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電脳ゴミ漁り。賞罰なし。カルトの怪人。

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蛭児神建『出家日記―ある「おたく」の生涯』解題(大塚英志)

特集・真説おたくの精神史──解題

大塚英志

今回から三号に亘って蛭児神建──というより、かつて蛭児神建と名乗ったことのある、今は僧籍にある彼の「自分史」を掲載する。

蛭児神建について説明するのは、ある意味、吾妻ひでおについて説明することよりも更に困難だ。彼は吾妻ひでお以上に忘れられた名であると同時に、吾妻ひでおがあの時代の不毛さや困難さを一方的に背負ってしまったのだとすれば、蛭児神建吾妻ひでおに唯一、しかも、過度に殉じてしまったかのようにさえ思えるからだ。

改めてページをめくってみればわかることだが、吾妻ひでおの八〇年代の作品に帽子にサングラス、白いコートというキャラクターが時に登場する。「おたく」が公然化する以前の、いわば「変質者」としての“プレおたくのパブリックイメージをなぞったこの人物こそが蛭児神建である。

Wikipedia蛭児神建」より)

そのようないでたちで実際に彼はコミケなどのイベントに現れた。彼が同人誌及び出版界における「ロリコンまんが」の起源にいかにコミットしたかは、今回、彼自身が語っているので繰り返さないが、そのような表現を公然化しようとする時、当然、人々から向けられるであろう視線を彼はそのようないでたちをあらかじめ自らまとうことで相応に自覚していた記憶がある。

それは「コスプレ」と言ってしまうほどに軽くもなく、「パロディ」というには余りに捨て身で、かといって「自虐」や「露悪」と切り捨てるにはやはり厄介で、ぼくにしてもあまり直視したくない存在であった。しかし、そのことはあの奇異ないでたちが同時代の中でぎりぎりの批評になっていたことの証しである。中森明夫が「おたく」の語をもって外からコミケに集う人々をカリカチュアライズするより前に蛭児神建の異装は既におたく自身による「批評」としてあったことは事実として記しておくべきだろう。ぼくにとっても彼の異装は目を逸らさずにはおれないほどには充分に厄介なものだった。だから、ぼくの中にぼんやり残る最後の彼の唯一とも言ってもいい記憶は、かがみが逝った日かその翌日、白夜書房かどこかで彼とすれ違って会釈とも目礼ともつかない挨拶をかわした一瞬である。

吾妻ひでおの許に集まった創世記のロリコン/美少女まんがの描き手たちは、その後にやってきた世代に呑み込まれる形でフェードアウトしていかざるを得なかったが(たいてい新しいジャンルやスタイルのおいしいところは二世代ぐらい後にやってきた一群が全てさらっていくものだ)、その中にあっても蛭児神建の消え方は吾妻ひでおとは違う形でぼくたちを困惑させた。ある時期から、殆ど都市伝説のように蛭児神建は出家したという噂が繰り返し囁かれたのである。それは話としては出来過ぎていて、正直、ぼくは信じられなかったが、彼の話が出る度に、誰もが彼は出家したらしいと言い、しかし、噂の出所はわからなかった。確かに彼のあのいでたちは「おたく表現」の業の深みみたいなものを誰から言われたわけでもないのに一方的に背負ってみせたようなところがあったから、彼が出家した、というのは半分は出来過ぎた冗談として受けとめられ、しかし、半分はもしかしたら一人ぐらいそういう生き方をしてくれてもいいという勝手な願望が同時代のどこかにはあったのかもしれない。

だから『comic新現実』を始めなければ、あるいは彼の記憶は一編の都市伝説の如き挿話のようにのみ、ぼくの中にあったままだったはずだ。

しかし、前号で、二度めの失踪からの帰還以来、久しぶりに吾妻ひでおに会いにいった時、思いがけなく彼の名が出た。突然、手紙が届いた、誰に見せてもいいと書いてあるので、と言われ、コピーを渡された。全く、目の前にいる『失踪日記』の作者を直視するだけでも難儀なのに、蛭児神建の「現在」といきなり心の準備もなく再会したのだ。
手紙には彼のかつての名とは違う名があり、それは僧侶としての彼の名だ、と手紙にはあった。

つまり、彼は本当に出家していたのである。都市伝説などではなかったのである。そして、彼が自らフェードアウトしていった決定的なきっかけの一つがかがみの死であったことのくだりを読んで、ぼくは腑に落ちた。

ぼくは彼の死をきっかけにぼくの雑誌を殆ど「自殺」させたが(何しろ、勝手に休刊宣言して、取次で大問題になった)、それはもう、ここにいてはいけない、という感情に突き動かされていたからだと思う。しかも「ここ」ではないどこか、とは、具体的な場所ではなく、ああ、もうそろそろ歳をとらなくてはいけないのだなあ、という諦念とも決意ともつかない感覚であった。

雑誌を「自殺」させたことを今も恨んでいる書き手がいることも知っているが、しかし、ぼくも彼らもいつまでも「ここ」にいても仕方がない、というのが、かがみの死のぼくなりの受け止め方だった。

蛭児神建は直接、ぼくの雑誌に関わってはいなかったが、殆ど冗談のような企画であった「ロリコンまんが誌」なるものがなまじ売れ、版元やそこに集まった人々の目の色が変わっていく中で、かがみの死はやはり、物事の潮時を教えてくれていた。「冗談」には引き際がある、と。

蛭児神建もまた、かがみの死をきっかけに、あの場所から「出て」いったのだが、しかし、彼は文字通り「出家」していたのである。それは充分にあのばかげた時代に筋を通していたのだといえる。

今号から三回に亘って連載する彼の手記の原型は、吾妻ひでおの勧めによって書かれたものである。前号を出した後、ぼく宛に届いた。吾妻ひでおが書くことを勧めた、と記されていた。一読して、これは載せないわけにはいかない、と思った。

1つは当然、時代の証言として。「萌え」的なものの一番の起源についての当事者の証言は一次資料として極めて重要だ。ぼくは『おたくの精神史』を書いた時、同時代についてのいくつもの証言が出てくることを望む、と記したが、今のところそれは出てきていない。その意味で、まず、公にする価値がある。ぼくの本が「正史」になっては困る、というのはあの本のあとがきにも書いたとおりである。しかし、それ以上に、その後半の彼の生き方についての告白はやはりあの時代にあった者は受けとめておく責任がある、と感じたからだ。

若いライターの中には吾妻ひでおの『失踪日記』をぼくが同時代の記憶の中で読むことが気に入らない者がいるようだが、しかし、それは彼らが自分たちの時代の中でさえ受け止めるべきことがらを受けとめそこなっていることの言い訳でしかない。彼らの時代にも吾妻ひでお蛭児神建として生きてしまう者は多分、いるはずなのだ。

繰り返し記すことになるが、吾妻ひでおにせよ、蛭児神建にせよ、失踪したり出家したり、その事実そのものを「おもしろがっ」てみたところで、あるいはそのこと自体を持ち上げてみたところで、そのことに何の意味もない。「おもしろがっ」たところで、おもしろがれない何ものかがごろりと残る。

重要なのは、そのことばや存在がごろりと投げ出されている地点から目を逸らさないことだ。無論、読者が単に「おもしろがり」として興味から手を伸ばしてもかまわないが、その点で彼らはそのあたりの「文学」よりはるかに「芸」にも長けているし、しかし、多分、おもしろがるだけでは許してはもらえないことばにし難い澱みのようなものがあなたの中に残ってしまうはずだ。「おもしろがること」や「評価すること」といったスタンスは結局は異物としてのそれにただたじろいでいるだけであり、ならば素直にたじろぎ、ただ屈託を澱みとともに呑み込むことの方が大切だ。

呑み込んだ澱みはいつかそれぞれの読み手の中でそれぞれのことばになるはずだ。そして──。あとはどうしようもない。蛭児神建は雑踏の中で時に托鉢僧としているともいうから、街中で托鉢を見かけたら、彼であろうがどうかお構いなく、ポケットの小銭を喜捨でもして、しばし、マザー・テレサ好きの彼へのリスペクトとして世界の平和についてでも祈ろう。

蛭児神建は、ヤクザあたりが外国人に僧侶の格好をさせてお金を集める困った商売の人もいると笑っていたが、間違って偽托鉢僧に頭を垂れてしまっても、それはそれで悪くない祈り方だと思うのだ。

所載:大塚英志責任編集『comic新現実』Vol.4

米沢嘉博が語る「やおい」の検証―少女は普通の恋をやめて、何故少年愛を愛するようになったか

所載『imago』1991年10月号「特集・現代マンガの心理学」

やおい」の検証

少女は普通の恋をやめて、何故少年愛を愛するようになったか

米沢嘉博(批評集団「迷宮」同人/コミックマーケット準備会代表/漫画評論家

やおいの隆盛の意味

やおい」と呼ばれているマンガのジャンルがある。少年マンガ、少女マンガ、あるいはSFマンガ、ギャグマンガといったジャンル分けとは若干ニュアンスの違ったものではあるが、その言葉はマンガファンの間には定着しており、まだ表だって取り上げられてはいないものの、数十万人のオーダーがあると考えられている。

この言葉はもともと同人誌の世界で使われ始めたもので、「ヤマなし、オチなし、イミなし」を略した言葉だ。短いページ数で既製のアニメ、マンガ、小説等の設定、キャラクターを借りて描かれるパロディ風マンガのことを、描き手達が半ば自嘲的に命名したものである。そうして、そこでは既製のキャラクターの少年達が友情を超えた恋愛、ホモSEXを行なう。つまり「やおい」とはホモアニパロを指す言葉だと考えてもよいだろう。

それが一部同人誌にとどまっていたならば、単なるマニアックなお遊びですんだのだが、「キャプテン翼」のパロディ・ブームから始まったこの流れは、「聖闘士星矢」「鎧伝サムライトルーパー」といったアニメも巻き込んで、合せると全国に一万近い同人誌サークルを生むことになってしまったのだ。さらには「シュラト」「グランゾート」「沈黙の艦隊」「ドラゴンボール」、小説「銀河英雄伝説」「魔王伝」......少女達は青年、美少年の入り乱れる作品のほとんとを「やおい」のエジキにしていった。

アニパロと呼ばれる同人誌を手がけている女の子達の半数以上がこの「やおい」系と言われており、同人誌の創り手達の数は二~三万人、読者は十万人を超えているだろう。『ぱふ』『COMICBOX』といったマンガ情報誌では、一年以上前から「やおい」が是か非かという論争が行なわれている。こうした「やおい」系の人気が、ここ数年の同人誌の隆盛を作りだしたことはまちがいのないところであり、そうした同人誌の作品の再録を中心にしたアンソロジーが、商業出版物としてここ数年かなり出回っている。

それだけではなく、「やおい」系同人誌の人気作家の商業誌への進出も目立つようになっており、八八~九〇年にかけてマンガ情報誌の人気投票で上位を占めている高河ゆん尾崎南CLAMP等は、オリジナルでも「やおい」の方法論で作品を手がけ、少女マンガに新しい流れを作り出した。「Patsy」「KIDS」「サウス」といった、そうした描き手達を中心にした少女マンガ誌も創刊され、それなりに定着している。

やおい」という言葉にこだわるならば、それは短かいページ数で「マンガ」を描かざるをえないという同人誌故の方法論であたろう。マンガは、まず設定、世界、キャラクターを効率よく説明しなければ物語を始めることはできない。少女マンガの主流を形成した「学園ラブコメ」は、日本の学園、何処にでもいる少女と少年という、もっとも世界に入り易く説明を要しない設定ということで、一つのパターンを提供していったわけだが、アニパロもまた、既製の設定、キャラクターを借りることで、いっきに核心だけを語ることを可能にした。

何十ページも描くことはアマチュアの描き手には時間の制約があって、かなり根気のいる作業だ。その点アニパロならば、工ヒソードだけを、ギャグだけを描いても成立する。2~16頁という手軽な枚数で、それなりのマンガを描けるのである。学園ラブコメのパターン《枠組》の持っていたシステムをさらに進めたものがアニパロという枠組であったのである。もちろんラブコメは一般性を持つのに対し、アニパロは既製の作品を知っていなければならないという前提があり、そのことが同人誌という特殊な場での発生という形をとったのではあるが、もはやマンガやアニメのもたらす情報空間はマスの域に近付いていた。八〇年代そのものが、マスメディアによってもたらされた情報のパロディを進行させていたことも力を貸した。

そうした枠組の中で語られ、伝えられるのは、描き手の絵のスタイルであり、ギャグやファッション、センスであり、趣味であり感性であり、妄想だった。読者によって読みとられるものも、同様である。元の絵、物語との類似性はそこにはない。あるのは、例えば「キャプテン翼」のアニパロにおいては、サッカーをやっている少年、ライバルかチームメイトかという帰属の関係という点だけである。女の子達は思い思いの自分のスタイル、絵によって、少年達に恋愛をさせる。

女の子達はホモセクシュアルな関係が大好きなのである。それは「やおい」だけでなく、耽美系と呼ばれる『JUNE』といった雑誌のマンガのテーマであり、さらに拡大するならば『花とゆめ』『LaLa』といったマンガファン達を中心に読まれている少女マンガの底流となっている。そこでは「少年」が描かれているのだ。今、少女マンガは、かつての流れにある少女と少年の恋を中心に描いた流れと少年を描く流れとに二分されてしまったといってもいいだろう。「やおい」的なものは、少女達にとって一般性を持つフィクションとして定着してしまっている。女の子たちは何故、少女と少年の恋を読むことを止め、少年同士の恋を愛するようになったか。それを検証してみることにしたい。

少年愛からやおい

少年、そして少年愛というものが少女マンガの中に現われたのは、七〇年の「雪と星と天使と」(竹宮恵子)からだと言われてる。七一年には竹宮恵子が陽気な少年スリ、ダグ・パリジャンを主人公にした「空が好き!」を連載。萩尾望都が少年のナルシスティックな世界を描いた「雪の子」、少年達だけの世界を捉えた「11月のギムナジウム等を発表。竹宮恵子萩尾望都はその時代、マンガマニア、アマチュア、プロを問わず描き手に熱狂的に支持されていき、この「少年愛」、少年の世界も大きなテーマとして少女マンガの中で浮上していくことになるのだ。

少年は天使と呼ばれた。男でも女でもない未分化の性、子供ても大人でもない不安定な時。それは「少女」を主人公にした時には描くことのできない、もう一つの世界を少女マンガにもたらした。「恋」「家」「母」「性」といった、少女にまつわる制度的なものから自由であることで、「少年」は「生」「死」「関係」といったものを描くことを可能にしたのだ。さらに、戦い、肉体関係を抜きにした友情、社会と個、といったものも少女マンガは手の内にしていった。

少女マンガにおける「少女」は、読者と繋りあい、代弁者であらねばならぬが故に、日本の社会における少女像から逸脱することができなかった。オスカル(ベルばら)は、男装しなければ戦うことはできなかったのだ。アンドレとの愛は、そのコスチュームを脱いだ時に初めて確かめあわれることは象徴的だ。外国の美少年という、虚構の存在によって、少女マンガはまちがいなく、少女の抱いていた妄想の幾つかを体現することができるようになったのである。

ここから「少年」は少女マンガの重要なテーマとなっていく。さらに青年、男性までが描かれるようになっていくのだが、描き手達の意図はどうあれ、「少年」はアイドル的な恋愛の対象として捉えられていくと同時に、少年同士のホモセクシュアルな関係は疑似恋愛として楽しまれていくことになる。七六年にはホモセクシュアルな関係、おかまといったものをギャグのネタにした、ホモホモコメディ「イブの息子たち」(青池保子)が人気を呼び、七八年には少年愛をテーマにしたマンガ・文芸誌『JUNE』が創刊されることになる。

「少年」「ホモセクシュアル」は、ロック、デカダン、SM、バロック等、それにまつわる様々なものを巻き込んで、ある意味では文学少女的な歪んだ「新少女趣味」を生み出していった。『JUNE』『アラン』、さらには『月光』『牧歌メロン』といった雑誌はおかまにくっつくオコゲというシャレから「おこげ雑誌」と一部では呼ばれるようになっていった。そうして、八〇年代に入ると、少女マンガの世界では、少年はごく当り前のものとして作品の中で主役をはっていくようになる。エイズで死んでいく少年の物語(?)「眠れる森の美男」(秋里和国)、オナニーさえ話題になる等身大の日本の少年達をリアルに描こうした「河よりも長くゆるやかに」(吉田秋生)。ジルベールとセルジュという二人の少年の魂のふれあいを描き、リアルなホモSEXシーンがセンセーショナルな話題となった「風と木の詩」(竹宮恵子)、双児の美少年を描いた「サイファ」(成田美名子)等は八〇年代を代表する大長編少女マンガとなっていった。一方、同人誌界では、七五年に萩尾望都作品等をパロディにした作品が人気を呼び、ホモパロディの流れが形作られ、七〇年代末にはロボットアニメを元ネタに、美形悪役をおちょくった多くのアニパロが生まれていった。しかし、ここでのアニパロとは、既製の作品の絵柄やスタイルを借り、ギャグネタとしてホモを扱っていたのである。つまり従来の意味でのパロディが主流だったということだ。

こうした女の子達の同人誌故の楽屋落ち遊びに対して、男の子達からロリコンというキーワードを元に、少女が弄ばれるようになると、女の子達はおじさんをネタにしたアダコン(アダルト・コンプレックス)、半ズボンの少年をネタにしたショタコン(正太郎コンプレックス)といった遊びを生み出していくことになる。

このショタコンを経て、八五年にキャプテン翼のアニパロというジャンルが登場することになる。健康的で明るいスポーツ少年達、その友情と戦いは、女の子たちによって、恋と愛の淫靡な世界へと変えられていった。ここでの大きな変化は、それまで「美少年」が主に外国の美少年であり耽美的なムードを持っていたのに対し、その辺にいる等身大の少年がホモセクシュアルとして描かれるようになったことだろう。そして、若い同人誌の描き手は、はなっから、高橋陽一の絵、アニメのキャラクター造型を真似ることをしなかったのである。

中には、日野日出志いしいひさいちのタッチでパロディにすることもあったが、多くの描き手は、自前の少女マンガ的な絵で、思い思いに「キャプ翼」をパロディにしていったのである。そして、そこに「笑い」「風刺」といったものはなくてもよかった。そこでは、少年同士の愛が恋がSEXが、シリアスに描かれていったのである。───少年同士の組み合せによって細かく派が分れていった。主流は、若島津健日向小次郎カップルでどちらが受け身かでまた派が分れたが「小次ウケ」が大勢を占めている。続くのが源岬のカップルだ。そして、ここで生み出されたパターンは「聖闘士星矢」「トルーパー」へと適用され、一大勢力を有するに至ったのである。

やおいの謎

やおい」のパターンについては『しまうまJACK』という同人誌の中で上げられているものを引用してみよう。

「例えば日向君が練習してたりするでしょう。当然おっかけがフェンスに鈴なりになっているわけだ。この時、日向君は誰の握ったおむすびなら食べるだろうかと考える。若島津の握ったおむすびをガツガツと美味そうに食べる日向君を想像して、やおいはボンノーする」

やおい的なパターンでは、若島津は日向にホモ的感情を持ってるけど常識的にはマイナーだと分っているから泣いて身をひく。すると日向君は若島津にバカヤロッてだきしめんのよ」

「攻の若島津の場合だと、料理、洗濯、そうし、ゴールキーパーなんでもてきて、日向君より一・五割り増し肩幅が広い。ついでにいたずらもしちゃおうと…」

二人の少年のホモセクシュアルな恋愛を、まさに女の子達らしい細やかさで、エピソードをつづっていく───これが「やおい」なのである。時には激しいSEXも……。それが、何万人という描き手によって、何十万もの作品として描かれているのである。何故に、女の子達はあきもせずに描き、読むのだろう。前述のしまうまJACKでは、この「やおい」について女性の立場からこう分析する。

やおい読者って変形キャラに感情移入していない? やおい読者は女性化著しい方のキャラに自分を重ねて読んでいるのよ!……どうしてこんなちんぷなスジを面白いと感じるのか分らなかったんだけど、これって女の子の願望マンガだったからなのね」

やおいってホモの実際がわからないから男女のソレにすりかえてお茶をにごしてるんだと思ってたけど、全然違った。「耽美」とは違うやおいブームは女の子のハーレクイン・ロマンスだったわけだ。もしかしてやおいにレイプネタが多いのは読者に強姦願望があるって事。レイプ願望というより破壊願望。内心では壊されたいというやつ。イノセントな顔してても腹の底では男とやりたいと思っていたりして!

女性によって、こう書かれてしまうと、身もふたもないのだが、確かに、そこで描かれるホモ恋愛は少女と少年の恋愛をなぞっているのである。少年は、服を脱がされると、あるはずもない胸を隠そうとするのだし、女性的な方のキャラ(愛される側)は、恋する少女のような感情の動きを見せる。相手の少年に向けるまなさしは、かつてのオトメチックラブコメの少女の夢見るまなざしとそっくりだし、エピソードの多くはラブコメで見たようなものなのだ。

ここにはまちがいなく「仮装した少女」がいる。人気のある描き手は絵がうまいだけでなく、少女の恋の心理、そしてそれをどう充足させていくかをうまく演出できる作家だ。それは少女マンガが連綿と描き続けてきたことではなかったのか。───ただ、それが男女の恋愛であってホモのそれではないというのは若干違っているかもしれない。

『バラコミ』というホモの為のマンガ誌で、ホモセクシュアルの男性の描いたマンガが掲載されていたが、そこでも恋愛感情は、少女マンガのそれと極めて似通っていたという覚えがある。そこでは男性が少女に仮装していると見るべきだろう

やおい」がそういうものであることは解っていたはずだ。問題は、ノーマルな学園ラブコメから「やおい」への転換の意味である。何故に少女ではなく少年でなければならなかったかということだ。少女達は少女と少年の恋愛を読むことを止め、少年同士の恋愛をより楽しいフィクションとして享楽していくことになったわけではあるが、それを男性恐怖症、イニシエーションとしてのSEXへの恐れと捉えることはたぶんにまちがっている。時代の中で、SEXは少女と大人を区分するものではなくなっているからだ。SEXしようとしまいと、少女は少女であることが、リアルなのである。

もちろん、少年愛の持つ「虚構性」は少女にとって、現実と作品、恋愛やSEXと自分、を切り離すアリバイである。少女は、自らの肉体や性に関わってこないからこそ、少年愛の内包する肉体関係、欲望について、能天気に語り、描くことができる。

自己と作品、自己と恋愛やSEXを、肉体や性の部分で切り離すこととは、男達の視線や妄想をシャットアウトする役目を果すと同時に、制度的な形での女性(少女)としての自分を、とりあえず何処かに置いてきてしまうものでもあるような気がするのだ。

そうして、やおいを演じさせられる少年達は見事に「家」から切り離されていく。親の元から外界に出た少年達は、少年達の共同体を自らの世界として生きていく。母物から学園友情物、そして恋愛と流れてきた少女マンガの中で、少年愛の世界は、学園友情物の形を換えた再生と捉えるべきだ。少女は、家と学園の間を振職してきた。恋愛とは、すなわち家を作っていく準備でもあるからだ。長い学園ラブコメの時代を経て、少女達が見つけ出した世界は、新しいアブノーマルなものであったと見るべきでない。

それは吉屋信子の「化物語」、大正末、戦後の宝塚ブーム、学園友情物と流れてきた、奇形的な共同体の中でのロマンスなのである。恋愛や結婚、SEXといったものの先に待ち受ける家庭、出産、老い、死といった予定調和的な物語を拒否し、一時の輝きに生きる物語にフィクションを見つけたといってもよい。

少女は「恋」とは自分でするものであり、読むものではないことに気がつき、そうしたリアルな形での打算や計算のある男女の恋愛ではない、非生産的な少年愛の中の純粋さに虚構を求め、積極的に参加していくことで、自らの「少女」を守ろうとしたと考えることもできるだろう。

歌舞伎、宝塚───日本はこうした一方の性をオミットした形での大衆娯楽の歴史を持つ。これらの仮構の世界の存在が、日本にゲイ文化の大潮流を作らなかった原因だとも言われている。ホモやレズ的なものが、明らかにあちら側の世界にあるといった認識を一般の中に定着させたのがそれらの大衆演芸であるということだ。そして、やおいも…

少女達のホモセクシュアルなものを扱った「遊び」は、また、少女の遊びが模倣を中心に流れてきたこととも無縁ではあるまい。お人形さんごっこ、おままごと、化粧遊び───それは母、妻、女性の模擬だ。そして、今、男達の洗練されたゲイ的恋愛、筋肉至上主義的なマッチョ風SEXといったものが、冗談で、半ばマジで、マンガという表現の中で模倣されていく。デフォルメした形でなぞられていくそれは、男性の目からは奇異に見えるかもしれないが、少女達にとっては不思議でも何でもないものなのだ。少女達は、あらゆるものを、少女にとっての遊び、少女によって演じられるフィクションへと変換し、楽しむことで、何ものからか自分を守り、バランスをとっていくのである。そこには、演じ続けることを自分に課した悲しさもあるのかもしれないが、それはまた別の問題である。

少女達は、自分が入り込めないが故に男同士の愛をガラス越しに眺める。少女は、そうしたマンガからは完全に排除される。作品の中に入り込む装置としてのキャラクターの少女は、もういらない。少女は、作品と向い合う形で、夢見ることを望む。マンガは、マニア達にとって、より虚構へと進んでいかなければならないのかもしれない。

───「やおい」についての説明、紹介にページをとられたこともあって、少女達の意識の底へと降りていくことはできなかったようだ。それは、何十万冊という「やおい」同人誌を実際見るところから始めるしかなかろう。まあ、それは、またいずれということにする。これは、一般にはまだ喧伝されていない、少女文化の大きな流れであることはまちがいないのである。

(よねざわ・よしひろ/マンガ評論家)

21世紀の音は幼稚園からやってくる。今や5才の幼稚園児(=天才少女ナオ)がアヴァンギャルド・ミュージックをやる時代だ!われわれは、どうしたらいいのだろう。(アリス出版『HEAVEN』創刊号から)

21世紀の音は幼稚園からやってくる。

今や5才の幼稚園児がアヴァンギャルド・ミュージックをやる時代だ!われわれは、どうしたらいいのだろう。



時代を先取るオカルト・ポップ

アブサード、といえば、一部の先鋭的なモダン・ミュージックファンの間で、奇妙な噂と共に、神秘のグループとして秘かにあがめられていたが、いまやその呆れ返るほどのアヴァンギャルド性とあまりに快感すぎる音とが、常に新しい刺激を求めて止まない、東京の前衛人間たちの注目を集めつつある。

人をバカにしたリズム、その名の通りアブサード(不条理)なコード進行、冗談としか思えないメロディーが想像を絶する転調を繰り返すサウンドに乗って、神経を逆撫でするような金属的な声で歌う女性ヴォーカリストは、天才少女と噂される、5才の幼稚園児である。

彼女は小さいながら、このアブサードを率いるリーダーであり、作詩作曲編曲もほとんど一人でやるという。いまや80年代の音楽をリードするのは彼女であるとさえ言われている。

彼女についてはあまり詳しいことは分らず、名前もナオとしか分らないが、聞くところによれば、IQがニ五○以上あるらしい。また、オカルト的な能力を持ち、手を使わず、念力でピアノを弾いたりするという。そんな神がかり的な天才少女が、神のお告げによるものか、はたまた、ほんの冗談でか知らないが、半年ほど前に結成したのがアブサードなのであるとか。

アブサードが最も注目を集めているのは、常人にはとても我慢しがたいそのステージにおいてである。

例えば、テクノ・ポップの一つの極致といわれる『メカニックビースト』という曲では、バックの男三人共、何ら楽器は使わず、カシオメロディーだけで演奏するという恐ろしく人をバカにしたものであり、頭のカタイ音楽評論家からミュージシャンとしての倫理性を激しく糾問された。

また、『テレパシー』という曲は、全員が固く目を閉じて瞑想し、手を後ろに組んだまま微動だにしない。場内に流れるのはただ静寂のみ。5分ほどたってから、「ただいま皆さんにテレパシーで曲をお送りしました」と言って終る。面白いのは、これに対する観客の反応だが、「私は確かにその曲を聴いた」という人もいれば、「聴いたような気もするし、聴かなかったような気もする」という人もいる。

このようにアブサードは、ステージにおいてあまり楽器を必要としないという画期的な音楽グループである。また、これは余談だが、客の中にはただただナオを目当てに来る、ロリータ・コンプレックスの男たちもけっこう多いという。

 

問題の生体実験レコード

アブサードは、一〇〇%レコードからシングル盤を1枚出している。タイトルが『恋人の三半規管が気になってしようがない人のための音楽』という長ったらしくも訳の分らないものである。

これは、単に実験的な音楽というよりは、生体実験的な音楽であるという。エレクトロニクスやサイバネティクス、生理学、コレスポンダンスの法則などを応用して、人間の中枢神経を麻痺させるような音作りがしてあるらしい。ナオによれば、これはグルジェフの言う客観芸術なのだそうである。

実際聴いてみると、最初は身体がムズムズしてきて、いたたまれないような感じになるが、それがすぐに快感に変わり、いつまでも聴いていたいという欲求が身体の奥の方から湧き上がってくるという麻薬のような効果を持っている。事実、ドラッグよりもこっちの方がトリップできるといって、このレコードの中毒患者になった人がたくさんいるという。

だが、これはいったん聴き方を間違えると大変なことになる。例えば、杉並区に住む浪人生のR君は、これを深夜、ヘッドフォンで大音量で聴いてしまったため、脳細胞を犯されて廃人同様になり、今では生活保護法の適用を受けて暮しているというし、他にも、江戸川区に住むある主婦からは、主人がたまたまパチンコ屋であの曲を聴いてからというもの、自分はルドルフ・シュタイナーであるなどと訳の分らないことを言って困っている、というような手紙も届いているという。

そこで、彼女らも仕方なくジャケットに〈このレコードは人体に悪い影響を及ぼすので、注意書きをよく読んでからお聴き下さい。また、使用中に、はれ、かゆみ等一の異常が現れた時は、すぐに使用を中止して下さい〉というクレジットを付けたが、最近ついに、ある老人がこのレコードを聴いて死ぬという事件が新聞沙汰になってしまったため、とうとう発売禁止の処分を受けた。

いまやこのレコードは、マニア一の間で、1枚5万円以上で取り引きされているという。

 

天才少女ナオへの独占インタビュー

───ホントは24才だとか、いろんな噂があるけど本当に5才?

「そうよ」

───で、幼稚園に行ってるの?

「うん。月曜日と木曜日と金曜日」

───他の日はどうしてるの?

「今はビデオ・スクールに行って一る。ビデオ・ディスクとか作りたいから」

───前の、三半規管がどうとかいうレコードは発売禁止になったそうだけど、新しいレコードを出す予定は?

「今ね、ウォークマンで聴くための音楽というのを作ってるの。この曲は、この場所から聴き始めて、この速度でこの道順を歩きながら聴く、というふうに聴く環境を指定しちゃうわけ。で、あらかじめ「こっちは、この場所でこの音が聞こえるという具合に、計算して作っとくわけね」

───じゃあ、その曲を聴くためにはいちいち街へ出て、頭にはウォークマン、手には指定の地図かんか持って、歩き回らなきゃならない。大変だね。

「そうね。そのうち長い曲になってくると、ここから電車に乗ってここでバスに乗り換えて、なんてね、だから、これからはね、何か用があって出掛ける時にウォーマンを持って行くというんじゃなくて、ウォークマンでその曲を聴くために街に出る、ということになると思うわよ」

───なるほど。ミュージック・フォー・ウォークマンね。反発する人も多いだろうけど。

「いやなら聴かなきゃいいのよ」

───曲を書くときはどうやって書くの?

「超能力で」

───ステージの演出も自分でやるの?

「そう。思いつきで」

───歌手としては、どんな歌手になりたい?

「そうね、月並みな答えだけど、息の長い歌手になりたいわね。今はまだ肺活量も少ないから、そんなに長く続かないけど、もっと息が長く続くようになりたいわ」

───いや、それは、そういうんじゃなくて、あの、好きな歌手は?

弘田三枝子。この前、ステージで『子供じゃないの』をフライング・リザード風にやったのよ」

───あ、あの曲はいいね。♬お出掛けするときはネ、真ァ赤な、ハイヒール、ってとこが感動的なんだよね。

「じゃ、LPに入れとくわ」

───やったー!

ミルクセーキおごってくれる」

 

ついに明るみに出るイーノのスキャンダル

ところで、ブライアン・イーノがお忍びで来日して、日本中を飛び回っていたことは『ジャム』でも紹介したが、一説によると、来日の目的はナオに逢うためであったといわれている。

イーノがデヴィッド・ボウイーとホモの関係にあったとかいうのは周知の事実だが、彼がロリータ趣味であったというのは、まだどの百科事典にも載っていない。イーノ研究家には見逃せない事実である。

なお、左の写真は、本紙記者が二人を徹底追跡した末、ついに、横浜中華街の近くで撮影に成功したものである。重要な資料となると思うので、各自切り取ってファイルしやすいように切り取り線を入れておいた。

R・ハッターとD・カニンガムがLPのプロデュースをめぐって対立したという話だが、詳しいことは知らない。わずかに聞くところによれば、D・カニンガムがあの無表情な女の声を使って、アブサードのプロデュースは私がやるからあきらめるように、という意味のことをテープにして送るとR・ハッターもあのエネルギーの声で、君こそあきらめたまへ、というテープを送ったりしているという。今、R・ハッターはこんなくだらないテープを作るのに夢中になっているので、肝心のクラフトワークのレコードがちっともできないのだそうだ。

最後に、これがまたオカシイのだが、アブサードにはファンクラブがあり、毎月1回、幼稚園児たちも集めて、楽しい催しを開いているそうだ。会員は一般には募集していないが、どうしても入りたい人は、ナイロン100%でこっそり聞けば、教えてくれる。

SPECIAL THANKS TO:

NYLON100%

LA-GEN

SWEET LITTLE STUDIO

LAST SCENE

 

※なお、最後になりましたが、この記事に関しましては、すべて冗談ですので、本気にしないよう気をつけましょう(引用者注)

オタク・サブカル大放談「オタク最大のタブーに迫る オタクセックスとは?」(竹熊健太郎×岡田斗司夫)

竹熊健太郎×岡田斗司夫

オタク・サブカル大放談(4)

オタク最大のタブーに追る

オタクセックスとは?

もてない、ロリコン、二次元コンプレックス……。

こと異性関係についてはオタクはあまりいいイメージがない。

彼らはセックスに何を求めているのか?

今まであえて語らなかったオタクの謎がいま明らかに!

(構成・宇井洋)

オタクはなぜロリコンなのか?

アクロス―今回はオタクとセックスというテーマですが、まずは岡田さんに買ってきてもらったオタク向けのエッチ本から話を始めましようか。

 

岡田―エロ本を大きく分けると、実写と漫画と小説になるけど、最近増えているのがオタク向けロリコン小説だよね。たとえばエロ小説で有名なフランス書院とかリンガー文庫が出しているんだけど、俺は日本で出ているオタク向けエロ小説の4分の1は目を通しているね。

 

竹熊―好きなんですか(笑)。

 

岡田―メディアを通したセックスって好きなんですよ

 

竹熊―オタク向けエロ本としては、『レモンピープル』なんかが一番の老舗ですよね。

 

岡田老舗だけど、人気は落ちてますね。いま元気がいいのは『E-LOGIN』。ログインを出しているアスキーアスペクトという別会社から出しているエロゲー(エッチなゲーム)本です。だって、パソコンゲームをやっている人のほとんどはエロゲーでしょ。日本のPC98を支えているのはエロゲーしかない。

 

竹熊―もともと岡田さん自身がエロゲーで大儲けした人ですよね。

 

岡田―そう。でも竹熊さんだって、80年代に『漫画ブリッコ』というロリコン雑誌でライターをやっていたんですよね。

 

大塚英志が手がけた白夜書房の『漫画ブリッコ』は「おたく」という言葉の初出となった美少女まんが誌として知られている)

 

竹熊―あれは当時仕事の場がそこしかなかったということで。あの頃はみんなそうだったんですよ。たまたま書ける場があそこだった。だから俺自身にロリコン趣味というのはあんまりなかったですよね。ただ周りがみんなそんなのばっかりだったし、ロリコン・ブームが立ち上がってきた過程は間近で見てはいますけど。

 

岡田―思想としてのロリコンでしょ。実は女の子なんてどうでもよくて、ロリコンという思想がかっこいいんだという。なんかある種すさんでるとは言わないけど、ひねくれてますよね。あの時代はロリコンの写真集はあまり売れなかったですしね。

 

竹熊―僕が高校1年か2年の時に沢渡翔の『少女アリス』という写真集が出たんですよ。まあ少女だけど割れ目が写ってるんでびっくりしたわけだよね。あれは俺も買っちゃったもん。僕らの世代のロリコンマニアの人は大体『少女アリス』でショツクを受けている。

じゃ、そこから俺がロリコンにいったかというと、あまり行かなかった。ただ周りはあれがきっかけでその道に入って行ったね。ファーストインパクトはとにかく『少女アリス』っていう写真集なんですよ。これは聞違いないと思う。

それ以前は好事家の間でしかロリコンはなかったから。ほんとのアンダーグラウンド。それがあれで一気にオーバーグラウンドに出た。

 

岡田―その後に中年の女性カメラマンの清岡虹子(ママ)とかも出たよね。彼女の『プチトマト』っていう写真集があるんだけど、12巻でワンセットになっていて、この間古本屋で唐沢さんが見たら1万7千円て書いてあるんですよ。うわーと思ってよく見たら、1冊1万7千円だったらしいんですよ。

 

竹熊―あれは好事家の間ではもう伝説ですよね。ただ俺は別に汚い写真だなと思っただけだけど。

 

岡田―彼女が死んでから古書価格が上がったんだ、これが。

 

竹熊―とにかく70年代後半、アニメブームの直前くらいに『少女アリス』が出たのかな。で、アニメブームが起こったと。それで今度はセル画マニアとかが出てきた。それはだいたい77~78年頃からですよね。

で、79年くらいにアリス出版から『劇画アリス』っていうエロ雑誌が出たんだよね。そこで、吾妻ひでおがディープでシュールなエロチックギャグマンガみたいのを始めたんですよ。これがすごいオタクの間で評判だったわけ。

かわいい手塚治虫的な絵柄であられもないことやらせるっていうのが、わりとショックだったわけでしょ。日本のロリコン史において、これがセカンドインパクトなんじゃない。その頃にロリコンの同人誌がコミケに出始めたんだよね。アニパロが始まったのとわりと連動している。

アニメブームがまずあって、アニメブームの中でハイジとか赤毛のアンという清純派アニメを犯したいっていう欲求が当然出てくるよね。マニアの間では、それを素直に描けるのが同人誌っていう媒体だったわけ。あの辺が出始めたのは、やっぱり80年前後だと思うんですけどね。

 

岡田―最後の一線を越えたと言われているのが、ひろもりしのぶ(現みやすのんき)のラナを犯すマンガ。それまでどんなアニメファンの工ロパロを描くやつでも宮崎駿には手がつけられなかった。

 

竹熊―神聖で犯さざるべきもの。

 

岡田―ところがラナちゃんとクラリス(2人とも宮崎アニメのヒロイン)とかをやりまくるというものをひろもりしのぶがやって。それを見た奴がこいつは鬼畜だと思って、それでブレイクしてですね。以降、みんななんでもありになっちゃった。

 

竹熊―82~83年頃なんだよね。ひろもりしのぶがそういうことでブレイクしたのが。まあ、当時はへたくそなマンガ家だったけど。

 

岡田―ただオタクはロリコンと言うけど、スタイルなんだよね。外ではロリコンぶってるけど、家へ帰るとほとんどはまともだよ。だからかって学生運動やっていた人達がサークルで集まってるときはマルクスとかエンゲルスとか読んだりしてなくちやいけなくて、家に帰ると少年マガジン読むのと同じように、外ではロリコンぶってる。そこは、普通の人たちとは逆なんですよ。

外では一般人として、家に帰ると女の子の写真集っていうのじゃなくて、サークルの部屋にはロリコン本があるんだけども、家に帰るとそんなのつまんないっていう。から、宮崎勤事件が起こったときに、僕の周りでびっくりしたのが、ほんとに幼女好きな奴がこの世の中にいたのかっていうこと。てっきれあれはスタイルだと思ってたら本気にしてるやつがいたと。

 

竹熊―まあ好事家的な趣味というか現実は現実、趣味は趣味ってことでやってるやつらが大部分でしたよ、岡田さんの言うようにね。最初はおそらく単純にズリネタっていうか。とにかく幼女だったらあそこ写してもいいっていうことがわかったわけだよね。毛が生える前は大丈夫だっていうさ。

 

岡田―俺が大阪でアニメの会社をやっているとき、スタッフたちとロリコンマンガとか読んで騒いでたんだよね。その中にひとりだけホンモノが混じってたんですよ。30歳くらいで、「僕もそういう写真を撮ってんですよ」とかいって。そうするとみんな引くでしょ(笑)。いっせいに引いて、ワー本物が来たって。

なんか戦争ごっこしてるとこにほんものの軍人さんが来たみたいになって。あの瞬間、自分たちがロリコンじゃなくてファッションだったことが分かりましたね。

 

竹熊―まあファッションの奴らが増えると中には勘違いして本物も出てくるっていうことですよね。それに、ホンモノっていうのはファッションに関係なく人口の何パーセン卜かはいると思うんだよね。

 

オタクは自分に酔えない?

竹熊―異性に対する関係性のとらえ方の分かれ目ということで言えば、思春期のある時点でマンガアニメに行くか、音楽に行くかっていう大きな転機があると思うんですよ。そこでオタクが発生するか、オシャレ野郎が発生するか。

 

岡田―俺の表現ですが、「男らしいやつ」になるか、「見た目だけを気にする大バカ者」になるかの違いですよ。

 

竹熊―だいたいギターもってバンド組んだら、やっぱリギター持つのにはまる格好っていうのがあるわけじゃないですか。いまだったらギターじゃなくてDJかもしんないけどさ。そうすると、やっぱりそれに応じてファッションもそれなりにキメたいと。

 

岡田―それに、オタクは酒飲まないでしょ。それと共通してると思うんですけど、オタクってどうも酔うことが不得意なんですよ。お酒にも、自己にも。

 

竹熊―あ、それはけっこうある。俺も最近はビール1、2杯飲むけど、酔っ払うまで飲まないもん。

 

岡田―基本的にファッションとか、音楽に行ける人って、酔える人なんですよ、自分に。自分とか自分の表現とかに。

 

竹熊―ああ、それはけっこう重要な指摘かもしんない。

 

岡田―これは前からずーっと思ってたんですけど、酔えないのがオタクなんですよ。だから基本的に冷めてる。クールなところがあるんですよ。オタクというのは世界把握力とか認識力を高める方向にいっちゃって、へりくつオジサンになっていく。

 

竹熊―へりくつに酔うってことはあるかもしんないけど(笑)。つまり我を忘れた状態を人に見られるのが恥ずかしいとかね。だから僕も寝顔を見られるのもイヤですもんね。

 

岡田―あとその快感がわからないっていうのもありますよね。

 

竹熊―セックスしたときに俺はマヌケな顔してんだろうなとか思ったら、それだけで冷めちゃうみたいな。セックスっていうのもある種自己没入の世界じゃない。そうするとちょっとそういうマヌケな顔見られるのは恥ずかしいみたいなところがあるのかもしんない。オタクの心理として。

 

岡田―俺が思うに、重度のオタクはオナニーもできないんじゃないですか。

 

竹熊―ああ、いますかね。

 

岡田―多分いると思いますよ。だってあれもなんだかんだ言っても、刺激だけではいけないわけですよね。なにか想像しなくちゃいけないでしょ。

これができないやつって意外といるんじゃないのかな。ただ、こういうことを言っても、陶酔型の人にはわかんない考え方なんだと思うんですよね。女の子との関係においても、「でも、女にもてるじゃん」という一般の人の理屈に当てはめたときに、オタクは「じゃあなんで女の子が必要なんですか」となる。

やってることが女相手のセックスなのか、女相手のオナニーなのか、右手相手のオナニーなのか。右手相手のオナニーだけでありましょうと、基本的に頭の中にあるのは幻想でありましょうと。幻想だから女なんか好きになれるのであって。これは俺の持論なんだけど、素で見たら女ぐらいブサイクな生き物はいない。

 

竹熊―だから踊る阿呆に見る阿呆ってあるけど、オタクって見る阿呆でしょ

で、踊る阿呆をちよっとばかにしながら、踊る阿呆の踊ってるバカぶりを見て楽しむわけでしょ。でも、その我を忘れる楽しさを知ってる踊る阿呆からすると、オタクってのはなんて寂しいやつらなんだっていうふうに見るわけだよね。ここでもう壁ができちゃうわけですよ。

俺なんかもディスコに行ってもダメだったもんね。やっぱり友達でデイスコ行こうよとか言ってさ、行くけどどう振る舞っていいんだかわかんなかった。

 

岡田―酔えないわけですね。ここ数年間でオタクが唯一酔える方法を見つけたのはカラオケですよ。

 

竹熊―普通の客がいるカラオケはだめだったんだよね。陶酔してる自分を見られたくないから。だから、カラオケボックスができたっていうのはデカいかもな。

 

岡田―でも、俺はカラオケすらだめなんですよ。自分の興味ないことに全然付き合えないたちじゃないですか。だからいっさい行けないんです。

 

竹熊―でもそれはわかるところあるな。岡田さんほど冷めていないかもしんないけど、やっばり俺もそうだよな。

 

岡田―オタクは風俗もあんまり行かないですからね。

 

竹熊―行かないですね。

 

岡田―風俗も行かない、女の子ともつきあわない、それで童貞の人もけっこういる。そうすると、やっぱり処理するというとオナニーになるんでしょうけども。そこらへんはまだ完全に言葉になっていない最大のタブーの一つですよね。

 

竹熊―やっぱり自分自身がまな板にのつてくるから。正直言うと、同じオタクとはいえ、他の人はどうかっていうとちょっとわかんない。一般化できるのかなっていうね。

 

岡田―典型的な男ばかりのサークルだと、性の話題は偏差値が低いとして排除されるから、他人の性はわからない。

 

竹熊―百歩譲ってセンズリの話題は出るかもしれないけど(笑)。

 

岡田オタクはお金が趣味にいっちゃうから、女の子ともつきあえるわけないよね。

 

 

所載:パルコ出版『アクロス』1996年9月号

夢日記ショートショートーすべてはもえるなつくさのむこうで

夢日記ショートショート

すべてはもえるなつくさのむこうで

意味がないと物ごとは連関性が失われ、全ては脈絡がなくなり断片化し、時間も消え、それが正に夢の世界であり、現実の無意味を追求するシュール画が夢の様になるのは必然なのでしょう。現実も夢も無意味という点で一致するのでシュルレアリスムもリアリズムも目指している方向は同じかと。(つげ義春

 

書類を整理していたら変なメモが出てきた。こんな夢を見た覚えはない。(2019年9月1日)

はじめに「いつか夢で見たあの素晴らしい景色を求めて」

以下の夢日記は、僕が10代の終わり頃に見た、断片的な夢の羅列である。

夜、目を閉じて架空の世界を夢想(旅行)するのは本当に気持ちがいい。そもそも夢の世界の本質は、社会性や協調性を身につける過程で、深層意識に無意識のうちに抑圧させられ押しやられていったイノセントな子供心だ。そういうイノセントな世界が好きな僕は、たまに思い出しては夢日記を書いたりする。そういうわけで僕の夢はハッキリ言って過激なんだが、それは他の人も大して変わらないものなのかもしれない。

でも、夢日記を毎日書いてて気が狂ったなんて話も結構あるらしい。見た夢をすぐ忘れてしまうのはこの世に残してはいけない世界だからなのかもしれないが、それでも夢日記を止められないのはきっと夢魔のせいなんだろね。

ちなみに、僕の夢のストーリーは10分程度の短編から超大スペクタクルの2時間SFものまである。まるで脳内ロードショーだ。そして演出や脚本や撮影や編集は全て無意識下の自分である。しかも自分以外は誰も見れない(ゆえに著作物ではない)が、文章や漫画にすることで、第三者に認識できる。だから僕は夢日記を書き続ける。

御託はこの辺しましょう。以下の文章は、ぼくが過去にツイートして、今日の今日まで忘却の彼方に葬り去っていた、何のためにもならない夢日記ショートショート集です。

基本的には原文のままですが、読みやすいように一部加筆修正しています。それでは私の無意味で無秩序でカオスな夢の世界をお楽しみください。

※文章中には差別的な表現がありますが、差別的意図は一切ありません。夢の世界観を再現するため敢えて差別的な表現も削除しませんでした。私としては差別や偏見などを助長するつもりは一切ないのでご了承下さい。

※引用した画像は著作権法32条1項が規定する「引用」の範囲内に基づいています。

(夏川夢人「汎神論者」から)

 

2014年2月8日「Twitterに最初に投稿した夢」

ゾンビ映画の夢。僕は監禁していた犯罪者をゾンビの群れに放って闘わせる仕事をしていた(花くまゆうさく東京ゾンビ』みたいな?)。だけどラスボス的なおばーさんが女の子の首を絞めあげてきて、助けに行った男もろとも紙切れ(卒業証書?)にされちゃった。ぼくはおばーさんの膣にホウキを突っ込んだ。でも苦しそうな顔が段々とニヤつきはじめて気持ち悪かった。

 

2015年6月21日「バカボン

みんな乱気流で苦しみながら凍った。しかも辿り着いた先の薄暗い町は「変態」だった。話は変わるが大昔、押入れに隠していたエロビデオのラベルが「バカボン」というタイトルでごまかされていた(元祖天才バカボンの表記もあり)。その後、テレビ大阪の教育番組でマスクと給食帽を被った女の子達がなんかの実験をしていた。そういうわけで夢で夢日記をつけていた。

 

2015年7月14日「猫の女の子とロリコン教師」

女の子に擬態した猫が修学旅行で勝手にタイムマシンを使ってしまったのでロリコン教師(現代文演習の教師)がそれを口実に「タイムパラドックスが起こったらどうするよ? え?」と彼女に襲いかかった。猫の女の子は教師を引っ掻いて猫になって逃げたが、教師に撃ち殺されてしまった。

真っ赤な血が流れていた。

 

2016年3月3日「自分以外全員蒸発」

旧日本軍が持ってた大規模破壊爆弾が納屋にあった。それで旧日本軍が「デブとケモノが乱交した。フザケンナ!!」みたいな話?をしてワイワイしてたら、うっかり爆発。近くの門にいた猿人と現代人も巻き込みながら、僕以外の全員が蒸発した。

 

2016年5月24日「無題」

夢の中で夢日記を書いていた。書き上げた瞬間に目が覚め忘れてしまった。確か電波系のジジイが糞を撒き散らす夢だったと思うが定かではない。

 

2016年8月11日「ぼくの頭を通り過ぎて行った女」

知らない学校のベンチに座って目を閉じていると暗闇から砂嵐がフェードインしてくる。すると耳鳴りが激しくなり、横に女が座っているみたいだ。そして、ずっと不平不満を言い続けてくる。ぼくは女に何が不満なのか話していたが、その後、目を覚ますと自分一人だけがそこにいて、すべてが夢のように思えた。あとは、砂ぼこりを運ぶ風だけがビュービューと吹いていた。

 

2016年8月30日「ウサギマスクの男」

映画館?の扉があって、隙間から中を覗いていた。覗いているのは僕ではなく全くの別人。しかも途中から東(アズマ)という名前の女の子と視点が入れ替わっていた。でも主観は僕なんだけどね。

(多分このへんから映画の話=劇中劇の中に紛れ込んだ?らしい)

ストーリーテラーはウサギのマスクをした背が異様に高い男。

兎男「はーいみなさんこんにちは~。これから面白いことしようね~。その前に氏名電話郵便住所を教えてねー☆」とか胡散臭い事を言う。

そして「帰れないよ☆逃げたら○す○める」(「殺す埋める」が伏字になって頭に入った)と言うと会場内はパニックになり、兎男は子供達を凄いスピードで追いかけ回す。目の前に兎男が迫ってくる。倉庫の方に逃げて出口の鍵を開けて逃げ出した。

すると別ルートで逃げた子供が殺されたという想念が頭に思い浮かび、さらに頭の中にこの映画のタイトルが浮かんで来た。そのタイトルは「Killed by Mother」で、兎男の正体はアズマさんのお母さんその人だと分かった。しかし、アズマさんはお母さん(黒幕)がいる「家」以外に足が向かわない。家に着くとアズマさんのお父さんがいた(僕にとっては他人なので父親というより好青年の男性という印象である)。アズマさん(ていうか正体は僕)は父親に「出来るだけ服を着て!!!」と言った。なぜかというと包丁で刺されても「服が分厚ければ大丈夫」と思ったからだ。

部屋の隅で今か今かと兎男を待ち構えてるとアズマちゃんのお母さんが目の前に現れた。しかも浮気相手と共に。お母さんは「あんたよりイイオトコよ」とお父さんに言う。お父さんは正気を失い、30歳位老け込んでシワシワになってしまった。この時、父親はクルリとアズマちゃんを振り返りながら老化していった。殆どホラーである。

僕(アズマさん)は「昨日の飯に毒でも盛られたのだろうか」と思いながら台所の隅に逃げ込んだ。しかし台所の奥には小窓しかなく、逃げ道がない。

雰囲気をぶち壊そうと歌を唄っているうちにアズマさんの目が覚めた。しかし、目が覚めたのは僕でなくアズマさんなので、僕の睡眠は続いている。しかもアズマさんは30歳位の女性となっていた。どうやら今みたのはアズマさんの昔の夢(昔、見た映画?)らしい。

その後、あの映画を30年前に製作したというおっさんと出会う。おっさんに夢の話をしていると「それ知ってるわー」と言われ、さまざまな制作秘話を聞くことができた。

まず、あの時「一緒に逃げた子供を殺したのか?」と尋ねたら本当に殺したらしく「あんなカルト映画一本のために子役(?)を殺したのか」と思った。製作会社は大映映画制作と言う。

それを聞き出した僕は夢で夢日記を書いた。書き終えた瞬間に本当に目が覚めたので夢日記を書いた。長い話ですいません。

 

2016年10月29日「日本人の娘狩り」

昭和20年から40年にかけてパキスタンでISILによる日本人の「娘狩り」が行われた(アンネ・フランク的なイメージを想像してください)。ある家庭では泣き叫ぶ幼い娘を親が泣く泣く押入れに閉じ込めた。
両親は娘を捨てて、そのまま高飛びしようとするも、一部始終をずっと見ていた幼い息子の前で両親は泣き崩れるのだった。ああ哀しき哉。

 

2016年11月20日「のうしんぼう」

薄暗く不気味な大浴場から帰る夜道で、夜空にパノラマのように艶やかな花火が上がっていた。ぼくは懐かしくなり涙が止まらなかった。僕はベンチに静かに腰掛けた。老人も座っており花火を見ている。そのベンチの場所は10年前に僕が住んでいた岡山県倉敷市老松町5丁目にある集合住宅であった。

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最近は号泣してないけど夢の中で「のうしんぼう」を見て号泣した記憶がある。夜の銭湯を出ると夜空にパノラマみたいに鮮やかな花火が見えて本当言葉を失った。夢の中でツーって涙が流れたのは、これだけだと思う。(2017年1月19日)

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昔、山野一先生の『のうしんぼう』みたいな夢を見たことがある。寂れた風呂屋を出て、薄暗い町を歩くと、とても言葉では形容できない美しい花火が上がっていた。周囲に人はいなかったけど大きな花火を独り占めすることは結構すごいことかもしれない。僕が夢で泣いた記憶があるのはその時だけだ。(2019年1月1日)

(上記画像は山野一『貧困魔境伝ヒヤパカ』青林堂・1989年・174頁から引用された)

 

2016年11月30日「DQNの凶行」

どっかの高校か大学でDQNが休み時間の教室に乱入してきた。教卓には前の授業で先生が使ってた鉄定規が置かれており、DQNはそれで女子生徒の頭を殴り続けた。正義感の強い男の子は教室の外から黒板消しをDQNに向かって投げ付けたがDQNがブチギレ、ドアをこじ開け男の子の首を切り落とした。

 

2016年12月6日頃「奴はとんでも無いものを盗んで行きました」

家から脱出を心掛ける娘さん。裏窓からこっそり逃げ出すと父親が追いかけてくる。すると娘を追い越して先に学校に行く父。何がしたいんだよ…。夜の学校には不吉な心霊写真(センの目)があった。ぼくは「腐りかけの牛乳が入った酒を売りつけやがって」と薄暗い雨が漏る酒屋の娘にくれてやる。ゆえにフルグラの袋に牛乳入れるミスをしてしまった。

ちなみに電波系の女の子の証言によると高架下にある小さな公園に団地から転落したそうだ。それで知らない校舎で女の子の写真を撮っていたら予鈴がなった。いや、授業開始だコレ。すぐさま走る。ここは二階だ。三階へ向かう。三階に辿り着くと周囲に「ルパン」呼ばわりされて爆笑された。

「奴はとんでも無いものを盗んで行きました。奴は盗んだ銭を使った曲芸があるんですよ」と警官が言う。そのイメージが頭に浮かんで来た。

暗い部屋で頭に花火の管をつけて、目から光線を放つ、中国人の男が、亀頭に硬貨を入れて、シュバっと反り返り、包茎を亀頭にして解き放つイメージだった。ほどなく坂を歩いて帰るが、もう日が暮れてきた。

横には仄かに明るい自販機。ケータイを打つ下向きのJKと何度もぶつかりそうになる。そう言えば何で今まで自分はパンツ一丁なんだろうか。しかも、さっきJKとぶつかりそうになった自販機前に自転車を置いて来てしまった。

魚、小鳥、ポチ、犬「がうがう」(字あまり)

 

2017年1月8日「初夢はエロゲー攻略とジジイの狂言

① 14万2800円のエロゲー攻略本(全頁カラー図解満載)を古本屋で500円で買った。その後、ゲーム映像(三次元)が頭に浮かんで蟻地獄みたいな落とし穴に女の子を落として色々したけど省略。途中で明晰夢になり、目覚めたら目の前のエロゲー攻略本が消滅してしまうと思い途端に名残惜しくなる。

② どっかの田舎のジジイが「水素水」にハマっていて枯れた柿の木に向かって「空から柿が降ってこーい」とトチ狂う。すると空から人参が大量に降って来て、ジジイは一本25円で売りさばいて小金持になった。たぶん人参と柿の実は色が似ててカロテン豊富そーなイメージだったからと思う。

 

2017年2月11日「スカトロマニアの女」

豪邸に住むスカトロマニアの女が誕生日に一本糞を握り締め、同棲してる局員の男にプレゼントしようとして男が「ギャーーーー!」て警察に通報して男が「不倫して悪かったー!」と聞いてもないのにボロボロ話して女は「別れよっか」とニコニコして気絶した男を放ったらかして失踪した。

(リプ)凄まじい夢ですね……。自分もさっきの昼寝で奥歯が綺麗にカパッと取れるというリアルな夢を見たのですが、夢診断を検索したら余りよろしくないので落ち込んでいます。

私は人一倍変な夢を見てるらしいので「凄まじい夢」と指摘されて初めて「なんだこの夢?」と再確認した次第です(笑)でもウンコの夢って診断できるもんでしょうかね(笑)別に10年間ウンコ漏らした事もウンコで悩んだ事も無いので。

 

2017年3月13日「人生で一番楽しい夢」

人生で一番楽しい夢を見た。嫌な教員達に向かって盛大に鼻血を噴射する夢と『うる星やつら』の劇場版を見る夢(脚本・演出は自分)と愉快な商店街に爆弾魔が立て籠もって自爆してドリフみたいに黒焦げになって爆笑する夢と絵が上手くなる夢(笑)

 

2017年3月16日「幽霊の自転車」

夜、自転車が団地の階段から飛び出し、独りでに動いてる。カメラ片手に小窓からその様子を見ていると自転車は空に向かって上がっていった。撮った写真には自転車を漕ぐ女の子の姿が写っていた。

 

2017年3月26日「史上最恐の殺人犯」

夢で史上最恐の殺人犯(悪役俳優?)が出てきた。殺害人数数百人、被害人数1万人以上、監禁人数4000人。まるで歩く人間兵器。かつてビーチに現れ、理由もなく素手で素足で一度に40人以上を殺し、更に町を素手で破壊し火の海になった。でも弟のケツから出るサナダ虫には勝てなかった。あと自分のケツからもナメクジっぽい扁形動物が出てきた夢を見た。何を思ったか僕は食卓にソイツを置いてボーッと見てると、ソイツは今にも食卓の刺身に覆い被さろうとしてるではないか……急いでティッシュでくるめ取りバッと放った瞬間に目が覚めた。一瞬夢から持ってきたんじゃないかと焦った。

あと古本屋で本を買い表紙をめくると「部落出身で土方の俺が結婚できた」と書いてあった夢も見たが上記の夢との前後関係は一切不明。

 

2017年4月16日「遺棄」

最近は殆ど人と会っておらず、夢には基本オリジナルの人間しか出演しません。昨日は三姉妹がドッロドロの人間模様を繰り広げ性悪な二女が赤ん坊を遺棄する夢を見ました。

 

2017年4月17日「名残惜しき幽霊の子供」

夢に幽霊の子供が出て来て、不思議な田舎町を一緒に散歩して、夕方にそのまま消えるように別れたんだけど、別れた時の名残惜しさが半端なかった。たぶん「人と話したい、仲良くなりたい」という本音があるのかもしれない。でもそれは「不可能だ無理だ」と諦めてるから日頃は表に出さない感情かもね。

 

2017年6月14日「ろくでなし」

凍った女の膣からグロい胎児の臓器や脳を掻き出す夢と、中学時代のヤンキー集団に中学校の校舎で5回襲われる夢と、大人っぽいお姉さんの生乳を揉む夢を見た(しっかりと揉んだ感触が残ってるので残りの人生で揉む機会がなくてもいいやってぐらいの揉みっぷり)。

 

2017年6月26日「くすり指」

謎の子供がベッドの側にやって来て、胸と腹あたりに重りを置いて行った。重りの正体を見ようとギュッと離さないよう掴んで見てみると、それは大量の小銭だった。その直後にカラスが部屋に乱入して「くすり指」を突かれ、千切れそうになった。机でバンバン叩いてみたらクチバシのみが暴れてた。

 

2017年6月27日「お父さんが大嫌いな娘」

駅、親子のインタビュー。お母さんは好きだけどお父さんは嫌いな中学三年の娘。横にいるお父さんをズバズバと言う娘で、お父さんの特に嫌な所は前に同じ職場に働きにきて嫌だったとか。好きな所は「情けない所かな」。お父さんは確かに垂れ下がった情けない顔だが言われ放題でも妙な笑顔だ。

彼女は「これから仕事だ」と言うので僕も同伴させてもらった。娘は白い部屋にあるリクライニングチェアにどっぷりと腰を掛け踏ん反り返った。ここまでは本当エラソーな娘だと思っていたのだが、手前の長机に座った男が怪しい動作をする。すると男は娘のスカートや白いおなか目掛けて射精した。

そう、娘はそーゆー仕事を父親にやらされていたのだ。だから《だいっきらい》なのね。そんなインタビュー番組がEテレでやってる夢を見た。

 

2017年7月6日「寂寥感」

ある知人が毒サソリに刺されて死んだ。搬送される間際、LINEで刺された事を報告してきて、見に行ったらのたうち回ったのか、上半身裸の状態で搬送されていた。昨日までピンピンしていたのにあっけなく人間って死ぬんだ、もうこの世に居ないんだ〜とか薄暗い路地で思ってた。

 

2017年7月7日「女装マニア」

弟が自宅でヤンキーに犯された上、実は女装マニアだったという、割と最悪な夢を見た。

 

2017年7月8日「乗車拒否」

〇〇島でタクシードライバーの3人が2日夜、体調が悪いと救急に連絡、しかし16日現在、ドライバーが暴力を振るうなど乗車拒否を行い、島に繋がる道路も封鎖され、そのまま放置されている。数年後、その島に僕らは行った。中から毒々しいキノコや蟲の死骸、紫色の松ぼっくり、ツタが這ったスタンド、そしてドライバーの顔写真が出てきた。ふくよかな顔をした男や凛とした女性の顔、しかし彼らは「蟲」になってしまったんだと思った。

 

2017年7月23日「クロンボ娘と母」

夜の北朝鮮でミサイルが遠い向こうで爆発し、綺麗な花火みたいで思わず「たまやー」と言う。その後、クロンボ娘が高い所をブーラブラしていて「危ねえ」と思う矢先、娘の母がガキにヒモで足引っ掛けられて転落する。

 

2017年7月26日「幸●の科学」

弟にケツを10センチ近く犯される夢を見た。あとチャリで通学中マリファナをキメてる冴えない女とも友達になった。さらに山を歩いてて、ハナクソを「幸〇の科学」の門になすりつけたら、軽トラに乗って後ろから見張ってた大〇隆法に「てめぇハナクソなすりつけたろ!臭えんだよ!〇ね!」て街宣用スピーカーから大音量で怒鳴られた、という夢。

 

2017年7月31日「深夜の電話」

深夜3時20分頃、電話が鳴った。深夜に電話を掛けるボンクラとは話したく無いので、ほっといたら計六回も鳴り続けた。翌朝留守電を聞こうとすると、なんか発信元それぞれ違うし、機械音声の女性アナウンスが訳の分からない電波じみた事を言っていた。

 

2017年8月7日「こたつ」

夢で遠方のドス黒い雨雲を見ていたら雨雲がみるみる落っこちてきて、あたり一面氷結した。それで子供達は楽しそうに遊んでいた。少し進むと掘っ立て小屋があって、友人の友人が大工の格好で作業していた。入り口は狭く小さいが中はそこそこ広くコタツが置かれ、床一面に柔らかいフトンが敷かれていた。

 

2017年8月17日「赤い吊りスカートの知らない女の子」

荷物の棚卸をしていると、赤い吊りスカートの知らない女の子が小高い丘の草むらに居て写真を撮ってくれという。どぶねずみ色の不穏な空の下、何枚か写真を撮ったら、現場にない靴(足?)が四足ほど浮かび上がり、女の子の足は透けていた。それを教えると大層驚いたようで絶句していた。

 

2017年8月22日「●ねばいいのに」

さっき夢でK見山君にばったり会った。するといつもは村田藤吉的な自分が急に吉田佐吉になった。僕は彼の持ってたラムネ瓶をベタベタ触り、K見山が「お前が触ったのなんか要らない」と言い出したので、僕は大笑いしてラムネ瓶を奪い取り、K見山に聞こえるように「死ねばいいのに」と呟いて屁を10連発した。

 

2017年8月25日「満月の夜を徘徊する」

満月の夜、パンイチで徘徊していて、なんか知らん少女に見られたり見られなかったり、エロ本まみれの木造民家(平たく言えばゴミ屋敷)ではモンスターがせんずりこいてた。

 

2017年8月27日「人生最大の悪夢」

人生過去最大の悪夢を見た。自損事故で命を落とし、顔面複雑骨折したドナーと脳移植(?)したため…朴訥とした人畜無害顔から顔面崩壊モンスターになってしまった。夢でこんな絶望したのは生まれて初めて。

 

2017年8月28日「無題」

「ゾンビ」「ロングヘアー」「ケリ」「でかい蜘蛛」「おさげ」。直近の夢のメモに書かれた謎の内容。こんな夢を見た記憶はない。

 

2017年9月15日「カルト団体の嫌がらせ」

ずっと前にどっかで見聞きした…あるいは夢と現実がごっちゃになって記憶されてる、そんなエピソード。宗教かスピ系のアレに巻き込まれた平凡な家庭に、何らかの超常現象(呪い?)が働き、家中至る所に水がぶちまけられた。この水が何処から飛んでくるかは分からない。どこかのカルト団体の嫌がらせの可能性が高い。

 

2017年9月30日「バナナいじめ」

冷凍庫に入れてカチコチになったバナナを沸騰した熱湯に入れる、という行為を3回繰り返す夢を見る。

 

2017年10月2日「昇天」

夢でベッドごと天まで昇ってた。沈みかけた夕陽に映える地方都市の町並みや海と山を見下ろし、今まで見てきた光景で一番綺麗だった。もう一生夢見心地でいたいな〜(現実逃避)。でもベッドの四方に何の支えもないので枕類がボロボロと落ちて、ついでに自分も落ちそうだったけどね(笑)

 

2017年11月11日「地球崩壊&人命救助」

人々の憎悪が地球のコアにブラックホールを作り地球崩壊して45億人ほど死ぬ夢を昨日見た。あと北朝鮮を旅行してきたり、バトル・ロワイアルして銃口を生徒に向けたり、女の子が電車に轢かれかけていて、助けたら、飛んできたガラス板に胴体を貫かれて死んだりしてた(その後、8回復活)。

 

2017年12月30日「いじめっ子をピストルで撃ち●す夢」

中学高校の同級生でいじめっ子の佐伯君をピストルで撃ち殺す夢を見た。なかなか死なないから六発ほど撃ってようやく絶命した。

 

2018年1月31日「タライ型カップラーメン」

夢でタライ型カップラーメンを買う。店員さんが愛嬌のいい美人でニカッてして来たから自分もニカッてする。ニカッてしたのはセルフでポットの湯を入れてくださいね、ということみたい。

 

2018年5月17日「臨済

夢で臨済和尚がカーッ!って言ってた。結構迫力あった。さすが臨済将軍と言われるだけある。

 

2018年11月16日「陰毛ひじきごはん」

夢で探偵ナイトスクープを見た。探偵が依頼人の少女をうまく言いくるめてカメラの前で少女のパンツ下ろして陰毛をブチブチ引き抜くというだけの内容。フツーに考えてこの上なく異常な構図だが、テレビでやってることだし実は大したことじゃないのかな、とか思ってた。まあ陰毛をひじきに見立てた「陰毛ひじきごはん」なんてぇものは誰も思いつかないよなーと。

 

2018年11月17日「東京が消えた日」

廃墟と化した東京。数百数千の反権力ゲリラが国会議事堂を取り囲む。しかし、ゲリラはホースから散布された粉末を浴びて心の臓が止まってしまった。ホースは死体に鞭打つかのように死んだゲリラに浴びせられて、もはや人間の形でなくなってしまう。

そのあと東京が、それこそ浦沢直樹の『20世紀少年』の血のおおみそかのように大爆発して、元から荒廃していた都市は跡形もなく粉砕される。その刹那、放置された電車に住んでいた孤児たちは都心の上空に浮かぶキノコ雲をガラス越しに目撃し、次の瞬間にはガラスは割れ車内に熱風が広がる。彼らは電車の連結部に逃げ込んだ。その後の経緯はよく覚えてないが、山野一先生宅(団地?)に何故か町田町蔵が遊びに来ていて娘さんの世話をしていた。外は底抜けの青空、薄張りのガラス窓を通して眩しい太陽を見る。光景は淡くどこまでも透き通っていて、どこか終末を感じさせるものだった。

(リプ)自分がその夢を見た訳じゃないけど、世紀末的な世界観がとても良いと思います。現実味があるようで現実とはかけ離れている。リラックスしている夢の中だからこそ思いついたのかもしれませんね。

 

2019年1月12日「ハッサクとガム」

学校みたいな場所で誰かとハッサクを食べてたら、手に取ったハッサクを投げ捨ててしない、先生に言いつけられそうになって焦る。あと強烈な眠気。あと普段ガム食わないんだけど、ムシャムシャずっと食ってて、ガムに想念が移り込んだ感がある。

 

2019年2月13日「海の街を歩く」

駅の終着先はどこかの海岸だった。昼に近い夕方。高台には神社や旅館が見える。周囲はいよいよ暗くなり、祭囃子がする。これは夏祭りだ。暗い夜道を照らす屋台の光は、何か不思議な安心感を与えてくれる。道行く童(わらべ)たちは、まるで妖精のようだ。老朽化した学校寮の天井には壊れかけの窓がある。一人で僕はここまで来たんだ。今までも、そしてこれからも。

 

2019年3月7日「刃物顔」

夢で「顔が刃物になってるパーカーかぶった男」に罵られた(個人的な私怨で)。そんで小学校運動会のパレードに紛れたけど、ついてくるので、押し倒したら顔から地面に倒れて、刃物が突き刺さってた。

 

2019年4月15日「ネカフェでゲイにレイプされる」

昼間、大学の就職課で仮眠を取っていると明晰夢(本日2回目)になったので、とりあえずピンクサロンに行った。すると夢なのに経験したことがない快感が押し寄せてきて、快楽に酔いしれるのも束の間、なぜか、その後ウォータースライダーで溺死した。

で、今日の朝、ネカフェでゲイに夜這いされてレイプされる夢を見たんだけど、恐怖で声が出なかった。夢(せん妄)でPTSDになる奴って絶対いそう。

 

2019年4月28日「観覧車」

いま寝落ちしかけていて観覧車に乗るイメージが浮かんだ。夢でない。イメージだ。観覧車はなぜか最上部でむき出しになり、足元は数十センチしかない。緊張で口内はバキバキになり、避雷針の近くで一休み。

 

2019年5月3日「地球征服型就活」

地球征服して就活しようと思ったら土曜日でやってなかったことに腹を立てて、炊き上がった炊飯器にオシッコしてレバーで流してジャーってする夢を見た結果、5〜10ml漏らしました。

足場の寒天調の立場がフニャフニャになってしまい、ガラガラと。その場にいた人つかまえて人柱になる刺客(ほのぼのとしている)。神になって地殻を引き裂き、女性の人形をぐわングワン回すと、どこかの女性の体がひしゃげた。地球に唾を吐くかのごとく破壊し尽くして、炊飯器に放尿。これ初夢で見たかった。

 

2019年5月4日「沈鬱」

僕は1日平均10時間以上寝ている。起きているときは主に酒を飲んだり、自慰をしたり、昔のアニメを見たり見なかったり、本を読んだり読まなかったり、お菓子などを食べたり食べなかったりしている。そのため収入はゼロ、よってどこにも遊びに行けないんである。

今日は14時間も寝た。夢で海外旅行に行ったり、秘密基地が倒壊したり、公園の建設現場で鵺(ぬえ)を目撃したり、東南アジアで賭博に巻き込まれたり、弟が妖怪に取り憑かれたり、北極で体を洗ったり、スパ(風呂を潜ると料亭がある)でくつろいだり、家族とトラブって殴られたり、とにかく忙しいの。「現実と夢、どっちが本筋ですか?」と訊かれたら「それは、夢ですよ」としかいえないような日々。この前まで就活で現実を生きすぎた反動で、今は廃人みたいに気持ちよかベットで眠るだけ。気持ち余暇ばい。たまにはボーッとチンタラ生きるのも悪くない(何言ってんだコイツ)。

 

2019年5月4日「甥っ子・姪っ子と遊ぶ」

(経営破綻した日本長期信用銀行の昭和48年の広告。いわく「ボーナスで決意。ちょっとケチれば100万円。夢があるからケチになれます」とのこと)

甥っ子も姪っ子もいないけど、夢で超かわいい甥っ子と姪っ子と家族でデパートに行く夢を見た。彼らはいわゆる震災孤児で南相馬市の大津波九死に一生を得た園児だった(園長は園児と共に体にロープを巻きつけ、そのまま津波と突風に飛ばされていった)。一度も行ったこともないデパートの、一度も行ったこともないサーティワン・アイスクリームで、架空の甥っ子や姪っ子とアイスを食べることが出来るのは、もはや夢以外ありえない。

でも、不思議なのは、精子卵子という無機質な存在から感情豊かな子供が生まれることだよなあ…としみじみ(毎度ながら何言ってんだコイツ)。



2019年5月8日「異国の自販機」

夢で見た異国の自販機がキッチュですごかった。真っ赤な着色料を使ったアメちゃんからしLSD的サイケさを感じさせ、最下段にはガンジャの袋詰めも入ってた。あと『アチャヤーガム』みたいなアングラ雑誌。少し目を離すと全部売れてた。

 

2019年5月16日「金の龍」

ペットの「タマ」を失ったことで、夜の空高く、つまり文字通り慟哭して爆走する金の龍(直径はスペースシャトルくらい)とおいらが対峙していた。

 

2019年6月5日「一千一万堂と日高屋

夢で一千一万堂というお寺の境内にある日高屋に行った。そこで、いつもと同じラーメンとビールを頼んだら「お酒はドラッグだから体に気ーつけろ」と店主に説諭される。思わず同意し、店長の長話に付き合う。

関係ないが、学生の頃、二度寝した際に遅刻しないよう夢の中で学校に行くという器用なマネをした覚えがある。これを器用というか否かは知らんが、まあ、ただのバカだね。

 

2019年6月11日「墜落」

渓谷の上を空高く飛んでいて、地上スレスレまで急降下&急旋回して、ど頭から森林に墜落する夢見た。昨日、空間識失調でパイロットが墜落死したニュースを見たからだと思います。

 

2019年6月19日「奇妙なポスター」

夢で学校に向かう途中、見たこともない駅に迷い込んで、そこに学生のポスター的なやつがたくさん展示されていて、なんかこんな感じの絵があった。

不気味な学芸員(駅員?)のおじさんも居たと思う。実際、夢で見た絵はこんなに流血してないし、いろいろ違うんだけど、もはや憶えてないのでこうなった。

 

2019年7月6日「大けが」

針が腕に刺さって大量出血、死にかける。
どくどく溢れ出す血、リアルに意識が遠のいていく感覚
すべてがトラウマ。実際に流血した気分になったよ。
夢って味覚や身体感覚(性感も含む)がすさまじくリアルで面白い。

 

2019年7月14日「宮崎勤を射殺する夢」

宮崎勤を射殺する夢を見た。ピスッピスッて感じで、当たってる感じがしなかったので、結果、背中に四発おみまいした。

 

2019年7月18日「無題」

夢で、中高の教室で、宿題を夏の気怠い雰囲気に包まれて……

 

2019年8月6日「大災害」

町が燃える夢を見た。あと立て続けに竜巻にも巻き込まれた。でもデジカメは最後まで離さなかった。その映像を現実でお見せできないのが残念です。この世の終わりみたいな天気ってああいうのを言うんだろう。郷土愛もなければ土着志向もないので何の感慨もわかない。

 

2019年9月5日「となりの兄妹」

大雨が降り大風も吹いていたので、となりに住む小学生の兄妹がベランダを通して部屋に紛れ込んできた(ちなみに妹ちゃんは低学年でセーラー服を着ている。また兄ちゃんは高学年で小太り男子だ)。せっかくの来客(?)なので僕はブドウを皿に分けてもてなし、話を聞いた。どうやら近頃、お兄ちゃんは宇宙と自慰に興味があるという。僕は宇宙の終焉と自慰の神秘を教えてやった。また帰り際には頼んでもないのに兄妹がベランダの洗濯物を入れてくれた。よく出来た兄妹だ。でも実際のところ、向かいにこんな兄妹は住んでいないので、この兄妹は僕の夢の中だけで生きているんだよね。

 

2019年10月7日「食べられません」

夢で饅頭の包装紙を4袋ほど食べてたら「食べられません」の表記に気付き、途端にお腹の調子が悪くなったのでウンコ味のシロップ(なんだそれ)をクッと飲み、小便が流れてない和式トイレでゲロしようと思った。喉に指を突っ込む。すると現実でも「ウェッ」となって寝ゲロ寸前。

 

2019年10月23日「中学の同級生と結婚する夢」

今日は1日中寝てました(なんなら昨日も一昨日も先月も半年前も)。21にもなって中学の同級生と結婚する夢(学校が少子化対策か何かで男女を半強制的にくっつけて結婚を斡旋していた?)を見ましたが、まあ夢の話です。

 

2019年10月23日「虫の雨」

おびただしい虫の雨が暴風に乗って降ってくる。体中には黄緑色の毛虫(多分イラガ。こいつら嫌い)がベタベタつく。顔に直撃しないようにシャツの中に顔を突っ込み、帰宅後、風呂に頭まで浸かるが、湯船には毛虫がウジャウジャと湧き、髪からも虫が湧いてくる。後に帰ってきた家族(他人)に「虫の雨どうでしたか?」と聞いてみたら、なぜか怪訝な顔をされた。

 

2019年10月23日「データの正体」

ゴジラガメラ?)が市街地をドスンドスンと闊歩していた。カメラに撮ってSNSに投稿しようと思い、夢の中でビデオを専門機関に持っていくと、ビデオから抽出したデータは唾液の粉になってしまった(ここで、これが夢だったことに気づく)。結婚と毛虫とガメラって自分の夢は忙しいね。

 

2019年12月20日「無題」

グロくてポップな夢を10時間ほど見てた。上映するとR-15は余裕で食らう。

 

2020年3月5日「いじめられる夢」

高校時代のクラスメイト一同にシッチャカメッチャカにいじめられる夢を見た。意識はあるが、ぶっ倒れるフリをして保健室に運ばれた(ここでは仮病防止のためメチャクチャに虐待されてギブすると追い出される)。まあ中学時代にいじめっ子と大喧嘩になって双方ボコり合いになった時もこんな感じだったヨ

 

2020年6月16日「科学博物館に行く彼女」

神社っぽいテーマパーク行くため、ひとりで北千住駅を降りたら知人女性とばったり会った。彼女はひとりで科学博物館に行くという。目的地も違うので、すぐにその場で別れたが、その刹那「自分も科学博物館に行く予定だった」という選択肢を放棄した自分に少しムカついた。

 

2020年6月21日「WHO are YOU?」

経緯は忘れたが、どうやら僕は呪われてしまったらしい。なぜなら、室内の引き戸のすりガラスに白い手形がいっぱいベタベタ・バンバンとつき、霊が激しい自己主張を行っているからだ(イメージとしては『怪談新耳袋』のタイトル画面を想像してください)。内心びびっていたが、その後も自分の顔(超でかい)がすりガラスにボヤーと浮かび上がったりして、なんかしつこかったのでガラッと戸を引き、バッと塩をまき散らした。そして、わめく霊に掴みかかり、物理的に殴りかかるも、正体は小さな女の子の霊だった。もちろん冷静な判断などテンパってて出来っこないので、窓の方にブン投げて、とにかく家から追い出した。

 

あとがき「夢を歩く」




僕は夢でこういう道ばかり歩いてる。
ある夢では誰もいない夜の駅構内を歩いていた。
または雑木林にある夜道を駆け抜け散歩を楽しむ。

子供のような無邪気さは、成長していくにつれ、歪んでいってしまう。世の中の不条理に適応するということは、清く正しく美しくあった子供の頃の自分や童謡や童話に感動していた自分、そして日常の何気ない出来事や機微に輝きを見つけていた自分を封印してしまうことに等しい。でも、それは夜になるとまた眼前に現れてくれる。

いつか夢で見た校庭の厠
いつか夢で見た引き戸
いつか夢で見た学校に向かうきょうだい
いつか夢で見た通学路
いつか夢で見た変人・奇人
そして夏の夢には蝉が鳴く

全部愛すべき存在だよ。夢で仲良くなったあの子も。夢で通り過ぎた通行人も全部。現実以上に現実的存在として眼前に照射される彼らは何処?

夢のヒント

「辺境」「通学路」「オンボロ小屋」「土の道」「パタパタ時計」「黒電話」「玄関のない家」「老婆」「発狂間近」「虫にやられた」「ムキー!」「よく出来た娘と息子」「釈迦の生まれ変わり」「ビー玉」「牛乳瓶」「ファミコン」「起き上がり小法師」「マトリョーシカ」「猫」「どろだんご」「秘密基地」「虫けら」「夕焼け」「小路地」「神社」「袋小路」「水」「ブラウン管」「トランジスタラジオ」「ピンク公衆電話」「でんわでんぽう」「てんとう虫」「プール」「ミゼット」「オート三輪」「暴れん坊」「ランドセル」「LEGO」「お隣さん」「引きこもり」


 

告知(Kindleでも読めます)

Kindle夢日記を売っています。内容はnote掲載分とほぼ同じですが、今後も2冊目、3冊目と夢日記&ボーナストラックを続々追加していく予定です。


外部リンク

青山正明「六年四組学級新聞」(ミニコミ誌『突然変異』所載)

六年四組学級新聞

青山正明


はじめに

このエントリーは青山正明が慶大在学中に編集していた伝説的ミニコミ誌『突然変異』創刊号(1981年4月15日発行/慶応大学ジャーナリズム研究会)に掲載された「ついに実現! 突然変異VSピチピチロリータ」の続きです。


この記事の最後に

我々が噂の真相で読んでいたあのスキャンダル記事は、柏第●小学校六年四組の学級新聞の盗用だったのだ。

ここで我々は、六年四組の学級新聞を調査検討する必要に迫られた。手許に原物がないので何とも言い難いが、今迄の彼女達の話だけから推測しても、現代マスコミ界の常識を遥かに越えた広範な情報網を有し、高度にカルティベイトされた取材陣によって組織されている事は否めない事実であろう。

今後、我々突然変異は社運を賭けて六年四組学級新聞とのコンタクトを図るつもりである。我々が吸収されてしまう可能性も大きい。ダイエー高島屋みたいに提携できればよいが……。

今、マスコミの死活は六年四組の双肩に……。

とあるように、以下の内容は「某柏第●小学校六年四組の学級新聞を入手した」という体裁のフィクション小説となってますね。

その後「六年四組学級新聞」は、白夜書房の『Hey!Buddy』に移籍し、1982年10月号から雑誌内雑誌「Flesh Paper」と改題、以後各誌を渡り歩いて1996年まで足かけ14年間も続きます。その後「Flesh Paper」はデータハウスから『危ない1号 第4巻 青山正明全仕事』として1999年に単行本化されましたが、プロトタイプとなった「六年四組学級新聞」は全て未収録となっていました。しかしながら、このたび「六年四組学級新聞」が掲載された『突然変異』2号(81年7月15日発行/突然変異社)を入手出来たので以下に紹介しようと思います。国会図書館にも所蔵されてない幻の青山正明デビュー作です。

ちなみに「六年四組学級新聞」の元ネタは高杉弾編集の伝説的自販機本『Jam』『HEAVEN』に連載されたパロディ機関紙「早大文化新聞」と推測されています。なお『突然変異』創刊準備中の1981年春に『HEAVEN』は休刊してしまいますが、見方によれば自販機発の「ニューウェーブ雑誌文化」をキャンパス・マガジンが受け継いだということなのかもしれません。

なお青山正明の文体は「ナンセンス+悪趣味」の所謂「テイストレス」というジャンルに属するのですが、これは後に「鬼畜系」の一語にくくられることになります。ひとつ注意したいのは差別的だったり変態的だったりする冗談を「差別・変態・ヘイトそのもの」とダイレクトに受け取っちゃうような人に青山正明の文章は勧めたくありません。その点のみよろしくお願いします。

 

DATE

六年四組学級新聞

資料提供

柏第三小学校六年四組生徒一同

責任編集

西井幼名(青山正明

淡い初恋に破れた少女。

初めてのこの痛手に、一人子供部屋で泣き腫らした彼女。この汚れなき少女の美しい涙の雫をちっちゃなビンに詰めてあなたにお贈りします。

ああ厳粛なる国籍交換式

6月15日(月)の朝。ホームルームに来た小島先生の横に立つとってもかわいい女の子。クラスの男子はチンポをとがらせわきにわいた。「彼女ははるばる〇〇から日本に転校してきた△△△ちゃんだ」。小島先生が△△△ちゃんの国籍を口にすると、それまでのクラスの陽気さは一変してたちまち不穏な空気が漂う怪しげな雰囲気となった。その様子をとっさに見てとった小島先生は1つ大きな咳払いをして一同を静めるとこう言った。「あ~。みんな聞いてくれ。みんなの気持ちはよく分る。実は先生も〇〇人は大嫌いなんだ。町で見かけたら、そいつの顔の上に糞をひり出してやりたくなる事も度々さ。そこでだ、この事はいっちょう先生に任せてくれんか。いい考えがあるんだ。少し言葉を切ってから、「おい! そこのブス! お前だよ。折原理香、前に出て来てみろ。早くしろ。」「よし、これからお前は〇〇人になるんだ。いいか、分ったな。お前みたいな頬骨の張った平扁ヅラが日本人であるわけがない。まあ、緒形涼介は別だが……。それから△△△ちゃ~ん。君はこれから日本人だ。分ったね。さて、それじゃこれから2時間目の社会をつぶして理香と△△△ちゃんの国籍交換式を行なおう。」

「ワ~。」クラス一同賛同の歓声。ついに世にも怪奇な国籍交換式の始まりだ。

小島先生の指揮の元、まず机が教室の後ろに下げられた。がらんと床をむき出しにした教室前部の中央に一脚の椅子が置かれ、そこに△△△ちゃんがすわる。その回りを折原理香がやっとふくらみはじめたオッパイとお尻を丸出しにしてピョンピョンと飛び跳ねる。「折原もっと大きな声で言うんだー」。先生に怒号され折原はのどの奥から声を絞り出す。

「私は〇。〇。私は〇。〇。劣等民族よ。私は〇〇人。私は〇。〇。私は〇。〇」。

「よーし、△△△ちゃん、君は今日からその名を捨て、今後は能瀬慶子と名乗りなさい。さあ、日本人になれた喜びを言葉に出して言ってみなさい」。「私はケーコ。アテンションプリーズも裸足でヤングラブも売れなかったけど私はケーコ、カワイイの。私は日本人。私はケーコ。池袋のメルヘンテラス“ミルキーウェイ”にも行っちゃうわ」。ぶざまな叫び声をあげて飛び回る竹原理香の真中にすわり、きしっとアンヨを閉じたケーコちゃん。今日から彼女は日本人だ。

 

中島明美ちゃん  もちまえのモミジの手で体育の奥村峰幸先生一分間で昇天!!

このほのぼのとした報告を明美ちゃん本人から受けたのは昨日(7月18日)の昼であった。得意気にアゴをつき出し話す明美ちゃんの体験談にしばらく耳を傾けてみよう。

「昨日、あたし4時間目の体育が終って、教室にもどろうと廊下を歩いてたの。そしたら体育科教官室から奥村峰幸先生が私を呼ぶ声がしたの。行ってみると急に私、手をとられて中に引っぱり込まれちゃった。それからがステキなの。先生ったら無理矢理私のブルマーをツルッてむいちゃったの。パンツもいっしょにむけちゃってお尻丸出しになっちゃった。それからあたしをソファーの上にすわらせて、わたしの生理の所を舌でくすぐり始めたの。とても気持ちよかったから、あたしもっとよく舐めれるようにアンヨを出来るだけ開いてやったわ。そしたら先生指でアソコをいっぱいに押し拡げて、あたしの生理の穴まで舌を入れてきたの。なんかとてもいい気持ちで体全体がジンジンしちゃった。しばらくして今度は先生、あたしを四ツン這にしたの。それで後ろの穴もペロペロ舐め始めたの。こんなのはじめてだったから少し恐かったけど、すこしたったらいい気持ちになったわ。次はあたしが先生を喜ばす番だと思って、あたし、先生の大きいモノを引っぱり出してやったの。あたし、あんなの見たことないわ。紫色で、すっごく大きくて熱いの。あたし両手で心をこめて握ってあげたわ。そしてゆっくり上下にこすったの。そしたらすぐ頭の所からすきとおったおツユが出てきたわ。あたし、どんな味がするのかなと思ってそこんとこをペロペロ舐めてみたの。そしたら先生すごく興奮しちゃったわ。わたしおもしろくてそれを口に含み込んじゃった。それで思いっきり吸ってみたの。そしたら急に熱いものがあたしの口の中に飛び込んできたわ。もうビックリしちゃった。それ、先生のモノ引っぱり出してから、そう、1分ぐらいの事なのよ。」

 

松尾英郎君くさい!!

「ヒエ~~、クサ~~、ギュ~~。」。

野獣にも似た唸り声をあげて6月23日(金)の午後、5時間目の国語の授業中、ラリパッパの中島明美ちゃんは椅子からもんどりうって転がり落ちた。すぐにかけつけた保健委員の佐藤彰(12才、射精済、ズルムケ)の介抱もむなしく、明美ちゃん自慢の鼻はひん曲っていた。原因はすぐに分った。一番窓際で明美ちゃんのすぐ前にすわっていた松尾英郎君(年齢不詳、ズルムケ、真珠入り、イレズミ入り、特大グランス)に西日が当り、その体中にしみ込んでいた臭みが蒸発していたのだ。とにかく臭い。松尾は臭い。辛抱たまらん。たまりかねた小島先生は教室の前に立て掛けてあった3mほどの竹の棒を手にとり、その先端で松尾をつつき威嚇する。

「松尾! おい! おまえ臭いぞ、あっち行け。出てけ。2度と戻って来るな。ホレホレ。」

「ウォ〜」

必死で抵抗する松尾ではあったが、「松尾クサイ! 松尾クサイ!」の六年四組一同の発するシュプレヒコールがこたえたとみえ、しばらくすると首をうなだれ教室の後ろから出て行った。

 

山口あいちゃんもくさい!

臭殺鬼 松尾の事件はその後彼の強制転校という処置で片付いたが、翌週にまた同じような事件が起きた。今度の臭みの元は山口あいちゃん(12才、生理不順、オリモノ過多)であった。僕たち六年四組では今後二度とこのような不面目な事件を重ねないように、事前処理を図りホームルームの時間をもうけた。その時の活発な議論をここに再現する。

「とにかく、先生、あいさんは臭いんです。たまらなく臭いんです。」

「……」

「おまえ、オシッコした後ちゃんと拭いてんのかよー。」

「……。」

「こいつ糞しても拭かねーんじゃねーの。」

「てめーのカーチャン4丁目の小料理屋に務めてるだろ。帰りにザンパンでも拾ってきて、それ喰ってんだろ、てめー。」

「……」

「なあみんな。こないだこいつのカバンの中に真茶のパンツが入ってたんだぜ。やーい、真茶~。」

「……」

「それにあいさん小学生のくせに脇毛なんて生やらかしてるんですよ。もう、くさくってくさくって。」

「あいさん、どうしたんだね。皆こんなに君のこと心配してくれてるんだぞ。早く答えたまえ。」

このようになかなか生産的な質問があいちゃんに浴びせかけられたわけであるが、一時間程して、それまでうつむきかげんで涙をこらえていたあいちゃんは突然ワッと泣きだし、教室の後ろの扉から出て行った。僕たちの好意を無にしたのだ。

 

かたいやくそく

・日記を毎日つける。自信を持って発言する。(満木里佐子/11才・未生理)

・毎日1つはおかあさんの手伝いをする。少しずつテレビを見る時間を少なくす

る。(和泉聖子/11才・未生理)

・1年の時から声が小さいので大きくする。(角田綾子/12才・未生理)

女子小学生着用済ブルマの中から5枚、読者の方々にプレゼントします。雑誌後ろの編集室迄御一報、下さい。

大人の人たちって皆、ブルマ、ブルマって言うけど、私たちそんな呼び方しません。ブルマって言うのはちょうちん型の格好悪いのを言うんです。ピッチリしたのは私たち短パンと呼んでます。

 

日直日記から

・昼の放送中、みんなうるさくて注意しても聞かなかったので、班長さんはちっとしっかり班を静かにさせて下さい。

・教室のバラの花、花びらが十枚くらい散ってしまった。まただれか花を持って来て下さい。

・松尾君がドリルや学習帳を配るのを手伝ってくれました。ありがとう。

・「ぼくはみかん狩りに行きました。みかんの木にみかんがいっぱい咲いていました。とてもきれいでした。いっしょに行ったおじさんがみかんを2つとって、オッパイのまだ生えていない三年の女の子にあげました。そして『オッパイにあてな』と言いました。」

 

先生から

「先生、ボクいくら考えても分らないんだ」と、ある日田中君が言いました。「先生やおかあさんは、しっかり勉強すればえらい人になって幸せになれるっていうんだけど、しっかり勉強して、真面目にやって学校を出て、小さな会社に入ってお金を少ししかもらわないおじさんがいるけど、このおじさんはいったいどういう事なんですか」。つまり正直にやっても損をする人間がいっぱいいるという事なのです。お父さん、お母さん、いったいどう考えますか。

 

ニュース速報

去る6月14日(日)、なんとこの学級新聞の協力先である柏第3小学校において女子小学生殺害生殺害事件が発生した。当初は私たち突然変異内部の者の犯行かと危ぶまれたが、その後の詳細な新聞報道により、被害者の波田野みどりちゃんが酷く醜いこと、また乱暴された形跡がない事が明らかになり、内部犯人説は否定された。きっと記事でも読んだどっかのアホがやらかしたのだろう。しっかし今号にはとってもヤバイ記事が1つある。みつかったらパクられる。創刊号でさえ、警察が印刷所におどしに来たのに……。僕、知らないっと。いーとこに就職したいもん。

 

世にも妙なるロボット転校生!?

僕たち六年四組にまたもやすっごい転校生がやって来た。その子の名は石井良恵ちゃん(11才・生理?)。7月1日(水)、小島先生に連れられて初めて教室に姿を現わした良恵ちゃんは、エール大学のフットボールチーム愛用のプロテクターを両肩に付け、腰にはロビンフットが締めていたようなカッコイイ革バンドを2本も巻き、複雑なメカニックの装備されたチョッキという出で立ちで、登校初日からたちまち男子生徒の熱い視線を一手に集めてしまった。また、テクノちニューウェーブもぶっとぶようなこのフリークファッションに魅了された女子生徒も多数出現。クラスで一番ハクイと謳われていたラリパッパの中島明美(11才・生理済)も良恵ちゃんだけにはどうしても頭の上がらない様子。クラスの異常なまでの人気に当の良恵ちゃんは少しとまどいがち。それでも4本の腕をブンブン振り回したりして内心の喜びは隠せないよう。そんな彼女に六年四組の取材班がインタヴューしてみました。

「こんにちは良恵ちゃん。今、クラスの皆、君の話題でもちきりだよ。」

「えー、本当ですかー。」と、顔を赤らめ、胸の前に突き出た2本の腕をパタパタ動かす。

「ところで、君のそのファッションは何て言うんだい。フリークファッション?」

「いいえ。たしかサリドマイドとか……。もう20年も前に流行ったファッションよ。」

「ヘー、そうなの。君はいつからその恰好?」

「生まれた時から。」

「えっ、君の両親も君みたいなの?」

「いいえ、うちの母は妊娠中、大東亜製薬の睡眠薬をたくさん飲んだんですって。そうして計画的に私を作ったの。」

「へー、なんかキナクサイ話だけど、大東亜製薬の薬を飲むとそんなに素晴しくなれるんだね。」

「ええ、私とても母に感謝してます。もしこんな格好してなかったら誰も私のことなんて見向きもしてくれなかったでしょうね。私も大東亜製薬のお楽をたくさん飲んでかわいい子を生むわ。五体満足なんてちっともオモシロミがないでしょ。」

 

今月“女”になったお友達

高岩美由紀(昭和43年4月5日生・12才)

岸田京子(昭和44年9月17日生・11才)

とっても恥ずかしいけど……。でも、お母さんが「これで美由紀ちゃんも大人の仲間入りね」と言ってくれたのはうれしかった。どういう事なのかまだはっきり分らないけど、喜んでいいんですね。もうちょっと落着いてから、その時の様子をお話しします。待っててね。あっ、それから私、明美ちゃんに勧められてチャープナップミニアルファを使うことにしました。

京子ちゃんの場合は自らの報告はなかったのだが、弟の信行君(3年2組・9才 未射精 四谷大塚塾に通う)の証言からまずまちがいないと判断し掲載した。信行君の話によると、その日の夜、彼は京子ちゃんの使用したあとすぐトイレに入った。すると便器の中は血で真赤だったと言う。翌日の夕食は、赤飯を囲んで一家全員はしを取ったというから、まずこれは典型的な初潮祝福パターンとみなし、京子ちゃんのメンスはもはや疑いの余地を残さない。

 

私、西井幼名=青山正明昭和35年6月27日生。21才射精済)は知力バツグン、ユーモアタップリ、さわやか雄弁でお子様の学習指導をいたします。ただし応募は女子小学生に限らせていただきます。お金は一切いただきません。そのかわりに、週一回二時間の代償として、お子様のシミ付きパンティーなら2枚、湯気立つオシッコならその場でコップ一杯、汚れた靴、かみ終ったガム等なんでも結構です。委細面談の上御指導いたします。連絡はこの雑誌の編集室宛に返信用はがきにてお願いいたします。

 

私たち奴隷志願

私はNo.1です。私の父は4年前に亡くりました。今は4才になる妹と今年小学校に入学した弟と母と私の4人暮らしです。病弱の母は父の死によって労働を余儀無くされ、今は横須賀の日産自動車工場女工として働いています。仕事はたいそうきついようで、ある日など午前中一房の髪の毛を機械にもぎとられ、大きい板状の禿げができて、まだその痛みも去らないのに午後にはもうきりもみ作業につかされたということでした。2年前から卵管炎をわずらいながらも近頃事に自信がついてきたと微笑をみせる母ですが、私ももう小学校の最上級生、母の負担を少しでも軽くできればと思いこの欄に申し込みました。週に一度でいいから妹や弟にお菓子を買ってやれたら私幸せです。

氏名:前島裕美(12才・生理済)

生年月日:昭和44年7月2日

身長:145cm 体重:40kg

胸囲:73cm 座高:78cm

持病:特になし(はしか、水疱瘡済)

身体特徴:右前腕部にあずき人のキズ有

左臀部に単純疱瘡跡二つ

身体発育良好(恥毛有)色白

性格:やさしい子だが一本筋の通ったねばり強さもある。

性交渉:非常に恐れますが、体は十分に発育してますのであとは心の問題。「君のお母さんのためだぞ。」と言えば、ふるえながらも従います。無理強いすると自殺する恐れもあるので少しずつ進めて行きましょう。

 

僕はNo.2です。僕の知能指数は45で学校の勉強にとてもついて行けません。このまま中学に進んでも何の役にもたたないので、父母と相談してこの欄に申込みました。力にだけは自信があります。木竹を一ヶ所から一ヶ所へ運ぶというよう単純な作業しかとてもバカで出来ませんが、一生懸命がんばります。役にたつ人になりたいんです。

氏名:西村宏一(11才・射精済 ズルムケ)

生年月日:昭和44年11月20日

身長:157cm 体重:53㎏

胸囲:82cm 座高:84cm

持病:痴愚(IQ45 訓練可能)

身体特徴:腕力は15~16才の少年に負けません。足腰堅固。スネ毛有。陰毛有。

性格:従順。ほめてやれば何でも喜んでします。

性交渉:むすかしいテクニックは無理ですが、訓練次第では1時間でも2時間でもピストン運動を続ける体力はあります。要は単純な動作を根気よくはめながら教えこことです。(代筆  小島先生)

 

私、No.3。ラリパッパの中島明美ちゃんでーす。今回この欄に申込んだのは奴隷になるためなんかじゃないの。だって私の家って、お父さんは弁護士さんだし、お母さんは女医さんで美人ときてるの。私だって頭はマアマアだし、美人でしょ。何の不自由はないのだけれど…。ただ男の人を喜ばすのが好きなの。もちろんお金はいただくわ。でもあなた次第ね。やさしくしてくれればタダにしてあげちゃう。私を呼んでくれれば、お兄ちゃんのオチンチンをペロペロなめてあげるわ。ちっちゃな手でしごいてもあげる。もしお望みならお兄ちゃんの見てる前でオシッコだってしちゃうわ。よろしくネ‼

氏名:中島明美(11才・生理済  上付、カズノコ天井、三段締め)

生年月日:昭和44年12月24日

 

私はNo.4です。私また小学校一年生なんだけど。なんかこうとても好きなんです。大きなお兄ちゃんたちにくっついて歩くのが。いっしょに映画や遊園地に連れてってくれるお兄ちゃんが欲しいなってずっと思ってたの。くすぐったくされるのはいやじゃないけど、痛いのはいや。だれか私のお兄ちゃんになって下さい。

氏名:小野恵美子(8才。未生理)

生年月日:昭和48年1月12日

身長:127cm 体重:28kg

胸囲:60cm 座高:59.5cm

持病:特になし  はしか済、水疱瘡(未)

身体特徴:未発達ながら肉付き良好。ふっくらしたお尻は絶品。

性交渉:交接は不可能だが、くっきり切れ込んだお尻を利用すれば十分満足は得られる。その他の性戯(フェラチオ、しごき等)は何かを買い与える事によって容易になされる。

 

広告「モーニングコールテープ」

2人のかわいい女子小学生があなたのためにだけに吹き込んだモーニングコールテープ。夜、寝る前、お手持ちのカセットデッキにこのテープを入れ、あとは市販のタイマーをおめざめの時間に合わせるだけ。女子小学生がめいっぱいかわいらしくあなたに話しかけます。10分ほどすると、2人の女子小学生は「キャーキャー」と黄色い声を上げてあなたの回りで遊びだします。その頃にはあなたはもうパッチリ。すがすがしい気分で一日が迎えられることまちがいなし。30分テープで一本3000円。3種類とりそろえておりますのでお好みの物をお選び下さい。

1、陽気な女子小学

2、あなたにおねだりする甘えん坊の女子小学生

3、あなたを求める進んだ女子小学生。(夜用)

 

 

ブルマ学校側で一括購入!

女の子たちはもうダイエーのクリスティーしかはけないのか?

7月3日(金)の朝礼の際、西村校長(56才、妻 安子53才、かけおち)はこのショッキングな決議文を読み上げると共に、後日詳細をプリントし、クラス担任に配布するので、その指示に従うようにと述べ話を締め括った。そして7日に配布されたプリントはこのようなものだった。

 

父兄の皆様へ

■「女子短パン一斉購入」のお知らせ

向夏の加わる候、お子様もご父兄の皆様もいよいよご健勝のこととおよろこび申しあげます。さて、先日、本校において催されました当校職員並びにPTA役員による56年度第1回学校教育運営協議会におきまして「女子競パン一斉購入決議案」が全会一致で通過決定いたしました。そこで、その内容をここに通知いたします。女子生徒をお持ちのご父兄の方々は、以下の項目ぜひともお心遣いの程よろしくお願い申しあげます。

●56年7月13日(月)より本校の女子生徒は全員クリスティーブルマーを着用する。

●クリスティー以外のブルマーはいかなる物もこれを着用するのを認めない。

●クリスティーブルマーは当局で責任を持って購入する。

●個人購入はこれを認めない。

 

●サイズは学校側で測定し決定する。

●各自決められたサイズ以外の着用はこれを無効とする。

 

●着用後教室で脱いだクリスティーは、これをそのままきれいなビニールに包み担任の机上に置いておく。

●このブルマーは本校が責任を持って保管する。

 

●洗濯は毎月1回第4日曜に学校側で行う。自宅に持ち帰り先濯する事は厳禁。

●繕いは学校側で行う。自ら手を施す事はこれを認めない。

 

ブルマーの記入箇所には必ず学年・組・氏名を記入し、その者が必ず着用する。

●他人に貸したる者、若しくは他人より借りたる者はその着用を認めない。但し、この場合の他人とは姉妹をも含む本人以外の人間である。

 

六 以下の事をなしたる者はその者を7日以上の不定期停学処分にする。

●一~五の行為規定に反した者。若しくは禁止規定に該当したる者。

●改造ブルマー(裏地を付ける。他の衣などを縫い付ける、若しくは糸による補強、ブルマーの拡大。ゴムの補強。)を着用した者。

●パフューム、デオドラント等、汗の香りを消し、発汗を押える物を使用した者。

●男子生徒にブルマーを触れさせた者。

●着用時以外にブルマーを教室以外に持ち出した者。

●その他、当局が判断して、不正なブルマー着用・使用と思われるをなしたる者は、山村校長の意思によりその者の処遇を決定する。

 

56年7月7日(火)

柏第○小学校校長 山村 逸彦

クラスの女子に事のあんばいを尋ねたところ、今迄6号をはいていた女の子には5号。中学生用Sをはいていた女の子には6号か支給されたということだ。実際のサイズより小さいブルマをはかせるというのはいったいどういう意味を持つのだろうか。「あたしはスクールユニをはいてたの。内ポケットが付いていてハンカチなんか入れておけるんだもん」とは中山由香理ちゃん(11才・生理済)の話。

また第四項の「洗濯は月一回学校側で行う。自宅に持ち返り洗濯する事は厳禁」とはいったいどういう事であろう。このはてしなき謎に窮地に追いやられた六年西組学級新聞取材班であったが、偶然にも7月9日(木)に行なった他の調査からこの謎を解く手がかりを入手したのだ。

 

村田恭子ちゃんのブルマから恥毛が?

7月2日(火)、夏休みに入る少し前、担任の小島先生は春期小運動会の写真を僕たちにみせてくれ、気に入ったものは1枚50円で売ってくれた。ところが、その後どこからともなく“公開されてない写真がある”という噂が流れてきた。なんでも、生徒達に見られてはマズイ写真だそうで、職員の間ではキャビネ版一枚に1000円のプレミア付きで売買されていると聞く。これは何としてでも入手しなければということで、7月9日(木)、僕らは、赤外線の張り巡らされた深夜の小学校に忍び込み職員室を徹底調査するという強行策にのりだした。

当日、この手の事に異常に詳しい隣人、海江田仁(37才・自営業)を特別指揮者に迎え、午前中入念な計画をたてた後、深夜小学校侵入ムチムチロリータ便所マスカキゴーゴーが決行された。(海江田のおじさんはこう呼んでいた)。

深夜2時、僕(小池洋一)とおじさんは校庭を囲む裏屏をよじのぼり、部室棟と屏の間の狭い地面に着地。おじさんに僕らの降りた所に建っている棟は女子バドミントン部の部室だよと教えてやると、おじさんは急にソワソワしだし、「ほ、ほんとうかいそれ。ねっ。洋一ちゃん、ほんとうかい」としどろもどろ。とうとう我慢できす、僕に背を向けるとゴソゴソと身をよじって如意棒を引っぱり出した。それを女子バドミントン部の部室の板壁にこすりつけ……果てた。わずか4~5秒の出来事だったと記憶している。おじさんは地面に生えていた雑草をちぎると口惜しそうに如意棒の先端を拭いていた。「残念だな~。洋一ちゃん、おじさんもう出ちゃったよ。残念だな~。おじさん……。」。と呪文のように繰り返すおじさんに、「ゆっくりしてはいられません。」とせかす僕。背をつついてやると、おじさんはスルスルと足音もたてずに宿直室の窓の所まで這って行った。暗い校庭に向かって只一点この窓からは煌々とした光が漏れていた。海江田のおじさんの肩越しにそっと中を覗くと、宿直のじじーが中でマスをかいていた。ネタ本をそこいらじゅうにぶんまき、赤マムシドリンクを右手に縣命にしごきあげていたが、とうとうフニャチンのまま白い液体が「ダラ~」と流れ出た。その時、僕はこの糞じじいの入歯から漏れた声を聞きのがしはしなかった。確かにこう言っていた。「恭子ちゃ~ん。ワシのカワエエ恭子ちゃ~ん。」。一方、海江田のおじさんはポケットからワイヤーカッターを取り出すと、慣れた手付で宿直室の窓枠上部に付いていた小さな箱をあけ、配線されていたコードを切断した。「これでもう赤外線警報器は鳴らんよ。警官は来んよ。」。こう言うと再びおじさんは足音もたてずに校舎の側を這って行き、一枚のガラス窓の前で止まると、僕がそこに着く前にもう粘着性のビニールシートをガラスに貼り、その上からガラスカッターで穴をあけ、そこから指を入れ鍵を開放すると、窓を開け中にすべり込んで行った。僕も後に続いた。「洋一ちゃん、おじさんの夢はね、死んでお骨になったらその骨を東洋陶器に引き取ってもらうのよ。そんでそれを粉状にしてもらって長石の粉なんかに混ぜてもらうわけ。でもってそれで便器を作ってもらうんだ。で、それをどっかの小学校の女子トイレに据え付けてもらうんだ。したらさ~、毎日女子小学生がツルッてカワイイお尻出しておじちゃんをまたいてオシッコやウンチするんだもん。ウキ~~。」と、わけのわからない事を口走ると、一目散に女子トイレに突進して行った。もうこれ以上かまってられないので、僕は一人で職員室の中に侵入した。小島先生の机の引き出しをあけ、用意した懐中電燈で中を照らしメモ帳、封筒等をすべていただき退散。そうして今、この記事を書いて僕は腕の動作でペンもろくに進まないという状態なのだ。僕の失敬してきたものの中にかに問題の写真はあった。その写真の被写体は我がクラス1の清純派美人村田恭子ちゃん(11才・生理済)であった。否、それだけでこの僕が興奮するわけがない。とにかくこの写真がすごいのだ。そしてこの写真こそが女子ブルマ一括購入を断行した学校当局の真意を解く鍵なのだ。とにかくこの問題の写真を見て欲しい。清純派美人と歌われた村田恭子ちゃん股間から確かにはみ出していた。信じられないような恥ずかしい物が……。ああ、僕にはとても声を出して言う勇気はない。言う勇気が無いので書く。恥毛がはみ出しちゃっていたのた。そしてさらにもう1つここに重要な資料を提示しよう。学校当局が内密に作製していた“女子短パン調査票”がそれた。これにより今回なぜ学校当局がクリスティー一括購入に踏み切ったのか容易に解答が得られよう。

この表はダイエーのクリスティーが最も切れやすく、のびやすく、汗を吸収しやすい(匂いが付きやすい)という事実を明らかにしている。さらにクリスティーは他社の同じ号数の製品と較べていくらか小さく、ゴムも伸びやすいとは海江田仁の言である。

以上の調査により、村田恭子ちゃんの恥毛はみだしブルマ事件を端緒として学校側は“ブルマー括購入”に踏み切った事が明らかになった今、ブルマアクシデントにかける学校当局の期待は僕らの想像を遥かに越えるものだろう。

 

田村勝恵ちゃんはどうして根が暗いのか

ラリパッパの中島明美ちゃんの話題ばかりだったが、我が六年四組にはまだまだかわいい子がいる。その一人が田村勝恵ちやん(12才・生理済)。シーナイーストンみたいにパッチリした目の人形みたいなかわいい勝恵ちゃんだが、いまいち性格が暗い。昼食も済んで、鉄砲玉みたいに運動場に飛び出す子やら、廊下や教室でざわめき笑う級友たちの中、一人ポツンと少女マンガに見入る彼女。授業中、発言したことなど一度もない。ときたま、先生にさされても、その大きな瞳に涙をたくさん浮かべて無言の訴えをするだけ。家庭科の授業での彼女は終始沈歌を通しながらも熱心に自分の創作にうちこみ、編物にしても料理にしてもクラスで一番素晴しいものを作りあげてしまうという事だ。

「オメ~のマンコしゃぶってみて~な~。」などというクラスの男子のあたたかい声にも只おびえる彼女。宿題もきちっとやってきて、頭もいいしマスクもかわいらしいのに、どうしてこんなに根が暗いのか。そんな疑問符を投げかけるクラスの男子生徒への解答を教えようと、取材班は特別プロジェクトチームを編成し、以下の点から彼女を徹底的に調べあげてみる。

一、勝恵ちゃんの恨の暗さは、彼女の身体的欠陥による。(例 尻にあざ、乳首が一つ、中年オババの三段腹)

一、勝恵ちゃんの根の贈さは、彼女の両親による。(例 父親に前科有、母が×××出)

 

オクトパス金田のキンタマドロップ

オクトパス金田こと金田靖君(12歳。射精済 ズルムケ・ふまら)は、このほど自らの持つ“自分尺八くわえて三発を下回るほどの物凄い妙技をあみだした。名付けて「キンタマドロップ」。脚をそろえ、伸ばして仰臥(ぎょうが)の姿勢からゆっくり足を上げ、頭越しに持って行き、そのまま両膝で自分の頭を挟み込む。さらに両腕で自らの尻を下方向に押し、ツーンとする己れのチンポの香りを嘆きながら、「まだまだ」とはやる自分を押えつつ。ダラーと下って来たキンタマをめがけて「パクッ」2つ頻ばればしめたもの、舌も歯茎も総動員して「グリッグリ」と舐め回す。その際、手でキンタマ袋を握りしめ、中のキンタマを下に絞り出す感じで口の方に持って行くのがコツだという。なお、頭にマクラなどの支え物を敷いて顔面が少しでもキンタマに近付くように準備しておくことは今さら言わずもがなであろう。

 

広告「もうこれを一口飲んだらビールなんてばからしくて飲めません」

くっきり切れ込んだ女子小学生のワレメちゃんがらほとばしるオシッコ。のどごし爽快。もうこれを一口飲んだらビールなんてばからしくて飲めません。我が社でオシッコが黄ばんだり白濁したりすることのないよう、又、ツンとくるアンモニア臭をおさえるべく排泄前の彼女たちの食事には十全な心配りをいたしております。なお、プラム(すもも)をたくさん食べた少女のほんのり甘い香りのする特上オシッコも用意しておりますので、その旨御指定下さい。

注。夏期においては腐敗しやすいので、御面倒ながらも直接小社におこしいただき、女子小学生の滴るオシッコをその場ですすっていただくシステムになっております。

 

ウキウキ青春編集室

5月5日(火)

ワーハッハッー! ついにワシ見ちゃったもんネー。杉田かおるちゃんをさー。この日、ワシ直販廻りしてたのよネ。照夫ちゃんと二人で。そんでもって、吉祥寺に行こーつーので井ノ頭線に乗ったわけよ。そしたらいたのよ、杉田かおるちゃんが。かおるちゃんさー、黒のセーターに赤いジャンパー(裏地がなかった)着て、下は黒いタイトスカートに白のソックス。そんでもって、ベージュのキャンパスシューズはいて、肩には赤青ツートンカラーのでっかいバッグぶら下げてたのよ。意外と安っぽい、目立たない服装してんのよネ。「あたしはスターなんだ。こんな回りのブタ野郎とは違うんだ。でも、お金もうけるのにはこいつらに嫉妬されては困る。こいつら“庶民”の中に溶け込まなければ。」なんつー決意がヒシヒシと感じられるのよ。他人に席なんか譲ったりして。でも、かおるちゃん、庶民に溶け込もうとして行き過きて賤民に溶け込んじゃったみたいに見えたのよ。ところでワシさー、自分のチンポ汁入れたスポイトいつも持ってんのよ。こーゆー時の為にさー。かおるちゃんのバッグの中に「ぶちゅぶちゅー」なんてチンポ汁入れたりしたんだもんネー。かおるちゃんのポケットの中にも「ぶちゅぷちゅー」なんてチンポ汁飛はしまくったのよ。ポケットの中にハンカチなんか入ってたりして、かおるちゃんがハンカチでそのかわいらしい口許を拭こーなんて、ポケットからとり出して口唇に押し当てたりしたら「ぬるっぬめー」なんて、ワシのチンポ汁がかおるちゃんのちっちゃな口唇と前歯の間で糸引いたりしてね。ジャンパーにも髪にもぶん撒いちゃったもんねー。もー今度かおるちゃん見つけたら尾行して家調べて、専大生みたいにゴミ箱あさってかおるちゃんのナプキンやら鼻かんだティッシュやらつめやら抜け毛やらとっちゃうもんねー。と、ここでニュース、かおるちゃんの休学にショックを受けた車田は、自分まで大学休学なんつー思い切った事をしでかした。すごい。そんけーもんだよコレハ。

 

5月6日(水)

直販廻りで神田に行くと、三省堂渋澤龍彦がいた。本当にちっこくて貪弱な体で、おまけにでっちりだった。緑色のキラキラタマムシ背広を着たシブタツは、5階でネタ本を買い込み、6階へ。6階は小中学生の参考書しか売ってないのにどーゆー用件なんでしょうね。

 

5月7日(木)

20歳の女子大生が仕事を手伝いたいと言って電話してきた。そんでワシまちあわせして二人で喫茶店行ったのよ。注文したもんが来て二人でダベッてたわけ。で、彼女がちょっと横向いた時、思わず「今だっ!」なんて反射的にコーヒーのミルクの中に「ぶちゅぶちゅー」ってチンポ汁入れたのよ。そしたらミルクとチンポ汁って仲悪いのね。分離しちゃってバレちゃったんだよね。グラタンなんかに入れてぐちゃぐちゃかき混ぜちゃえば分からないのにね。無駄使いしちゃった。もう二度としないとゆー約束で彼女からブルマーもらうことにしちゃったもんね。「いとこの小五の女の子にはかせて、一日中走り回らせたのくれたら、定価の3倍で買うぜ。」って言っといたから楽しみだ。

 

5月8日(金)

しっかし今号の企画を見るとヒドイね。ニコなんかもーアナクロニズムもいーとこじゃん。奇生虫なんてグロいし、自宅で青春なんてもーナンセンスの極だね。アナグロナンセンスじゃん。僕としてはエロが欲しい。子供のエロが。体操服に短パン姿の大森第三小学校5年生河本良江ちゃんのパンツの前の所に手なんか入れちゃってる写真なんて最高ね。……あっ出ちゃった。

 

5月9日(土)

西村は雑誌作りをいいことに女子高生の売春組織作りに熱中している。「おにーちゃんは雑誌なんか作っちゃってるんだよ。知的でおまけにナウいときてるんだぜ、おにーちゃんは。」なんつーてんじゃないのかあいつめ。今里はサイーボーグに違いない。常人の十数倍のパワーで広告取りをする。誰も彼には頭が上がらない。大塚は……。もうダメだ。ここまで変態が高まるとこれはもー頭のお医者にみせるしかない。私の行っていた医者でも紹介してやろっと。えーと、他に誰がいたっけな? あっ、車田がいた。奴はこのたびS大学を休学したため、なんとなく突然変異の編集長に就任した。突然変異に全てをかけるらしい。おしまいだな、こーなったら。

 

5月10日(日)

車田新編集長から突然変異事務所に来いという電話があったので行ったら、車田と大塚の二人が裸でだきあっていて、シェリーがストリップをしていた。すると西井幼名が「エロティシズムだあ」と叫んでだしぬけに事務所に入ってきた。幼名は「種の保存から切りはなされた性交。ああ、エロティシズムとは、死にまで至る生の昂揚。ううっ、においまでいい」と叫び服を脱ぎ始めた。「ううっ」車田は虚空をかきむしった「痔が、痔が」。「なに自我?」大塚は言った「まだそんなもんにこだわっているのか。だから自由なセックスができんのだ。快感原則革命だ」。幼名が叫んだ「人間革命よお」。俺が叫んだ「天皇ヘーカバンザイ」。あたりは急に静まりかえった。「この中に愛国者がいるぞ」「いったい誰だ」「ブタだブタだ」。俺は殺気を感じて便所に隠れようとした。谷地淳平が便所で泣いてた。

 

あとがき(谷地淳平)

青山正明は『突然変異』第2号で初めてフィクションを書いた。「六年四組学級新聞」だ。これが頗る面白い。面白く感じたのは僕だけじゃなかったらしく、「六年四組学級新聞」をうちにも書いてくれませんかと、白夜書房の『ヘイ!バディ』から青山に原稿依頼が来た。

青山は、「断ろうと思うんです。六年四組は『突然変異』2号にネタ全部ぶちこんじゃたから、月刊で連載なんてできないんじゃないかな」と弱気だった。

「じゃ僕がネタ作りに協力しようか?」と言うと青山は、「あ、それなら出来ますね」。

二人で書こうということになり、追浜の青山の部屋に泊まり込み、二本分ぐらいのネタを考えたのでした。

楽しかったなあ。「六年四組学級新聞」は五本ぐらい続いたかな。

他誌に書いてたせいで、本家の『突然変異』第3号の「六年四組学級新聞」は惨憺たるものとなり、読者の方から「あんなのは六年四組学級新聞じゃない」とお叱りを受けてしまった。

 

「六年四組学級新聞」第2回

初出:突然変異社『突然変異』第3号

先月(10月)の17日、私は二階の自分の部屋で独り横たわり、友達ののんこから借りた「おはようスパンク」の第2巻を読んでいました。

すると突然何かおへその下の方に、うずくような感じがしました。あっと思ってスカートの中を覗いて見ると、ももの所まで赤いものがくっついてました。

女の子から女になった私。クラスのみんなはもうすんだのかな。きもちわるいけど、大人になったって感じ。これからは、お姉さんらしくしなくちゃ。しっかりしなくちゃ。

好きな男の子が私のこといやがらないかしら。不潔だなんて言って……。やさしい男の子なら分ってくれるわね。喜んでくれるわね。私、大人になったんですもの。

人はどうして大人になると、悲しい恋をするのかしら。私は、私のこの手で夢をつかむの。ステキな事がいっぱい起こって、ステキな人が私を待っていてくれる。きっと素晴らしいお嫁さんになるわ。たくさんの子供たちに囲まれて……。

 

ここ2~3年、夜半ふと目を覚ますと、そのまま朝まで眠れない事がしばしばでした。台所仕事をしていると、ポッと顔がほてったり……。

歳40も半ばを過ぎた頃、覚悟はしていました。そして、今年。偶然にも一番下の娘にお祝いをしてやったこの年に、とうとうその時を迎えました。

少女の夢を追い、それが実を結び、平和な家庭を築き、子を生み、育て、女としての存在が絶対的なものとなった今。あの時、幼な子から女になったように、今度は再び、女をはなれ、人間としての完成に向かいます。

老年というのは、人生を見下ろす豊かな高みに、ゆっくりした足どりで歩む時期でしょう。時期ここに及んで、私にもまだ一つ夢があります。

若い頃知りあい、ずっと私のそばにいてくれた夫。私の人生というほんとうにささやかなドラマをいっしょにこしらえてきてくれた夫。そんな夫と、そっとお互いの手をとって、安らかな人生の終息を迎える夢が……。

 

六年四組学級新聞「無能ライターインタビュー」青山正明

6GRADE4CLASSNEWS

生け贄『週刊宝石』ライター・亀山洋一

インタビュアー本誌編集部・大塚雅美

 

O どうもお久しぶりです。

K いやあ、どうも。この前は『週刊宝石』創刊2号の「大学生ビジネスマンの間に『ロリコン趣味』が激増!」なんて下らない記事に協力してもらって助かったよ。何せネタが尽きておまんまの喰いあげになるところだったからね。

O ええ。あの記事では、いちおう私がインタビューされたわけですが、今日は逆にこちらがインタビューをお願いしたわけです。ネタをもらった人間を平気で揶揄できるフリーライターというのは、いったいどんな人種なんだろうかと……。

K 何でも遠慮なく聞いていいからね。

O はい。それにしても、このところ週刊誌にやたら書き散らしているフリーライターの記事を見ていて、しきりに感心するのですが、どうやったら人間ああも無能になりきれるものなんでしょうか?

K ま、それはね。大部分のフリーライターなんつうのは私みたく無能なわけよ。毎晩、各界の名士や雑誌の編集者なんかと飲み歩いてコネつけるのが勢いっぱいで、もともと記事を書けるだけの頭なんてないんだね。自分のアタマ使うのは、飲み屋で芸やらされるときくらいなもんで、イザ記事となったらアマチュアのもっと頭いいのを借りてきて、それをパズルのように組み立てて作文するだけなんよ。無能と阿呆を飼い殺しにできる世界ってメジャーしかないもんね。要するにフリーライターなんていうのは、才能なんてなくてもできるわけよ。

O そういう寄生虫のような生活態度を理想としておられるわけですね。

K ま、そうだね。100円ライター集団作った慶應の佐桑徹なんてのもこのクチね。自分に才能ないから、アイディア持ってる学生かき集めて、それで記事を書こうと。

O ええ。100円ライターは『突然変異』をネタにしてかなり書いているようですね。『中大パンチ』とか、『噂の真相』とか。彼らは、『突然変異』の発行が慶應大学のジャーナリズム研究会だと思い込んでるようですが、アレは創刊号の形式的な発行元でしかありませんからね。そういう事実経過さえ調べずに書いてる。

K ハハハ。それは僕にしたって同じよ。

O ところで佐桑さんは最近どうしておられるのですか?

K ああ。あの男は本質的にハエとかゴキブリといった類いの人間なわけよ。この春経団連に就職したが、えらく暇らしくて、学生にたかってはライターやってるようね。

O ところで、亀山さんの書いた『週刊宝石』の記事は、扉の写真からして『突然変異』の写真の無断転載ですね。メジャーは意外と平気でそういうことやる?

K いやあ、相手をみてやるわけでね。大物にタテつくと、僕みたく才能のないライターは、すぐ食えなくなる。

O ははあ、フリーライターというのは、そういう、いっけん古そうでNOWい道徳感とかポリシーを持っているわけですね。そういえば、私のところに来た『アングル』の野沢淳なんていう好きものライターも、取材と偽って輸入したエロ雑誌のカタログを騙しとりましたからね。

K とにかく、僕なんかポリシーとか視点の新しさなんて一切ないわけよ。編集者に媚売って仕事もらって、他人にはモノ書きや、とえばってればいいわけだからね。

O しかし、人間がそこまで阿呆になりきるには、余程の鋭い精神力が必要とされるんじゃないですか?

K いやあ、自慢じゃないけど昔からこうだからねえ。

O 今日はどうもありがとうございました。

 

亀山洋一 自宅電話番号 ●●●―●●●●(※本誌掲載時は修正なし)

 所載:突然変異社『突然変異』第3号(1981年12月24日発行)

『突然変異』は当時の『週刊宝石』でも紹介されたことがある。1981年後半といえば世間はロリコン・ブームに突入していた時期で、『突然変異』もロリコン現象の一つとして扱われていたのだ。問題の10/24号の「大学生・ビジネスマンの間に、幼女性愛趣味が激増!!」という記事では、他にもロリコン雑誌の『少女趣味』や、伝説のロリータ同人誌『PEPI』が紹介されており、ロリコン趣味のウジウジした大学生集団のように書かれた『突然変異』側は、11月15日発行の3号で、抗議として取材記者の名前と電話番号を誌上で暴露した。

ロリコン雑誌扱いにうんざりした『突然変異』は、以後少女ネタを扱うのをやめるが、そのロリコン記事をきっかけに、青山正明に転機が訪れる。2号に掲載されたロリータ記事「6年4組学級新聞」を見た白夜書房の編集者から連絡があり、執筆依頼をされたのである。こうして同年12月の『ヘイ!バディ』誌の「少女の時代」特集に「HOW TO LOLITA」を寄稿、商業誌デビューを飾った。この記事の受けが良かったのか、以降82年2月号から、『突然変異』のスタッフと共同で「6年4組学級新聞」の連載を『ヘイ!バディ』誌上で始めることになる。(ばるぼら

ある編集者の遺した仕事とその光跡 天災編集者! 青山正明の世界 第4回 - WEBスナイパー

慶大のキャンパス誌やアングラ誌には“狙われた”美少女のあどけない笑顔が! 大学生ビジネスジの間にロリコン趣味が激増!

所載:『週刊宝石』2号(1981年10月24日発行/光文社)



その道の雑誌が何10万部というベストセラーになり、ときには“直接行動”による犯罪もおきているという現実。ロリータコンプレックス―その心理構造にひそんでいるものは何か。

「最近、3才になったばかりのウチの娘のワレメ部分をしみみと眺めたんですが、清らかなもんですね。5年前に結婚した女房のなんか、不潔というよりも、凄味がありますからね。世の中、SMだとか、ホモ、レズなんてのが横行すると、清純なものに憧れる気持ちが生じろんじゃないでしょうか」(34才、証券会社勤務)「いやァ、ヌード劇場やビニ本で大股開きを見すぎたせいか、もうゲップが出る感じだね。少女もののヌードは、あの可憐さが決め手だと思うな。顔も可憐だし、水蜜桃を思わせるワレメも可憐だ」(26才、フリーデザィナー)

というしたいで、このところ少女ヌードの人気が高まってきている。

一昨年出版され、実に25万部が売れた『ヨーロッパの小さな妖精たち』(世文社刊)の人気は、ヘアーのないワレメチャンがばっちり撮れている物珍しさからと思ったら、その前にも『リトルプリテンダー』(ミリオン出版刊)が20万部も売れていた。いや、今年4月、11才の双子の女の子をモデルにした『ロマンス』(竹書房刊)が25万部売れている。

 

小6美少女の接近レポート

何10万部というのは、写真集の実売部数としては大変な数字なのである。

単なる物珍しさだけではないのだ。

あるビニ本屋の主人の証言──「セーラー服シリーズがさっぱり売れなくなりましたね。いま売れているのは少女もの、いわゆるチャイルド・ポルノです。いやいや、年輩者だけではなくて、若い人たちが買っていくんですよ」

性的嗜好の面で、何か異変が起こっている。

ロリータ・コンプレックス、略して「ロリコン」。ウラジミル・ナボコフの小説『ロリータ』から発生した言葉である。中年男が美少女を追いかけまわすという“少女願望(崇拝)”がこの小説のテーマだ。

慶応大学の学生たちが編集発行している『突然変異』なる季刊誌を覗いてみると、仰天させられる。同誌は週刊誌サイズ、68ページ、340円。公称発行部数3万。〈脳細胞爆裂マガジン〉と銘うつ同誌の『寄生虫ナウい飼い方』『射精レポート」などという記事にまじって、『六年四組学級新聞』なるページがあり、その中の〈私たち奴隷志願コーナー〉には、小学生の女の子たちからの“投書”が掲載されている。

「とても好きなんです。大きなお兄ちゃんたちについてくのが。くすぐったくされるのはいやじゃないけど。痛いのはいや」(8才・未生理)

「もしお望みならお兄ちゃんの見ている前でオシッコだってしちゃうわ」(11才・生理済・上付・カズノコ天井)

「身体は十分発達していますので、あとは心の問題。君のお母さんのためだぞ。といえば、ふるえながら従います」(12才・生理済・恥毛有)などなど―。

とても少女たちからの本物の投書とは信じられないが、幼女に対する大学生たちの並々ならぬ関心がうかがえようというものだ。

また、「突然変異VSピチピチロリータ」なるページは、同誌の編集スタッフ3人が、スタッフの1人の母校(小学校)を訪問した模様のくわしいレポートである。

そのレポートによれば、「慶応大学心理学研究室」を名乗って恩師に面会した結果、「慶応大学のお兄さんがみんなに質問があるそうです。話しかけられたら、ちゃんと答えてあげましょう」なるアナウンスを休みに流してもらうことに成功。「美人小六生」2人と放課後に会う約束をする。(大学生が小学生を“美人”と形容したことがかつてあったろうか!)

やがて、大学生と女子小学生との間に交わされた会話が紹介されているが、その内容は他愛ない。が、レポートの結びの文章にぎょっとさせられる。

「会話の最中、私は確かに見た西村が勃起しているのを…….私は確かに見た。中田が勃起しているのを……そして、はっきりと感じとる事ができた。私の物も見事に勃起しているを……」(西村、平田はレポーターと同行した編集部員)

さて、編集スタッフのQクン(慶応大法学部)はロリコン型の男子学生についてこう語る。「やっぱり、受験戦争の弊害の1つじゃないでしょうか。なんせ、受験、受験で同年代の女の子と接触することなく、いざキャンバスに立ってみると、自分は派手にアイシャドウや口紅を塗りたくったお色気過剰の女子学生に囲まれているんだから。対等に勝負する気力を持てないんですよ」

ザコンで受験生時代をくぐり抜けたすえ、ロリコンに取りつかれる──ということらしい。

いまや、女子中・高生の売春なんて珍しくもない。アルバイトに女子中・高生の家庭教師なんかやっていると、セックス相談なんか受けたりしてタジタジとなる。

とどのつまり、安心してお付合い願えるのは小学生の女の子ということになるのか。

Qクンも女子小学生と付き合ったことがある。その体験談──「その女の子を映画に連れて行った帰り、友達のアバートに寄ったんです。安アパートでね。

トイレは共同なんですよ。友達は無精なヤツで、部屋の隅にオマルを置いていた。しばらく女の子をまじえて3人でお喋りをしてたんですが、急に女の子が立ちあがってオマルにまたがって、下着をおろしてオシッコをするんです。そして、終るとティッシュペーパーでシッカリと拭いてねえ。その悪びれない仕草に、ひどく感動させられたなあ」

Qクンは大学1年のときに同年代の女性と恋愛をした。ところが半年ほどで手ひどくふられて、それ以来、ロリコン志向に変じたという。

女子大生といえば、アルバイトにホステスをやるぐらいは、いまや当たり前みたいなもの。ノーパン喫茶ビニ本のモデルにも活発に進出。その活躍ぶり、ズッコケぶりは目ざましいが、それに反して、男子学生のほうはイジケた感じで精彩に欠けるのはどうしたことだろう。

 

“幼女体験”の告白集も…

しかし、小学生の女の子と他愛ない話を交わしながら勃起したり、オシッコのあとのティッシュペーパーに感動したりしている程度なら罪はない。が、ロリコンがそれ以上には発展しないという保証はないのである。

最近の少女誘拐事件"を2つ──。

9月23日、東京・赤羽署は、北区赤羽2丁目の無職・川崎博(56才)を誘拐容疑で逮捕。

川崎は、自宅近くの西友ストアのアイスクリーム売場付近で遊んでいた小学4年のA子ちゃんとB子ちゃんの2人に対して、「警察の者だけど、こんな所で遊んでいちゃいけないよ」と声をかけ、近くの赤羽公園へ連れて行った。途中でB子ちゃんを帰したが、A子ちゃんを近くの赤羽スカイハイツ4階の踊り場へ運れこみ、いきなり抱きあげた。A子ちゃんはびっくりして泣き出したため、何もしないで家に帰した。

取調べに対して川崎は、「可愛かったので遊んでやろうと思っただけです」と言っており、同じアパートの住人も、川崎の部屋からよく女の子のキャアキャア騒ぐ声が聞こえていたというから、本当に「遊んでやるつもり」だけだったのかもしれない。

赤羽署には、今年に入ってから「子どもが見知らぬ男に連れて歩かれた」という訴えが6件もあり、ロリコン男は川崎のほかにもいるかもしれないのである。

もう1つの事件は大阪である。北大阪一帯で小学5、6年生の女の子計5人にイタズラしていた男が、8月3日、豊中署に捕まっている。

男は豊中市新千里南町に住む工員、谷口彰一(22才)

同日午後2時すぎ、買い物帰りの小学4年生C子ちゃんに話しかけながら一緒に歩き、C子ちゃんの家に家族がいないのを知ると、あがりこんだ。家の中で、C子ちゃんを押し倒してキスしたり、指でタッチしたり。そこへ家族が帰宅したので谷口は逃げ出した。家族の通報で駆けつけたパトカーに谷口は逮捕されている。

自供によれば、2年前谷口は梅田のゲームセンターで知り合った男に同い年の女性を紹介され、その日のうちに女性のアバートに行ったが、イザというときになって、興奮しすぎたために勃起せず不成功に終わり、女性にののしられた。そのショックから女性恐怖症に陥り、幼女に目を向けるようになったという。

こうなってくると、最近の男性はイジケてる、だらしがないと、眠ってばかりもいられなくなってくるのである。

実際に、幼女へのイタズラ事件はふえているし、ロリコンを取材しているうちに、この型の男性が意外に多くひそんでいるのに驚かされた。

季刊のロリコン雑誌まで発行されていた。『少女趣味』がそれで、一昨年秋に創刊号が出ている。A5判、102ページ、千200円。発行所は、主としてビニ本を編集制作しているバオ企画。バォ企画の代表取締役・小松真美さんの弁は──

「少女への憧れや好奇心は、男なら誰でもが心の中に秘めているものです。その憧れや好奇心を満たそうというのが『少女趣味』の編集方針で、あくまで道徳的なペースを踏み外さない範囲で、というのが編集部の姿勢です」

そのうえ、この雑誌の読者の集まりが月1回開かれているという。会の名称は『清遊会』というんだそうだ。

それにしても、ロリコン男ばかりが一堂に会して“実践”には及ばず「話をするだけで満足」(小松さん)とは、いったいどういうことなのか。不思議というより、無気味な光景ではなかろうか。

しかし『少女趣味』は実際にページを繰ってみても、この程度なら問題のない内容だといえるかも知れない。

ロリコンを取材しているうちに、もっとハードな内容の雑誌『PEPI』(フランス語で「少女」の意味)にぶつかった。

この雑誌は、季刊。A5判、50ページの薄さだが、他段は1万円。

「一部の雑誌に広告を出して、いまのところ通信販売していますが、いや、反響はすごいもんです」

編集発行人の中崎至さんは、そういって胸をそらした。

この中崎さんに会うまでに、かなり骨が折れた。雑誌は、郵便局止めで現金を送ると、すぐ手に入ったが、発行所は印刷されていないからである。

むろん、取締当局の目を気にしてのことだろう。それだけに、中身はかなりどぎつい。

たとえば。〈幼女を快感に導く愛撫のコツ〉……これは、幼稚園児や小学校の女性を相手にした、いわゆるペッティングのテクニックの解説である。

〈成人男性と幼女の性交について〉……ラーゲ研究である。『レボートルーム』なるベージの『私の幼女体験』にはつぎのような記述がある。

〈……パンツを脱がした股の間に手を入れました。稚ないそこの手ざわり! 私はそっとこすってやりました。すると、女の子がビクッとしたのです。「感じたんだな」

そう思うと私はものすごく興済して来ました。

……中略……

快感の吐息です。私はもう夢中でした。急いでズボンの××××を降しました。コチコチになったものを出すなり、私は××になって、スカートをまくった女の子の真白いお尻の方から××××ました……〉

こんなに露骨に幼女姦を描写し、そのテクニックを指導までしている雑誌は、まず本邦初といえるだろう。

しかし、その犯罪性について中崎さんはこう釈明する。

「古来、幼女愛(中崎さんは口リコンとは言わない)は男性の心の奥にずっと潜んでいるものですからね。だから、幼女愛を犯罪の臭いのするものと決めつけて、何でもかんでも押えようとするのではなく、今後は現実の幼女愛をどう満たしていくかを考えるほうが必要だし、賢明なことじゃないかな」

 

80年代、90年代はロリコン時代か?

果たしてそうだろうか。中崎さんのいうように、幼女姦はすべての男性が心に秘めた験望なのだろうか。

こころみに『PEPI』を何人かの男性に読んでもらったところ、不安を訴える人が多かった。なかには、こういう人も──。「これに目を通したら、久しぶりに公憤を覚えたな」改めて説明するまでもなく、刑法では13才未満の子どもに猥せつな行為をするのを禁じ(第一七六条)、むろん13才に満たない女の子との性行為を、たとえ合意であっても強姦とみなすと規定(第一七七条)している。

中崎さんによれば、幼女愛の強い男性には2つのタイプがあるという。1つは、女遊びに飽きてしまったタイプ。いわば、遊び尽くして悪趣味に走るタイプで、これは年輩者に多い。

もう1つは「性格的に成人した女性より幼女が好き」というタイプで、こちらはオールドからヤングまで、年齢は幅広い。

「つまり、精神的に男になり切っていないわけで、だから、成熟した女が怖いんです」

そうなると、受験戦争に打ちひしがれて、精神的な面での男の発育が遅れた大学生やビジネスマンに、後者のタイプの幼女愛がふえるのは必然的と中崎さんは断じるのである。

何しろ、男子大学生の70㌫かまでがマザーコンプレックスに陥っている、という調査結果もある当節のことだ。

「80年代、90年代は、ロリコン時代」という中崎さんの観測どおりにならなければよいが。また、当局がヘアーの取り締まりにばかり固執し、反動的に幼女のワレメチャン満載の印刷物の氾濫を招き、それがロリコンの助長につながらなければよいが──。