Underground Magazine Archives

雑誌周辺文化研究互助

山崎春美のスーパー変態インタビュー(連載第1回/遠藤ミチロウ編)「逮捕後の変態ロックバンド スターリン 遠藤ミチロウ」





 

先日、遊撃インターネットの管理人である北のりゆき氏(故・青山正明が編集長を務めた『危ない1号』では“死売狂生”というペンネームで書いていたライターさんで『危ない28号』にも寄稿していた結構スゴイ人)のご厚意により、未入手のスーパー変態マガジン『Billy』および『Billyボーイ』を10冊ほど完全な状態で入手することが出来た。

山崎春美のスーパー変態インタビューは『Billy』1982年1月号から連載が始まっており、第1回は遠藤ミチロウ第2回は明石賢生第3回は蛭子能収と、そうそうたる面子が並ぶ。

ちなみに『Billy』が本格的な変態路線に誌面を刷新するのは2月号からで、スーパー変態マガジンのコピーは3月号から見える。

この変態路線前の1982年1月号は、表紙からは割と清廉とした印象を受けるが、ページをめくってみると、ホモトルコや三島由紀夫そっくりさんSMショーなどなど、後の『Billy』の片鱗が存分に掴める内容となっている(それでも十二分におとなしめの内容だし、これに死体や奇形、お約束のスカトロをブッ込んだら完全に後の『Billy』になる)。

さて、このインタビューの冒頭で語られる山崎春美遠藤ミチロウの邂逅についてであるが、山崎の回想によれば遠藤ミチロウは『HEAVEN』の編集室にコンサートチラシの束を抱えて、いきなり乗り込んできたのだそうだ。まるで群雄社周辺から発せられていた「磁場」のようなものに吸い寄せられたかのように。

ちなみに坂本龍一町田町蔵遠藤ミチロウ佐藤薫らが参加したインディーズ史に残る歴史的名盤『タコ』(山崎主宰のロックバンド「TACO」の1stアルバム)は翌1983年にリリースされることになる。