ】一緒に日本対オランダ戦を見ようと約束していた彼女に今日フられた | サンブログ

スレタイとはだいぶかけ離れた内容です

3人の関係から恋愛話かと思いきやまさかのオカルトスレ

女が怖くなるスレです

 

【【心霊】静岡県中部にいるやつ【SIREN】】

【心霊】静岡県中部にいるやつ【SIREN】1 : はれぞう

最初から自らフラグを立て1人で向かった>>1

そのフラグ通り>>1は途中で失踪します

他のVIPPERが後を追いますが・・・

 

【死体の処理方法。】

死体の処理方法。:オカルト板もぐり

>>1はあくまで小説だと言い張っていますが妙に生々しいです

終盤では感情も書かれており急に書き込みが途絶えています

さらにその後女性の下半身の切断死体が見つかるという事件も起こっています

 

【ヤヴァイ奴に遭遇したかもしれん(アクロバティックサラサラ)】

ヤヴァイ奴に遭遇したかもしれん その1:オカルト板もぐり

夜に怪しい女を見た>>1

それからどんどん不幸な出来事が・・・

八尺様の話に似ています

 

【■RAGNAROK ONLINE βLv417 ママーリ■】

S県月宮

昔懐かしいS県月宮のスレです

「お兄ちゃんどいて! そいつ殺せない!」という名言も生まれました

リアルキチガイの恐ろしさが綴られています

 

【ポストに変な手紙が入ってた】

宛名も切手もなく内容もよく分からない手紙が>>1の元に届きます

手紙も怖いのですが何と言っても絵が怖いです

不動産屋さんがとてもかっこいいです

 

【なんのデータ?(身)】

なんのデータ?

身という謎のデータをきっかけにスレ住人を巻き込む事件へと発展していきます

さらにオカルト民とも協力し本格的に解析を進めます

果たしてそれはただのバグファイルなのでしょうか?それとも…

 

【昏睡姦されたことのある人】

萌えた体験談 <昏睡姦されたことのある人>

その後このスレに似た事件が起こり話題になりました

スレでは自称>>1が現れたりネタ確定などの書き込みが続きあっという間に1000を迎えます。 >>1がトリップを付けてないこともあり真相は藪の中です

 

【今日結納したんだけどなんか質問ある?】

 瓢箪事件の記録 - 今日結納したんだけどなんか質問ある?~瓢箪事件まとめ~ - アットウィキ

最初はよく見られる質問スレでしたが>>9の登場によって事態は一変します

>>9が見つけた古い箱の中にあった瓢箪が大きな鍵になっています

しかし>>9が鳴ったチャイムに出た報告を最後に書き込みは止まってしまいます

 

【本棚を整理していたら奥からスーファミのゲームが出てきた。】

 本棚を整理してたら奥からゲームがでてきた : イフカルト - ライブドアブログ

手紙というサウンドノベルの実況プレイスレです

プレイした人が消えるという呪われたゲームとして話題になりました

このスレも尻切れトンボに終わっていますが・・・

 

【小学生とか中学生って、たまにものすごいイタズラしちゃうよな・・・】

ちょっとアレなニュース 小学生とか中学生って、たまにものすごいイタズラしちゃうよな・・・

ニュー速に書き込まれたダムに友達を置き去りにしたという話です。古い話らしいですがリアリティのある怖い話です。子供の頃の取り返しのつかないイタズラを今まで秘密にしていたところも不気味です。

 

【今日樹海行ったんだけど、そこで変なやつ見たよ】

今日樹海行ったんだけど、そこで変なやつ見たよ

面白半分で樹海へ行った>>1と>>1の友達はそこで不気味な男を見かけます

幽霊ではないから大丈夫と>>1の友達はその不気味な男を追いかけはじめますが・・・

興味本位でそういうところには行かない方が良いと思うスレです

 

【変なものを見てしまった。】

 変なものを見てしまった。 : 2chまとめ・読み物・長編・名作/2MONKEYS.JP

変なものを見てしまった。その後 : 2chまとめ・読み物・長編・名作/2MONKEYS.JP

愛犬とキャンプに行った>>1はそこで毛むくじゃらの生物を発見

追ってくるその生物に何とか抵抗しますが・・・

後日談を見るにどちらも死んでしまったのではないかと思われます

 

関西テレビの夜景見てたら】

関テレの夜景見てたら過去ログ

関西テレビの夜景見てたら取り憑かれた

京都のウトロ地区に住む>>1が関西テレビを見ていると

急にテレビに映し出されていた夜景が真っ赤に

そこから様々な異変が起こり始めます

 

【【おかしい人】来たらウザイメール23通目【お断り】】

【おかしい人】来たらウザイメール23通目【お断り】

ストーカーに悩みこのスレへ書き込んだ>>288

家の外からも声が聞こえると書き込もうとしましたが途中で文が切れてしまいます

その後急に文体が変わり・・・

 

【合唱曲「エトピリカ」ってどんな曲?】

【怖い話】2ちゃんねるに現れた謎の人物「塩谷豊」とは | Theつぶろ

スレが立った2年後すっかり過疎化してしまったスレに

突如塩谷豊という人物が現れ意味不明な書き込みを続けます

ですが今はもう塩谷豊も他のスレ民も去りスレだけが残っています

 

【【関西】ただであげます。ただでください3【無料】】

 『神戸市北区の一軒家いらないか?』 - 怖い話まとめブログ

大抵はDVDや衣服などですが何と無料で一軒家をあげるという書き込みが

ですが井戸には絶対に触らないでほしいなどとありかなり怪しいです

さてこの怪しい物件に住む勇者はいるのでしょうか

 

【日常生活で体験した不思議なこと 二回目】

 日常生活で体験した不思議なこと 二回目 2ちゃんねるオカルト板まとめ

2001年の秋が投下されたスレです

ほんの一瞬で自分ではなくなってしまうという不思議な話です

 

夏焼雅ファンスレ16】

 夏焼雅ファンスレ 16

これも自殺予告がされたスレです。

恐らく彼氏とのキス写真が流出したことにより、ショックで飛び込み自殺をしてしまった模様。ある意味オタクの鏡かもしれません。

 

【死体を沈めるバイトをすることになりました】

2ちゃんねるアンソロジー: 死体を沈めるバイトをすることになりました

オカルトスレですが2ちゃんねる屈指の名スレとも言われています

見るからに怪しいバイトに誘われたS-MILE◆lmyB7AQcにより

凄まじいストーリーが繰り広げられていきます

 

【信じようと、信じまいと―】

世にも奇妙な2ちゃんの話 ― 信じようと、信じまいと― (初代) | 不思議.net

ロアが書き綴られた何とも不思議なスレです

1つ1つの話が充実しておりスレそのものが1つの作品となっています

かなりの良スレでしたが62話目を語る前にスレは途切れてしまいました

 

【★☆★痛い出逢いのHP★☆★】

★☆★痛い出逢いのHP★☆★

今のmixi日記やブログの晒しの淵源がありちょっと懐かしさも感じられます

出会い厨の痛いオタクを遠方から呼び出し晒し者にしたりと

釣る側の行為も容赦がありません

 

【ロシアが30年間流し続けた「謎のブザー音」、止まる…】

ロシアが30年間流し続けた「謎のブザー音」、止まる… | ログ速@2ちゃんねる(net)

同じ動画を見ているはずなのになぜか噛み合わない・・・というスレです

女が喋っている動画なのに裸の女がウネウネとしているという>>468

>>468には他の動画も違って見えるのでしょうか?

 

【お前らの逃げ切った悪事を教えてもらおうか】

 お前らの逃げ切った悪事を教えてもらおうか:ぁゃιぃ(*゚ー゚)NEWS 2nd

昔テレクラで出会ったメンヘラのことを書き込んだ>>48

その後車の車種や年数までいきなり当てる人物が登場します

名前欄といいその前の書き込みといいちょっと不気味です。

 

【変な日記拾った!!】

変な日記拾った!! | 不思議.net

トリを飾る記事は「変な日記拾った」というスレ。一昔前は「怖い話ってある?」系のスレが立つと、かなりの頻度でこのスレの名前が出てました。

日記の内容はおかしな文章+日付もめちゃくちゃ。その後>>1に異変が・・・

不気味な日本人形の画像が貼ってあるため注意。

へんな日記ひろった - 検索してはいけない言葉 Wiki - アットウィキ

 

蛭児神建『出家日記―ある「おたく」の生涯』解題(大塚英志)

特集・真説おたくの精神史──解題

大塚英志

今回から三号に亘って蛭児神建──というより、かつて蛭児神建と名乗ったことのある、今は僧籍にある彼の「自分史」を掲載する。

蛭児神建について説明するのは、ある意味、吾妻ひでおについて説明することよりも更に困難だ。彼は吾妻ひでお以上に忘れられた名であると同時に、吾妻ひでおがあの時代の不毛さや困難さを一方的に背負ってしまったのだとすれば、蛭児神建吾妻ひでおに唯一、しかも、過度に殉じてしまったかのようにさえ思えるからだ。

改めてページをめくってみればわかることだが、吾妻ひでおの八〇年代の作品に帽子にサングラス、白いコートというキャラクターが時に登場する。「おたく」が公然化する以前の、いわば「変質者」としての“プレおたくのパブリックイメージをなぞったこの人物こそが蛭児神建である。

Wikipedia蛭児神建」より)

そのようないでたちで実際に彼はコミケなどのイベントに現れた。彼が同人誌及び出版界における「ロリコンまんが」の起源にいかにコミットしたかは、今回、彼自身が語っているので繰り返さないが、そのような表現を公然化しようとする時、当然、人々から向けられるであろう視線を彼はそのようないでたちをあらかじめ自らまとうことで相応に自覚していた記憶がある。

それは「コスプレ」と言ってしまうほどに軽くもなく、「パロディ」というには余りに捨て身で、かといって「自虐」や「露悪」と切り捨てるにはやはり厄介で、ぼくにしてもあまり直視したくない存在であった。しかし、そのことはあの奇異ないでたちが同時代の中でぎりぎりの批評になっていたことの証しである。中森明夫が「おたく」の語をもって外からコミケに集う人々をカリカチュアライズするより前に蛭児神建の異装は既におたく自身による「批評」としてあったことは事実として記しておくべきだろう。ぼくにとっても彼の異装は目を逸らさずにはおれないほどには充分に厄介なものだった。だから、ぼくの中にぼんやり残る最後の彼の唯一とも言ってもいい記憶は、かがみが逝った日かその翌日、白夜書房かどこかで彼とすれ違って会釈とも目礼ともつかない挨拶をかわした一瞬である。

吾妻ひでおの許に集まった創世記のロリコン/美少女まんがの描き手たちは、その後にやってきた世代に呑み込まれる形でフェードアウトしていかざるを得なかったが(たいてい新しいジャンルやスタイルのおいしいところは二世代ぐらい後にやってきた一群が全てさらっていくものだ)、その中にあっても蛭児神建の消え方は吾妻ひでおとは違う形でぼくたちを困惑させた。ある時期から、殆ど都市伝説のように蛭児神建は出家したという噂が繰り返し囁かれたのである。それは話としては出来過ぎていて、正直、ぼくは信じられなかったが、彼の話が出る度に、誰もが彼は出家したらしいと言い、しかし、噂の出所はわからなかった。確かに彼のあのいでたちは「おたく表現」の業の深みみたいなものを誰から言われたわけでもないのに一方的に背負ってみせたようなところがあったから、彼が出家した、というのは半分は出来過ぎた冗談として受けとめられ、しかし、半分はもしかしたら一人ぐらいそういう生き方をしてくれてもいいという勝手な願望が同時代のどこかにはあったのかもしれない。

だから『comic新現実』を始めなければ、あるいは彼の記憶は一編の都市伝説の如き挿話のようにのみ、ぼくの中にあったままだったはずだ。

しかし、前号で、二度めの失踪からの帰還以来、久しぶりに吾妻ひでおに会いにいった時、思いがけなく彼の名が出た。突然、手紙が届いた、誰に見せてもいいと書いてあるので、と言われ、コピーを渡された。全く、目の前にいる『失踪日記』の作者を直視するだけでも難儀なのに、蛭児神建の「現在」といきなり心の準備もなく再会したのだ。
手紙には彼のかつての名とは違う名があり、それは僧侶としての彼の名だ、と手紙にはあった。

つまり、彼は本当に出家していたのである。都市伝説などではなかったのである。そして、彼が自らフェードアウトしていった決定的なきっかけの一つがかがみの死であったことのくだりを読んで、ぼくは腑に落ちた。

ぼくは彼の死をきっかけにぼくの雑誌を殆ど「自殺」させたが(何しろ、勝手に休刊宣言して、取次で大問題になった)、それはもう、ここにいてはいけない、という感情に突き動かされていたからだと思う。しかも「ここ」ではないどこか、とは、具体的な場所ではなく、ああ、もうそろそろ歳をとらなくてはいけないのだなあ、という諦念とも決意ともつかない感覚であった。

雑誌を「自殺」させたことを今も恨んでいる書き手がいることも知っているが、しかし、ぼくも彼らもいつまでも「ここ」にいても仕方がない、というのが、かがみの死のぼくなりの受け止め方だった。

蛭児神建は直接、ぼくの雑誌に関わってはいなかったが、殆ど冗談のような企画であった「ロリコンまんが誌」なるものがなまじ売れ、版元やそこに集まった人々の目の色が変わっていく中で、かがみの死はやはり、物事の潮時を教えてくれていた。「冗談」には引き際がある、と。

蛭児神建もまた、かがみの死をきっかけに、あの場所から「出て」いったのだが、しかし、彼は文字通り「出家」していたのである。それは充分にあのばかげた時代に筋を通していたのだといえる。

今号から三回に亘って連載する彼の手記の原型は、吾妻ひでおの勧めによって書かれたものである。前号を出した後、ぼく宛に届いた。吾妻ひでおが書くことを勧めた、と記されていた。一読して、これは載せないわけにはいかない、と思った。

1つは当然、時代の証言として。「萌え」的なものの一番の起源についての当事者の証言は一次資料として極めて重要だ。ぼくは『おたくの精神史』を書いた時、同時代についてのいくつもの証言が出てくることを望む、と記したが、今のところそれは出てきていない。その意味で、まず、公にする価値がある。ぼくの本が「正史」になっては困る、というのはあの本のあとがきにも書いたとおりである。しかし、それ以上に、その後半の彼の生き方についての告白はやはりあの時代にあった者は受けとめておく責任がある、と感じたからだ。

若いライターの中には吾妻ひでおの『失踪日記』をぼくが同時代の記憶の中で読むことが気に入らない者がいるようだが、しかし、それは彼らが自分たちの時代の中でさえ受け止めるべきことがらを受けとめそこなっていることの言い訳でしかない。彼らの時代にも吾妻ひでお蛭児神建として生きてしまう者は多分、いるはずなのだ。

繰り返し記すことになるが、吾妻ひでおにせよ、蛭児神建にせよ、失踪したり出家したり、その事実そのものを「おもしろがっ」てみたところで、あるいはそのこと自体を持ち上げてみたところで、そのことに何の意味もない。「おもしろがっ」たところで、おもしろがれない何ものかがごろりと残る。

重要なのは、そのことばや存在がごろりと投げ出されている地点から目を逸らさないことだ。無論、読者が単に「おもしろがり」として興味から手を伸ばしてもかまわないが、その点で彼らはそのあたりの「文学」よりはるかに「芸」にも長けているし、しかし、多分、おもしろがるだけでは許してはもらえないことばにし難い澱みのようなものがあなたの中に残ってしまうはずだ。「おもしろがること」や「評価すること」といったスタンスは結局は異物としてのそれにただたじろいでいるだけであり、ならば素直にたじろぎ、ただ屈託を澱みとともに呑み込むことの方が大切だ。

呑み込んだ澱みはいつかそれぞれの読み手の中でそれぞれのことばになるはずだ。そして──。あとはどうしようもない。蛭児神建は雑踏の中で時に托鉢僧としているともいうから、街中で托鉢を見かけたら、彼であろうがどうかお構いなく、ポケットの小銭を喜捨でもして、しばし、マザー・テレサ好きの彼へのリスペクトとして世界の平和についてでも祈ろう。

蛭児神建は、ヤクザあたりが外国人に僧侶の格好をさせてお金を集める困った商売の人もいると笑っていたが、間違って偽托鉢僧に頭を垂れてしまっても、それはそれで悪くない祈り方だと思うのだ。

所載:大塚英志責任編集『comic新現実』Vol.4

米沢嘉博が語る「やおい」の検証―少女は普通の恋をやめて、何故少年愛を愛するようになったか

所載『imago』1991年10月号「特集・現代マンガの心理学」

やおい」の検証

少女は普通の恋をやめて、何故少年愛を愛するようになったか

米沢嘉博(批評集団「迷宮」同人/コミックマーケット準備会代表/漫画評論家

やおいの隆盛の意味

やおい」と呼ばれているマンガのジャンルがある。少年マンガ、少女マンガ、あるいはSFマンガ、ギャグマンガといったジャンル分けとは若干ニュアンスの違ったものではあるが、その言葉はマンガファンの間には定着しており、まだ表だって取り上げられてはいないものの、数十万人のオーダーがあると考えられている。

この言葉はもともと同人誌の世界で使われ始めたもので、「ヤマなし、オチなし、イミなし」を略した言葉だ。短いページ数で既製のアニメ、マンガ、小説等の設定、キャラクターを借りて描かれるパロディ風マンガのことを、描き手達が半ば自嘲的に命名したものである。そうして、そこでは既製のキャラクターの少年達が友情を超えた恋愛、ホモSEXを行なう。つまり「やおい」とはホモアニパロを指す言葉だと考えてもよいだろう。

それが一部同人誌にとどまっていたならば、単なるマニアックなお遊びですんだのだが、「キャプテン翼」のパロディ・ブームから始まったこの流れは、「聖闘士星矢」「鎧伝サムライトルーパー」といったアニメも巻き込んで、合せると全国に一万近い同人誌サークルを生むことになってしまったのだ。さらには「シュラト」「グランゾート」「沈黙の艦隊」「ドラゴンボール」、小説「銀河英雄伝説」「魔王伝」......少女達は青年、美少年の入り乱れる作品のほとんとを「やおい」のエジキにしていった。

アニパロと呼ばれる同人誌を手がけている女の子達の半数以上がこの「やおい」系と言われており、同人誌の創り手達の数は二~三万人、読者は十万人を超えているだろう。『ぱふ』『COMICBOX』といったマンガ情報誌では、一年以上前から「やおい」が是か非かという論争が行なわれている。こうした「やおい」系の人気が、ここ数年の同人誌の隆盛を作りだしたことはまちがいのないところであり、そうした同人誌の作品の再録を中心にしたアンソロジーが、商業出版物としてここ数年かなり出回っている。

それだけではなく、「やおい」系同人誌の人気作家の商業誌への進出も目立つようになっており、八八~九〇年にかけてマンガ情報誌の人気投票で上位を占めている高河ゆん尾崎南CLAMP等は、オリジナルでも「やおい」の方法論で作品を手がけ、少女マンガに新しい流れを作り出した。「Patsy」「KIDS」「サウス」といった、そうした描き手達を中心にした少女マンガ誌も創刊され、それなりに定着している。

やおい」という言葉にこだわるならば、それは短かいページ数で「マンガ」を描かざるをえないという同人誌故の方法論であたろう。マンガは、まず設定、世界、キャラクターを効率よく説明しなければ物語を始めることはできない。少女マンガの主流を形成した「学園ラブコメ」は、日本の学園、何処にでもいる少女と少年という、もっとも世界に入り易く説明を要しない設定ということで、一つのパターンを提供していったわけだが、アニパロもまた、既製の設定、キャラクターを借りることで、いっきに核心だけを語ることを可能にした。

何十ページも描くことはアマチュアの描き手には時間の制約があって、かなり根気のいる作業だ。その点アニパロならば、工ヒソードだけを、ギャグだけを描いても成立する。2~16頁という手軽な枚数で、それなりのマンガを描けるのである。学園ラブコメのパターン《枠組》の持っていたシステムをさらに進めたものがアニパロという枠組であったのである。もちろんラブコメは一般性を持つのに対し、アニパロは既製の作品を知っていなければならないという前提があり、そのことが同人誌という特殊な場での発生という形をとったのではあるが、もはやマンガやアニメのもたらす情報空間はマスの域に近付いていた。八〇年代そのものが、マスメディアによってもたらされた情報のパロディを進行させていたことも力を貸した。

そうした枠組の中で語られ、伝えられるのは、描き手の絵のスタイルであり、ギャグやファッション、センスであり、趣味であり感性であり、妄想だった。読者によって読みとられるものも、同様である。元の絵、物語との類似性はそこにはない。あるのは、例えば「キャプテン翼」のアニパロにおいては、サッカーをやっている少年、ライバルかチームメイトかという帰属の関係という点だけである。女の子達は思い思いの自分のスタイル、絵によって、少年達に恋愛をさせる。

女の子達はホモセクシュアルな関係が大好きなのである。それは「やおい」だけでなく、耽美系と呼ばれる『JUNE』といった雑誌のマンガのテーマであり、さらに拡大するならば『花とゆめ』『LaLa』といったマンガファン達を中心に読まれている少女マンガの底流となっている。そこでは「少年」が描かれているのだ。今、少女マンガは、かつての流れにある少女と少年の恋を中心に描いた流れと少年を描く流れとに二分されてしまったといってもいいだろう。「やおい」的なものは、少女達にとって一般性を持つフィクションとして定着してしまっている。女の子たちは何故、少女と少年の恋を読むことを止め、少年同士の恋を愛するようになったか。それを検証してみることにしたい。

少年愛からやおい

少年、そして少年愛というものが少女マンガの中に現われたのは、七〇年の「雪と星と天使と」(竹宮恵子)からだと言われてる。七一年には竹宮恵子が陽気な少年スリ、ダグ・パリジャンを主人公にした「空が好き!」を連載。萩尾望都が少年のナルシスティックな世界を描いた「雪の子」、少年達だけの世界を捉えた「11月のギムナジウム等を発表。竹宮恵子萩尾望都はその時代、マンガマニア、アマチュア、プロを問わず描き手に熱狂的に支持されていき、この「少年愛」、少年の世界も大きなテーマとして少女マンガの中で浮上していくことになるのだ。

少年は天使と呼ばれた。男でも女でもない未分化の性、子供ても大人でもない不安定な時。それは「少女」を主人公にした時には描くことのできない、もう一つの世界を少女マンガにもたらした。「恋」「家」「母」「性」といった、少女にまつわる制度的なものから自由であることで、「少年」は「生」「死」「関係」といったものを描くことを可能にしたのだ。さらに、戦い、肉体関係を抜きにした友情、社会と個、といったものも少女マンガは手の内にしていった。

少女マンガにおける「少女」は、読者と繋りあい、代弁者であらねばならぬが故に、日本の社会における少女像から逸脱することができなかった。オスカル(ベルばら)は、男装しなければ戦うことはできなかったのだ。アンドレとの愛は、そのコスチュームを脱いだ時に初めて確かめあわれることは象徴的だ。外国の美少年という、虚構の存在によって、少女マンガはまちがいなく、少女の抱いていた妄想の幾つかを体現することができるようになったのである。

ここから「少年」は少女マンガの重要なテーマとなっていく。さらに青年、男性までが描かれるようになっていくのだが、描き手達の意図はどうあれ、「少年」はアイドル的な恋愛の対象として捉えられていくと同時に、少年同士のホモセクシュアルな関係は疑似恋愛として楽しまれていくことになる。七六年にはホモセクシュアルな関係、おかまといったものをギャグのネタにした、ホモホモコメディ「イブの息子たち」(青池保子)が人気を呼び、七八年には少年愛をテーマにしたマンガ・文芸誌『JUNE』が創刊されることになる。

「少年」「ホモセクシュアル」は、ロック、デカダン、SM、バロック等、それにまつわる様々なものを巻き込んで、ある意味では文学少女的な歪んだ「新少女趣味」を生み出していった。『JUNE』『アラン』、さらには『月光』『牧歌メロン』といった雑誌はおかまにくっつくオコゲというシャレから「おこげ雑誌」と一部では呼ばれるようになっていった。そうして、八〇年代に入ると、少女マンガの世界では、少年はごく当り前のものとして作品の中で主役をはっていくようになる。エイズで死んでいく少年の物語(?)「眠れる森の美男」(秋里和国)、オナニーさえ話題になる等身大の日本の少年達をリアルに描こうした「河よりも長くゆるやかに」(吉田秋生)。ジルベールとセルジュという二人の少年の魂のふれあいを描き、リアルなホモSEXシーンがセンセーショナルな話題となった「風と木の詩」(竹宮恵子)、双児の美少年を描いた「サイファ」(成田美名子)等は八〇年代を代表する大長編少女マンガとなっていった。一方、同人誌界では、七五年に萩尾望都作品等をパロディにした作品が人気を呼び、ホモパロディの流れが形作られ、七〇年代末にはロボットアニメを元ネタに、美形悪役をおちょくった多くのアニパロが生まれていった。しかし、ここでのアニパロとは、既製の作品の絵柄やスタイルを借り、ギャグネタとしてホモを扱っていたのである。つまり従来の意味でのパロディが主流だったということだ。

こうした女の子達の同人誌故の楽屋落ち遊びに対して、男の子達からロリコンというキーワードを元に、少女が弄ばれるようになると、女の子達はおじさんをネタにしたアダコン(アダルト・コンプレックス)、半ズボンの少年をネタにしたショタコン(正太郎コンプレックス)といった遊びを生み出していくことになる。

このショタコンを経て、八五年にキャプテン翼のアニパロというジャンルが登場することになる。健康的で明るいスポーツ少年達、その友情と戦いは、女の子たちによって、恋と愛の淫靡な世界へと変えられていった。ここでの大きな変化は、それまで「美少年」が主に外国の美少年であり耽美的なムードを持っていたのに対し、その辺にいる等身大の少年がホモセクシュアルとして描かれるようになったことだろう。そして、若い同人誌の描き手は、はなっから、高橋陽一の絵、アニメのキャラクター造型を真似ることをしなかったのである。

中には、日野日出志いしいひさいちのタッチでパロディにすることもあったが、多くの描き手は、自前の少女マンガ的な絵で、思い思いに「キャプ翼」をパロディにしていったのである。そして、そこに「笑い」「風刺」といったものはなくてもよかった。そこでは、少年同士の愛が恋がSEXが、シリアスに描かれていったのである。───少年同士の組み合せによって細かく派が分れていった。主流は、若島津健日向小次郎カップルでどちらが受け身かでまた派が分れたが「小次ウケ」が大勢を占めている。続くのが源岬のカップルだ。そして、ここで生み出されたパターンは「聖闘士星矢」「トルーパー」へと適用され、一大勢力を有するに至ったのである。

やおいの謎

やおい」のパターンについては『しまうまJACK』という同人誌の中で上げられているものを引用してみよう。

「例えば日向君が練習してたりするでしょう。当然おっかけがフェンスに鈴なりになっているわけだ。この時、日向君は誰の握ったおむすびなら食べるだろうかと考える。若島津の握ったおむすびをガツガツと美味そうに食べる日向君を想像して、やおいはボンノーする」

やおい的なパターンでは、若島津は日向にホモ的感情を持ってるけど常識的にはマイナーだと分っているから泣いて身をひく。すると日向君は若島津にバカヤロッてだきしめんのよ」

「攻の若島津の場合だと、料理、洗濯、そうし、ゴールキーパーなんでもてきて、日向君より一・五割り増し肩幅が広い。ついでにいたずらもしちゃおうと…」

二人の少年のホモセクシュアルな恋愛を、まさに女の子達らしい細やかさで、エピソードをつづっていく───これが「やおい」なのである。時には激しいSEXも……。それが、何万人という描き手によって、何十万もの作品として描かれているのである。何故に、女の子達はあきもせずに描き、読むのだろう。前述のしまうまJACKでは、この「やおい」について女性の立場からこう分析する。

やおい読者って変形キャラに感情移入していない? やおい読者は女性化著しい方のキャラに自分を重ねて読んでいるのよ!……どうしてこんなちんぷなスジを面白いと感じるのか分らなかったんだけど、これって女の子の願望マンガだったからなのね」

やおいってホモの実際がわからないから男女のソレにすりかえてお茶をにごしてるんだと思ってたけど、全然違った。「耽美」とは違うやおいブームは女の子のハーレクイン・ロマンスだったわけだ。もしかしてやおいにレイプネタが多いのは読者に強姦願望があるって事。レイプ願望というより破壊願望。内心では壊されたいというやつ。イノセントな顔してても腹の底では男とやりたいと思っていたりして!

女性によって、こう書かれてしまうと、身もふたもないのだが、確かに、そこで描かれるホモ恋愛は少女と少年の恋愛をなぞっているのである。少年は、服を脱がされると、あるはずもない胸を隠そうとするのだし、女性的な方のキャラ(愛される側)は、恋する少女のような感情の動きを見せる。相手の少年に向けるまなさしは、かつてのオトメチックラブコメの少女の夢見るまなざしとそっくりだし、エピソードの多くはラブコメで見たようなものなのだ。

ここにはまちがいなく「仮装した少女」がいる。人気のある描き手は絵がうまいだけでなく、少女の恋の心理、そしてそれをどう充足させていくかをうまく演出できる作家だ。それは少女マンガが連綿と描き続けてきたことではなかったのか。───ただ、それが男女の恋愛であってホモのそれではないというのは若干違っているかもしれない。

『バラコミ』というホモの為のマンガ誌で、ホモセクシュアルの男性の描いたマンガが掲載されていたが、そこでも恋愛感情は、少女マンガのそれと極めて似通っていたという覚えがある。そこでは男性が少女に仮装していると見るべきだろう

やおい」がそういうものであることは解っていたはずだ。問題は、ノーマルな学園ラブコメから「やおい」への転換の意味である。何故に少女ではなく少年でなければならなかったかということだ。少女達は少女と少年の恋愛を読むことを止め、少年同士の恋愛をより楽しいフィクションとして享楽していくことになったわけではあるが、それを男性恐怖症、イニシエーションとしてのSEXへの恐れと捉えることはたぶんにまちがっている。時代の中で、SEXは少女と大人を区分するものではなくなっているからだ。SEXしようとしまいと、少女は少女であることが、リアルなのである。

もちろん、少年愛の持つ「虚構性」は少女にとって、現実と作品、恋愛やSEXと自分、を切り離すアリバイである。少女は、自らの肉体や性に関わってこないからこそ、少年愛の内包する肉体関係、欲望について、能天気に語り、描くことができる。

自己と作品、自己と恋愛やSEXを、肉体や性の部分で切り離すこととは、男達の視線や妄想をシャットアウトする役目を果すと同時に、制度的な形での女性(少女)としての自分を、とりあえず何処かに置いてきてしまうものでもあるような気がするのだ。

そうして、やおいを演じさせられる少年達は見事に「家」から切り離されていく。親の元から外界に出た少年達は、少年達の共同体を自らの世界として生きていく。母物から学園友情物、そして恋愛と流れてきた少女マンガの中で、少年愛の世界は、学園友情物の形を換えた再生と捉えるべきだ。少女は、家と学園の間を振職してきた。恋愛とは、すなわち家を作っていく準備でもあるからだ。長い学園ラブコメの時代を経て、少女達が見つけ出した世界は、新しいアブノーマルなものであったと見るべきでない。

それは吉屋信子の「化物語」、大正末、戦後の宝塚ブーム、学園友情物と流れてきた、奇形的な共同体の中でのロマンスなのである。恋愛や結婚、SEXといったものの先に待ち受ける家庭、出産、老い、死といった予定調和的な物語を拒否し、一時の輝きに生きる物語にフィクションを見つけたといってもよい。

少女は「恋」とは自分でするものであり、読むものではないことに気がつき、そうしたリアルな形での打算や計算のある男女の恋愛ではない、非生産的な少年愛の中の純粋さに虚構を求め、積極的に参加していくことで、自らの「少女」を守ろうとしたと考えることもできるだろう。

歌舞伎、宝塚───日本はこうした一方の性をオミットした形での大衆娯楽の歴史を持つ。これらの仮構の世界の存在が、日本にゲイ文化の大潮流を作らなかった原因だとも言われている。ホモやレズ的なものが、明らかにあちら側の世界にあるといった認識を一般の中に定着させたのがそれらの大衆演芸であるということだ。そして、やおいも…

少女達のホモセクシュアルなものを扱った「遊び」は、また、少女の遊びが模倣を中心に流れてきたこととも無縁ではあるまい。お人形さんごっこ、おままごと、化粧遊び───それは母、妻、女性の模擬だ。そして、今、男達の洗練されたゲイ的恋愛、筋肉至上主義的なマッチョ風SEXといったものが、冗談で、半ばマジで、マンガという表現の中で模倣されていく。デフォルメした形でなぞられていくそれは、男性の目からは奇異に見えるかもしれないが、少女達にとっては不思議でも何でもないものなのだ。少女達は、あらゆるものを、少女にとっての遊び、少女によって演じられるフィクションへと変換し、楽しむことで、何ものからか自分を守り、バランスをとっていくのである。そこには、演じ続けることを自分に課した悲しさもあるのかもしれないが、それはまた別の問題である。

少女達は、自分が入り込めないが故に男同士の愛をガラス越しに眺める。少女は、そうしたマンガからは完全に排除される。作品の中に入り込む装置としてのキャラクターの少女は、もういらない。少女は、作品と向い合う形で、夢見ることを望む。マンガは、マニア達にとって、より虚構へと進んでいかなければならないのかもしれない。

───「やおい」についての説明、紹介にページをとられたこともあって、少女達の意識の底へと降りていくことはできなかったようだ。それは、何十万冊という「やおい」同人誌を実際見るところから始めるしかなかろう。まあ、それは、またいずれということにする。これは、一般にはまだ喧伝されていない、少女文化の大きな流れであることはまちがいないのである。

(よねざわ・よしひろ/マンガ評論家)

21世紀の音は幼稚園からやってくる。今や5才の幼稚園児(=天才少女ナオ)がアヴァンギャルド・ミュージックをやる時代だ!われわれは、どうしたらいいのだろう。(アリス出版『HEAVEN』創刊号から)

21世紀の音は幼稚園からやってくる。

今や5才の幼稚園児がアヴァンギャルド・ミュージックをやる時代だ!われわれは、どうしたらいいのだろう。



時代を先取るオカルト・ポップ

アブサード、といえば、一部の先鋭的なモダン・ミュージックファンの間で、奇妙な噂と共に、神秘のグループとして秘かにあがめられていたが、いまやその呆れ返るほどのアヴァンギャルド性とあまりに快感すぎる音とが、常に新しい刺激を求めて止まない、東京の前衛人間たちの注目を集めつつある。

人をバカにしたリズム、その名の通りアブサード(不条理)なコード進行、冗談としか思えないメロディーが想像を絶する転調を繰り返すサウンドに乗って、神経を逆撫でするような金属的な声で歌う女性ヴォーカリストは、天才少女と噂される、5才の幼稚園児である。

彼女は小さいながら、このアブサードを率いるリーダーであり、作詩作曲編曲もほとんど一人でやるという。いまや80年代の音楽をリードするのは彼女であるとさえ言われている。

彼女についてはあまり詳しいことは分らず、名前もナオとしか分らないが、聞くところによれば、IQがニ五○以上あるらしい。また、オカルト的な能力を持ち、手を使わず、念力でピアノを弾いたりするという。そんな神がかり的な天才少女が、神のお告げによるものか、はたまた、ほんの冗談でか知らないが、半年ほど前に結成したのがアブサードなのであるとか。

アブサードが最も注目を集めているのは、常人にはとても我慢しがたいそのステージにおいてである。

例えば、テクノ・ポップの一つの極致といわれる『メカニックビースト』という曲では、バックの男三人共、何ら楽器は使わず、カシオメロディーだけで演奏するという恐ろしく人をバカにしたものであり、頭のカタイ音楽評論家からミュージシャンとしての倫理性を激しく糾問された。

また、『テレパシー』という曲は、全員が固く目を閉じて瞑想し、手を後ろに組んだまま微動だにしない。場内に流れるのはただ静寂のみ。5分ほどたってから、「ただいま皆さんにテレパシーで曲をお送りしました」と言って終る。面白いのは、これに対する観客の反応だが、「私は確かにその曲を聴いた」という人もいれば、「聴いたような気もするし、聴かなかったような気もする」という人もいる。

このようにアブサードは、ステージにおいてあまり楽器を必要としないという画期的な音楽グループである。また、これは余談だが、客の中にはただただナオを目当てに来る、ロリータ・コンプレックスの男たちもけっこう多いという。

 

問題の生体実験レコード

アブサードは、一〇〇%レコードからシングル盤を1枚出している。タイトルが『恋人の三半規管が気になってしようがない人のための音楽』という長ったらしくも訳の分らないものである。

これは、単に実験的な音楽というよりは、生体実験的な音楽であるという。エレクトロニクスやサイバネティクス、生理学、コレスポンダンスの法則などを応用して、人間の中枢神経を麻痺させるような音作りがしてあるらしい。ナオによれば、これはグルジェフの言う客観芸術なのだそうである。

実際聴いてみると、最初は身体がムズムズしてきて、いたたまれないような感じになるが、それがすぐに快感に変わり、いつまでも聴いていたいという欲求が身体の奥の方から湧き上がってくるという麻薬のような効果を持っている。事実、ドラッグよりもこっちの方がトリップできるといって、このレコードの中毒患者になった人がたくさんいるという。

だが、これはいったん聴き方を間違えると大変なことになる。例えば、杉並区に住む浪人生のR君は、これを深夜、ヘッドフォンで大音量で聴いてしまったため、脳細胞を犯されて廃人同様になり、今では生活保護法の適用を受けて暮しているというし、他にも、江戸川区に住むある主婦からは、主人がたまたまパチンコ屋であの曲を聴いてからというもの、自分はルドルフ・シュタイナーであるなどと訳の分らないことを言って困っている、というような手紙も届いているという。

そこで、彼女らも仕方なくジャケットに〈このレコードは人体に悪い影響を及ぼすので、注意書きをよく読んでからお聴き下さい。また、使用中に、はれ、かゆみ等一の異常が現れた時は、すぐに使用を中止して下さい〉というクレジットを付けたが、最近ついに、ある老人がこのレコードを聴いて死ぬという事件が新聞沙汰になってしまったため、とうとう発売禁止の処分を受けた。

いまやこのレコードは、マニア一の間で、1枚5万円以上で取り引きされているという。

 

天才少女ナオへの独占インタビュー

───ホントは24才だとか、いろんな噂があるけど本当に5才?

「そうよ」

───で、幼稚園に行ってるの?

「うん。月曜日と木曜日と金曜日」

───他の日はどうしてるの?

「今はビデオ・スクールに行って一る。ビデオ・ディスクとか作りたいから」

───前の、三半規管がどうとかいうレコードは発売禁止になったそうだけど、新しいレコードを出す予定は?

「今ね、ウォークマンで聴くための音楽というのを作ってるの。この曲は、この場所から聴き始めて、この速度でこの道順を歩きながら聴く、というふうに聴く環境を指定しちゃうわけ。で、あらかじめ「こっちは、この場所でこの音が聞こえるという具合に、計算して作っとくわけね」

───じゃあ、その曲を聴くためにはいちいち街へ出て、頭にはウォークマン、手には指定の地図かんか持って、歩き回らなきゃならない。大変だね。

「そうね。そのうち長い曲になってくると、ここから電車に乗ってここでバスに乗り換えて、なんてね、だから、これからはね、何か用があって出掛ける時にウォーマンを持って行くというんじゃなくて、ウォークマンでその曲を聴くために街に出る、ということになると思うわよ」

───なるほど。ミュージック・フォー・ウォークマンね。反発する人も多いだろうけど。

「いやなら聴かなきゃいいのよ」

───曲を書くときはどうやって書くの?

「超能力で」

───ステージの演出も自分でやるの?

「そう。思いつきで」

───歌手としては、どんな歌手になりたい?

「そうね、月並みな答えだけど、息の長い歌手になりたいわね。今はまだ肺活量も少ないから、そんなに長く続かないけど、もっと息が長く続くようになりたいわ」

───いや、それは、そういうんじゃなくて、あの、好きな歌手は?

弘田三枝子。この前、ステージで『子供じゃないの』をフライング・リザード風にやったのよ」

───あ、あの曲はいいね。♬お出掛けするときはネ、真ァ赤な、ハイヒール、ってとこが感動的なんだよね。

「じゃ、LPに入れとくわ」

───やったー!

ミルクセーキおごってくれる」

 

ついに明るみに出るイーノのスキャンダル

ところで、ブライアン・イーノがお忍びで来日して、日本中を飛び回っていたことは『ジャム』でも紹介したが、一説によると、来日の目的はナオに逢うためであったといわれている。

イーノがデヴィッド・ボウイーとホモの関係にあったとかいうのは周知の事実だが、彼がロリータ趣味であったというのは、まだどの百科事典にも載っていない。イーノ研究家には見逃せない事実である。

なお、左の写真は、本紙記者が二人を徹底追跡した末、ついに、横浜中華街の近くで撮影に成功したものである。重要な資料となると思うので、各自切り取ってファイルしやすいように切り取り線を入れておいた。

R・ハッターとD・カニンガムがLPのプロデュースをめぐって対立したという話だが、詳しいことは知らない。わずかに聞くところによれば、D・カニンガムがあの無表情な女の声を使って、アブサードのプロデュースは私がやるからあきらめるように、という意味のことをテープにして送るとR・ハッターもあのエネルギーの声で、君こそあきらめたまへ、というテープを送ったりしているという。今、R・ハッターはこんなくだらないテープを作るのに夢中になっているので、肝心のクラフトワークのレコードがちっともできないのだそうだ。

最後に、これがまたオカシイのだが、アブサードにはファンクラブがあり、毎月1回、幼稚園児たちも集めて、楽しい催しを開いているそうだ。会員は一般には募集していないが、どうしても入りたい人は、ナイロン100%でこっそり聞けば、教えてくれる。

SPECIAL THANKS TO:

NYLON100%

LA-GEN

SWEET LITTLE STUDIO

LAST SCENE

 

※なお、最後になりましたが、この記事に関しましては、すべて冗談ですので、本気にしないよう気をつけましょう(引用者注)

オタク・サブカル大放談「オタク最大のタブーに迫る オタクセックスとは?」(竹熊健太郎×岡田斗司夫)

竹熊健太郎×岡田斗司夫

オタク・サブカル大放談(4)

オタク最大のタブーに追る

オタクセックスとは?

もてない、ロリコン、二次元コンプレックス……。

こと異性関係についてはオタクはあまりいいイメージがない。

彼らはセックスに何を求めているのか?

今まであえて語らなかったオタクの謎がいま明らかに!

(構成・宇井洋)

オタクはなぜロリコンなのか?

アクロス―今回はオタクとセックスというテーマですが、まずは岡田さんに買ってきてもらったオタク向けのエッチ本から話を始めましようか。

 

岡田―エロ本を大きく分けると、実写と漫画と小説になるけど、最近増えているのがオタク向けロリコン小説だよね。たとえばエロ小説で有名なフランス書院とかリンガー文庫が出しているんだけど、俺は日本で出ているオタク向けエロ小説の4分の1は目を通しているね。

 

竹熊―好きなんですか(笑)。

 

岡田―メディアを通したセックスって好きなんですよ

 

竹熊―オタク向けエロ本としては、『レモンピープル』なんかが一番の老舗ですよね。

 

岡田老舗だけど、人気は落ちてますね。いま元気がいいのは『E-LOGIN』。ログインを出しているアスキーアスペクトという別会社から出しているエロゲー(エッチなゲーム)本です。だって、パソコンゲームをやっている人のほとんどはエロゲーでしょ。日本のPC98を支えているのはエロゲーしかない。

 

竹熊―もともと岡田さん自身がエロゲーで大儲けした人ですよね。

 

岡田―そう。でも竹熊さんだって、80年代に『漫画ブリッコ』というロリコン雑誌でライターをやっていたんですよね。

 

大塚英志が手がけた白夜書房の『漫画ブリッコ』は「おたく」という言葉の初出となった美少女まんが誌として知られている)

 

竹熊―あれは当時仕事の場がそこしかなかったということで。あの頃はみんなそうだったんですよ。たまたま書ける場があそこだった。だから俺自身にロリコン趣味というのはあんまりなかったですよね。ただ周りがみんなそんなのばっかりだったし、ロリコン・ブームが立ち上がってきた過程は間近で見てはいますけど。

 

岡田―思想としてのロリコンでしょ。実は女の子なんてどうでもよくて、ロリコンという思想がかっこいいんだという。なんかある種すさんでるとは言わないけど、ひねくれてますよね。あの時代はロリコンの写真集はあまり売れなかったですしね。

 

竹熊―僕が高校1年か2年の時に沢渡翔の『少女アリス』という写真集が出たんですよ。まあ少女だけど割れ目が写ってるんでびっくりしたわけだよね。あれは俺も買っちゃったもん。僕らの世代のロリコンマニアの人は大体『少女アリス』でショツクを受けている。

じゃ、そこから俺がロリコンにいったかというと、あまり行かなかった。ただ周りはあれがきっかけでその道に入って行ったね。ファーストインパクトはとにかく『少女アリス』っていう写真集なんですよ。これは聞違いないと思う。

それ以前は好事家の間でしかロリコンはなかったから。ほんとのアンダーグラウンド。それがあれで一気にオーバーグラウンドに出た。

 

岡田―その後に中年の女性カメラマンの清岡虹子(ママ)とかも出たよね。彼女の『プチトマト』っていう写真集があるんだけど、12巻でワンセットになっていて、この間古本屋で唐沢さんが見たら1万7千円て書いてあるんですよ。うわーと思ってよく見たら、1冊1万7千円だったらしいんですよ。

 

竹熊―あれは好事家の間ではもう伝説ですよね。ただ俺は別に汚い写真だなと思っただけだけど。

 

岡田―彼女が死んでから古書価格が上がったんだ、これが。

 

竹熊―とにかく70年代後半、アニメブームの直前くらいに『少女アリス』が出たのかな。で、アニメブームが起こったと。それで今度はセル画マニアとかが出てきた。それはだいたい77~78年頃からですよね。

で、79年くらいにアリス出版から『劇画アリス』っていうエロ雑誌が出たんだよね。そこで、吾妻ひでおがディープでシュールなエロチックギャグマンガみたいのを始めたんですよ。これがすごいオタクの間で評判だったわけ。

かわいい手塚治虫的な絵柄であられもないことやらせるっていうのが、わりとショックだったわけでしょ。日本のロリコン史において、これがセカンドインパクトなんじゃない。その頃にロリコンの同人誌がコミケに出始めたんだよね。アニパロが始まったのとわりと連動している。

アニメブームがまずあって、アニメブームの中でハイジとか赤毛のアンという清純派アニメを犯したいっていう欲求が当然出てくるよね。マニアの間では、それを素直に描けるのが同人誌っていう媒体だったわけ。あの辺が出始めたのは、やっぱり80年前後だと思うんですけどね。

 

岡田―最後の一線を越えたと言われているのが、ひろもりしのぶ(現みやすのんき)のラナを犯すマンガ。それまでどんなアニメファンの工ロパロを描くやつでも宮崎駿には手がつけられなかった。

 

竹熊―神聖で犯さざるべきもの。

 

岡田―ところがラナちゃんとクラリス(2人とも宮崎アニメのヒロイン)とかをやりまくるというものをひろもりしのぶがやって。それを見た奴がこいつは鬼畜だと思って、それでブレイクしてですね。以降、みんななんでもありになっちゃった。

 

竹熊―82~83年頃なんだよね。ひろもりしのぶがそういうことでブレイクしたのが。まあ、当時はへたくそなマンガ家だったけど。

 

岡田―ただオタクはロリコンと言うけど、スタイルなんだよね。外ではロリコンぶってるけど、家へ帰るとほとんどはまともだよ。だからかって学生運動やっていた人達がサークルで集まってるときはマルクスとかエンゲルスとか読んだりしてなくちやいけなくて、家に帰ると少年マガジン読むのと同じように、外ではロリコンぶってる。そこは、普通の人たちとは逆なんですよ。

外では一般人として、家に帰ると女の子の写真集っていうのじゃなくて、サークルの部屋にはロリコン本があるんだけども、家に帰るとそんなのつまんないっていう。から、宮崎勤事件が起こったときに、僕の周りでびっくりしたのが、ほんとに幼女好きな奴がこの世の中にいたのかっていうこと。てっきれあれはスタイルだと思ってたら本気にしてるやつがいたと。

 

竹熊―まあ好事家的な趣味というか現実は現実、趣味は趣味ってことでやってるやつらが大部分でしたよ、岡田さんの言うようにね。最初はおそらく単純にズリネタっていうか。とにかく幼女だったらあそこ写してもいいっていうことがわかったわけだよね。毛が生える前は大丈夫だっていうさ。

 

岡田―俺が大阪でアニメの会社をやっているとき、スタッフたちとロリコンマンガとか読んで騒いでたんだよね。その中にひとりだけホンモノが混じってたんですよ。30歳くらいで、「僕もそういう写真を撮ってんですよ」とかいって。そうするとみんな引くでしょ(笑)。いっせいに引いて、ワー本物が来たって。

なんか戦争ごっこしてるとこにほんものの軍人さんが来たみたいになって。あの瞬間、自分たちがロリコンじゃなくてファッションだったことが分かりましたね。

 

竹熊―まあファッションの奴らが増えると中には勘違いして本物も出てくるっていうことですよね。それに、ホンモノっていうのはファッションに関係なく人口の何パーセン卜かはいると思うんだよね。

 

オタクは自分に酔えない?

竹熊―異性に対する関係性のとらえ方の分かれ目ということで言えば、思春期のある時点でマンガアニメに行くか、音楽に行くかっていう大きな転機があると思うんですよ。そこでオタクが発生するか、オシャレ野郎が発生するか。

 

岡田―俺の表現ですが、「男らしいやつ」になるか、「見た目だけを気にする大バカ者」になるかの違いですよ。

 

竹熊―だいたいギターもってバンド組んだら、やっぱリギター持つのにはまる格好っていうのがあるわけじゃないですか。いまだったらギターじゃなくてDJかもしんないけどさ。そうすると、やっぱりそれに応じてファッションもそれなりにキメたいと。

 

岡田―それに、オタクは酒飲まないでしょ。それと共通してると思うんですけど、オタクってどうも酔うことが不得意なんですよ。お酒にも、自己にも。

 

竹熊―あ、それはけっこうある。俺も最近はビール1、2杯飲むけど、酔っ払うまで飲まないもん。

 

岡田―基本的にファッションとか、音楽に行ける人って、酔える人なんですよ、自分に。自分とか自分の表現とかに。

 

竹熊―ああ、それはけっこう重要な指摘かもしんない。

 

岡田―これは前からずーっと思ってたんですけど、酔えないのがオタクなんですよ。だから基本的に冷めてる。クールなところがあるんですよ。オタクというのは世界把握力とか認識力を高める方向にいっちゃって、へりくつオジサンになっていく。

 

竹熊―へりくつに酔うってことはあるかもしんないけど(笑)。つまり我を忘れた状態を人に見られるのが恥ずかしいとかね。だから僕も寝顔を見られるのもイヤですもんね。

 

岡田―あとその快感がわからないっていうのもありますよね。

 

竹熊―セックスしたときに俺はマヌケな顔してんだろうなとか思ったら、それだけで冷めちゃうみたいな。セックスっていうのもある種自己没入の世界じゃない。そうするとちょっとそういうマヌケな顔見られるのは恥ずかしいみたいなところがあるのかもしんない。オタクの心理として。

 

岡田―俺が思うに、重度のオタクはオナニーもできないんじゃないですか。

 

竹熊―ああ、いますかね。

 

岡田―多分いると思いますよ。だってあれもなんだかんだ言っても、刺激だけではいけないわけですよね。なにか想像しなくちゃいけないでしょ。

これができないやつって意外といるんじゃないのかな。ただ、こういうことを言っても、陶酔型の人にはわかんない考え方なんだと思うんですよね。女の子との関係においても、「でも、女にもてるじゃん」という一般の人の理屈に当てはめたときに、オタクは「じゃあなんで女の子が必要なんですか」となる。

やってることが女相手のセックスなのか、女相手のオナニーなのか、右手相手のオナニーなのか。右手相手のオナニーだけでありましょうと、基本的に頭の中にあるのは幻想でありましょうと。幻想だから女なんか好きになれるのであって。これは俺の持論なんだけど、素で見たら女ぐらいブサイクな生き物はいない。

 

竹熊―だから踊る阿呆に見る阿呆ってあるけど、オタクって見る阿呆でしょ

で、踊る阿呆をちよっとばかにしながら、踊る阿呆の踊ってるバカぶりを見て楽しむわけでしょ。でも、その我を忘れる楽しさを知ってる踊る阿呆からすると、オタクってのはなんて寂しいやつらなんだっていうふうに見るわけだよね。ここでもう壁ができちゃうわけですよ。

俺なんかもディスコに行ってもダメだったもんね。やっぱり友達でデイスコ行こうよとか言ってさ、行くけどどう振る舞っていいんだかわかんなかった。

 

岡田―酔えないわけですね。ここ数年間でオタクが唯一酔える方法を見つけたのはカラオケですよ。

 

竹熊―普通の客がいるカラオケはだめだったんだよね。陶酔してる自分を見られたくないから。だから、カラオケボックスができたっていうのはデカいかもな。

 

岡田―でも、俺はカラオケすらだめなんですよ。自分の興味ないことに全然付き合えないたちじゃないですか。だからいっさい行けないんです。

 

竹熊―でもそれはわかるところあるな。岡田さんほど冷めていないかもしんないけど、やっばり俺もそうだよな。

 

岡田―オタクは風俗もあんまり行かないですからね。

 

竹熊―行かないですね。

 

岡田―風俗も行かない、女の子ともつきあわない、それで童貞の人もけっこういる。そうすると、やっぱり処理するというとオナニーになるんでしょうけども。そこらへんはまだ完全に言葉になっていない最大のタブーの一つですよね。

 

竹熊―やっぱり自分自身がまな板にのつてくるから。正直言うと、同じオタクとはいえ、他の人はどうかっていうとちょっとわかんない。一般化できるのかなっていうね。

 

岡田―典型的な男ばかりのサークルだと、性の話題は偏差値が低いとして排除されるから、他人の性はわからない。

 

竹熊―百歩譲ってセンズリの話題は出るかもしれないけど(笑)。

 

岡田オタクはお金が趣味にいっちゃうから、女の子ともつきあえるわけないよね。

 

 

所載:パルコ出版『アクロス』1996年9月号