漫画
1992年に投身自殺した伝説の漫画家・山田花子。彼女の生涯からは、ある種の“信念”とも“業”とも言える「何か」が見え隠れしてならなかった。彼女の父でトロツキストの高市俊皓(2012年没)の寄稿(山田花子著/高市俊皓編『自殺直前日記』あとがき)から山田…
公開後3日間で45万人を動員したジブリの新作『コクリコ坂なら』(宮崎吾朗監督)。原作を書いた佐山哲郎さん(63)は、現在は寺の住職、かつてはなんとポルノ小説も書いたという、波乱に富んだ経歴の持たち主なのだ。 映画は1980年に『なかよし』に連載され…
いじめられっ子漫画家 山田花子の隠蔽された障害 虫塚虫蔵 (追悼号となった『ガロ』1992年8月号) 面識がないのに、過去のどこかで関わった存在。見て見ぬふりして、無理にも顔をそむけたその存在。つまりこの人は、弱者にとって忘れられない存在だ。(文庫…
ガロを思う 蛭子能収 もし『ガロ』という漫画雑誌がなかったら私は漫画家としてこの世に出ることはできなかっただろう。だから私はガロを尊敬しているし、ガロの編集者から何か頼まれたら嫌とはいえないし、ガロに足を向けて寝ることもできない。仕事がら数…
ねこぢるの夫、山野一から愛読者への追悼文 追悼文① 月刊コミックビンゴ! 追悼文② ぢるぢる旅行記総集編 追悼文③ ぢるぢる日記 追悼文④ ねこぢるまんじゅう 追悼文⑤ バイオレント・リラクゼーション 追悼文⑥ BUBKA 追悼文① 月刊コミックビンゴ! ねこぢるさん…
「漫画家のつげ義春さん(現代の肖像)」 東京の川べりの船宿で生まれた父の末期を見て対人恐怖症になった 小学校卒業後、メッキ工場へ貸本マンガを描き始める 初期の作品は難解だと酷評された 水木しげるの助手で生計をたてた 「必殺するめ固め」のつげ義春…
連載[師走の街から](7) 娘が遺した日記と漫画で「教育」見詰め直す 五月の運動会から数日後のことだった。四年生を担当する女性教諭(50)が三十四人の教え子たちに手紙を託した。 〈これからは、子供たちの声にならない声に、もっともっと耳を傾けてい…
古き良き青林堂をしのぶ。追憶・長井勝一 生前最後のインタビュー 「漫画雑誌『ガロ』会長・長井勝一(現代の肖像)」 『ガロ』編集長・長井勝一「貧しかったけど、心は貧しくなかったよな」 「白土三平さんと会うまで金もうけりゃいいってね、漫画本出して…
対談◎根本敬(特殊漫画家)×山野一(漫画家) 「いまも夢の中にねこぢるが出てくるんです」 年を取ることを異常に嫌っていた 遺骨と丸一年暮らす 幼児を金しばりにするジワッと来る衝撃力 「本物」の実感 根本敬 人物紹介 山野 デビューの頃の話から始めまし…
前説1. 前回の蛭子能収インタビューで聞き手の山崎春美は「やはりバイオレンスは、平和な笑顔とウラハラに産まれるもんだなァと、つくづく実感したものである」と記している。 確かに蛭子さんの漫画はすぐ人が死ぬし、まったく意味が分からない作品(という…
前回の記事では『自殺されちゃった僕』著者の吉永嘉明と、ねこぢるの元夫で特殊漫画家の山野一の対談をご覧いただいた。 今回は特殊漫画大統領の根本敬を交えた、吉永嘉明×山野一×根本敬の貴重な鼎談(DVD BURST 2005年2月号所載)をご覧いただく(それにし…
小田急線沿いの郊外に引っ越した。ある夕方妻と二人で薬師池公園という所に行った。 バスが通っているはずなのだが、野津田車庫とか淵野辺とか境川団地とか、聞いた事もない行き先を掲げたバスが次々に来て、どれがその公園に行くのかわからない。案の定乗り…
『混沌大陸パンゲア』解説/大塚恭司(TVディレクター) 数年前、私は山野氏の前作『ヒヤパカ』と前々作『四丁目の夕日』を本屋で立ち読みしたことによって、それまでの人生で最長にして最悪の欝病から電撃的に解放された経験を持つ。 私は元来躁欝病質で、…
自分が初めてガロに投稿したのは83年だからもう今年で漫画家生活10年になる。 しかし偉そーに漫画家と言っても始めの2年は掲載してくれたのはガロだけ、よって収入はゼロ、アルバイトで飢えをしのいでいた。世間ではこーゆー人の事を漫画家とは言うまい。初…
新人類世代の閉塞 サブカルチャーのカリスマたちの自殺 60年代生まれ。高度経済成長の真っただ中で育ってきた「おたく」。ライフスタイルを生み出した世代である。いま、彼らにとって、生きにくい時が訪れているようだ。なぜ死を選ばねばならなかったのか。 …
知久寿焼「ねこぢるうどんについて」 初出▶青林堂『月刊漫画ガロ』1992年6月号 にゃー子とにゃっ太の表情は微妙だ。 たとえば人間でいうと、喫茶店や飲み屋のテーブルをはさんで向かい合って話してるんだけど、そして相手の人は確かに自分にむかって喋ってる…
ねこぢるインタビュー 「なんかシンクロしちゃってるのかな、とかたまに思ったりして」 ──漫画を描きはじめたきっかけは、どういうことですか。 元々は旦那(山野一氏)が漫画家で、それを手伝いたいといつも言ってたんですけど、ちょっとそれは無理なんで、…
ユリイカ総特集=悪趣味大全 山野一インタビュー「カースト礼賛」 ─── 一昨年(一九九三年)の暮れから昨年にかけては、 『混沌大陸パンゲア』(青林堂)、『どぶさらい劇場』(スコラ)、『ウオの目君』(リイド社)と三冊の単行本が刊行されましたが、『ウ…
ねこぢる追悼ナイト 根本敬(特殊漫画家) 白取千夏雄(元ガロ副編集長) サエキけんぞう(ミュージシャン) 鶴岡法斎(コラムニスト) かわいく、キャッチーなキャラクターと幼児独特の純粋な視点からの残虐性を併せ持つアブナイ作風で人気の漫画家、ねこぢ…
ねこぢるyインタビューねこぢる/ねこぢるy(山野一)さんにまつわる50の質問 質問者:木村重樹(ペヨトル工房) 【1】まずは、故・ねこぢるさんにまつわる話を、山野一さんに伺えたらとおもいます。最初に、ねこぢるさんと山野さんの出会いみたいなことを(…
ロングインタビュー山野一 貧乏人の悲惨な生活を描かせたら右に出る者なし! 山野一の描く漫画の世界は、実に悲惨だ。その世界では人々は例外なく強欲でどうしようもなく愚かである。時として好感の持てる人物が登場することもあるが、そういった人には情け…
──表題を『混沌大陸パンゲア』としたのは、この中に収録されている「カリユガ」第1話の扉に書いてあるように、現代はヒンズー教の言うところの最末期の状態で、その時に破壊の神シヴァが宇宙を混沌に戻すということと、その最末期の状態のようなことが描かれ…
丸尾末広インタビュー(出典元:ガロ1993年5月号) 進学したって仕方がない 19でスリの見張り役 留置所で出たガロの話 丸尾漫画はパクリの集大成 リアルタイムで虜になる 進学したって仕方がない ──丸尾さんはどんな少年時代を過ごしたのですか? 丸尾:家が…
花輪和一インタビュー(出典元:ガロ1992年5月号) 親の呪縛 葛藤のタマモノ ほかのマンガ家 親の呪縛 ──ガロ以外にも持ち込みをしたんですか? 花輪:当時池袋の印刷屋に勤めていてね、合間をみてはペン画のイラストを少年画報社なんかによく持ち込んでまし…
ねこぢるインタビューゲームの世界に生まれたかった (出典元:ガロ1992年6月号) ──本誌で好評連載中の「ねこぢるうどん」。作者である、ねこぢること山野夫人と山野一氏にインタビュー。山野氏の「ねこぢるうどん」への関り方や発想の源、そして山野漫画の…
突然変異社『突然変異』Vol.3/1981年11月15日発行 お年始ボランティアの薦め(奥中亜紀) お年始ボランティアの薦め/奥中亜紀 1. 一年をふりかえって(新年への決意) “完全参加と平等”をテーマに健常者と障害者が、がっちりとスクラム*1を押し進めてきた…
猫の絵柄で幼児特有の残酷性を描き人気を博した漫画家の故ねこぢるに対して「障害者差別だ許せねえ!」とムキになっておられる、ずいぶんと頭の固い良識な方がいらっしゃったが、まぁ色んな意見があるってのは良いとして、そもそも子供は酒乱のジジイや障害…
日本テレビ版・キャラクター設定(1973) 日本テレビ版・美術設定(1973) テレビ朝日版・キャラクター設定(2017~2018)